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えのきどいちろうの横浜スポーツウォッチング

vol.45「神奈川マラソン最高!」

 

 

 2月最初の日曜日、早起きしてJR根岸線に乗った。目的地の磯子駅が近づくにつれ、車両に「神奈川県走友会連盟」の黄色いキャップをかぶった人が目立ちだす。第38回神奈川マラソンだ。エントリーは先着順8千人、ハーフと10キロ(日本陸連公認コース)で競われる市民マラソン大会。神奈川県走友会の皆さんはボランティアとしてランナーたちの世話に当たられる。なので、磯子駅下車の後は黄色いキャップの皆さんについていくことにした。初めて大会を取材する僕もこれなら迷わない。

 

 そして神奈川マラソンの最大の特徴は電車アクセスの良さなのだった。驚くなかれ、磯子駅から徒歩200メートルだ。駅舎から磯子産業道路を隔てた真向いに「日清オイリオグループ横浜磯子事業場」が所在する。その全面協力のもと、設備や敷地をお借りして行われてきたのがこの大会の歴史だった。

 

 だから、黄色いキャップに導かれるようにして、正門から敷地内に入ったときの感じは、ちょっとした大人の社会科見学だ。工場萌えの人なんかたまらんものがあるんじゃないか。非常に大きな工場で、大会がお借りしている前庭、運動場(表彰ステージや大会本部、着替え所、荷物置き場や簡易トイレ、救護所、ウォーミングアップゾーン等になる)も広々している。つまり、マラソン大会の本拠地が日清オイリオの「横浜磯子事業場」なのだ。これは素晴らしいなぁと思った。参加したランナーは全員わかると思うけど、この協力関係がなかったら神奈川マラソンは成立しないと思う。

 

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 「地域貢献っていうと口はばったいですが、事業場を地域に開放してお役に立つ機会を持ちたいという考え方です。弊社の商材がサラダ油という大衆的なものでもありますから、地域の皆さんに少しでも親しみを感じていただけたらということですね。第1回大会から協力させていただいてるんですが、私は古いことは存じ上げないんですよ。でも、縁あってのことですからこれからも続けていきたいですね」(日清オイリオグループ理事 横浜磯子事業所長 兼 生産・物流統括部長補佐 光畑欽央さん)

 

 数えて第38回だから40年近く歴史を重ねたことになる。10キロマラソン受付のボランティアさんに「第1回から手伝ってる」という方がおられた。JC泉の森走友会の荒井信雪さん(75歳)だ。ちょうど受付をされてる時間だったから、話も途切れ途切れになって、当方は非常に恐縮したけれど、嫌な顔ひとつせず話してくださった。
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 「第1回は参加者が少なかったです。まだ空も広くてのんびりしてました。私はずっとボランティアです。こんなに長くやるとは思ってなかったですが、嬉しいことです。今日は風が強いけど、晴れてますからいいほうですよ。風は強いんです。2月の大会で、いつも風が強い。雪はなかったと思いますね。雨が降るとつらいですよ。エントリーしてても当日参加しない方が増えますし、ボランティアしてても本当に寒いです」(荒井さん)

 

 10キロマラソン受付のテントの正面、全体を見渡せる位置にJC泉の森走友会の会長、小関俐さん(78歳)がおられた。JC泉の森走友会は10キロマラソンのテントにボランティアを出している。最近の悩みは会の年齢構成が高くなったことだそうだ。
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 「JC泉の森もなかなか若い会員が入って来ないんです。マラソン人口が増えたって言われてるけど、やっぱりね、なかなか若い人は会に入らない。私たちは毎週日曜日に集まって、ラジオ体操して、泉の森を走っています。神奈川マラソン自体ももっとたくさんの若いランナーが参加してくれるといいですね。今は60代以上がいちばん多いと思いますよ」

 

 といって小関さんご自身も遅咲きのランナーなのだった。体調を崩されたのをきっかけに50代から走りはじめ、今ではウルトラマラソンを走るまでになったという。だから、年齢ではないのかもしれませんね。

 

 10キロマラソンのスタート時刻になり、参加者の表情をのぞきに行く。コスプレ系のランナーはあんまりいなくて、オシャレなウェア姿が多いと思った。特に女子のランニングウェアはどんどん可愛くなっている。

 

 10キロマラソンの上位は創価大学勢が占め、大学陸上部もエントリーするんだなぁとぼんやり考えていたら、ハーフマラソンになって、色んな大学の選手がぞろぞろいるんでびっくりした、なかでも驚いたのは青山学院大の選手らだ。今年、箱根路を制した青学の選手をここで見られるとは。

 

 いや、市民マラソン大会だから「ドゥ スポーツ」一辺倒かと思っていた。これは意外な穴場だ。箱根駅伝ファンはその年のお正月見た選手とここで再会できる。交通アクセス抜群でもあるし、「見るスポーツ」の要件も備えている。

 

 実際、僕は一色恭志選手(青学)のハーフマラソン優勝を見たのだ。一色選手はこの神奈川マラソンで調整して、月末は東京マラソンに挑戦するそうだ。箱根駅伝→神奈川マラソン→東京マラソンと地名がだんだん東京へ寄っていってるのも面白い。まさか一色選手のゴールに拍手が送れるなんて思わなかった。神奈川マラソン最高! もっと知られていいんじゃないかな。

 

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えのきどいちろう プロフィール

コラムニスト

1959年8月13日生まれ
中央大学在学中にコラムニストとしての活動を開始。以来、多くの著書を発表。ラジオ・テレビでも活躍。

Book
「サッカー茶柱観測所」「F党宣言!俺たちの北海道日本ハムファイターズ」ほか

Magazine/Newspaper
「がんばれファイターズ」(北海道新聞)/「新潟レッツゴー!」(新潟日報)ほか

Radio/TV
「くにまるジャパン」(文化放送)/「土曜ワイドラジオTOKYO」(TBSラジオ)ほか

Web
アルビレックス新潟オフィシャルホームページ
「アルビレックス散歩道」

Web
ベースボールチャンネル
「えのきどいちろうのファイターズチャンネル」

※タイトル・本文に記載の人名・団体名は、掲載当時のものであり、閲覧時と異なる場合があります。

 
 
                           
 
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