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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.155「ビーコルやっと全員が揃った」

 

遅くなりましたが、、、

あけましておめでとうございます。

 

年明け早々ビーコル(Bリーグ横浜ビー・コルセアーズ)が連勝したのは嬉しかったですね!!

前号で「12月からはビーコルの快進撃が始まりますよ!」と書きましたよね、その通りになったでしょ!!

11月いっぱいまでは3勝12敗(勝率.200)と大きく負け越していましたが、12月最初のサンロッカーズ渋谷戦は72-87で敗れはしたものの、第4Qを54-66の12点ビハインドでスタートしながら3分間で64-68と4点差まで追い上げたことは復活の良い兆しでした。

 

3日後の三遠ネオフェニックス戦は2連勝し、更に3日後、当時13勝5敗と圧倒的強さを誇る川崎ブレイブサンダースに77-78で敗れはしましたが、勝てたゲームでした。アウェーにも関わらず大健闘です。

その後は、信州ブレイブウォリアーズ、秋田ノーザンハピネッツ、島根スサノオマジック相手に1勝1敗ペースで徐々に勝率を上げてきました。

ただ同一チーム相手の連勝は出来ませんでした。

この点はチーム全員が気にしていたようです。

秋田戦も同様でしたが、リードしておきながら追い上げられ、逆転負けでした。徐々に追い上げられるのですが、見ていても選手の目に自信が見えず、オドオドした感じに見え「絶対にシュートを決めてやる!」という強さを感じられませんでした。

しかし、滋賀レイクスターズ戦GAME2は違っていました。第4Qに追い上げ逆転しましたが、その主役はキャプテンNo.46生原秀将(182㎝)でした。

 

69-70と1点ビハインドで迎えた残り34秒、逆サイドのロー・ポストのNo.1パトリック・アウダ(206㎝)からパスを受けた生原は、ディフェンスにきた滋賀・狩俣をワンドリブルでかわし3Pラインの外へステップしてシュートすると、昨年1月22日川崎戦の残り5.9秒の時と同じようにボールはリングの真ん中を通過。

「スウィッシュ!」という言葉がピッタリのナイス・ショットで72-70と逆転しました。

更に続く滋賀の攻撃で、滋賀・ハミルトンからロー・ポストのブラントへパスが通り、ブラントがポンプ・フェイク(シュートのフェイク、ボールを上げてから下げる)した時に下げたボールを見事に叩きビーコル・ボールにし、大ピンチを救いました。

その後残り6.3秒にハミルトンが3FT(フリースロー)を獲得しました。
3本とも決められると同点という場面で、なんとハミルトンが初めの2本を外しました。彼らにもプレッシャーが掛かっていたのです。残りの1本を決め73-71の2点差となり、滋賀はスリーを決めれば逆転です。

直後のビーコルのスローインはNo.10アキ・チェンバース(191㎝)へ。
滋賀は当然アキにファウル・ゲーム(わざとファウルしてFTが落ちることを狙うギャンブル的プレー)を仕掛けます。そして残り4.3秒アキがFTを2本獲得しました。

・1本も決まらなければ滋賀は普通の2点シュートで同点、スリー(3点シュート)なら逆転です。
・1本決めると、3点差になり滋賀はスリーを決めれば同点になりますが、プレッシャーがかかります。
・2本とも決めれば、滋賀はスリーを決め、更にシュート時にファールを取り、and1(アンド・ワン)と呼ばれる1FTを得て決めるとやっと同点となりますが、無理にシュートを止めに行く必要がないので、これはまずないでしょう!

アキが1本目を決めると、ベンチのNo.0河村勇輝(170cm)がベンチ前で両手でガッツポーズ。負けがなくなったからです。
2本目が決まると場内は大拍手!!
4点差なので勝利が確定したのも同然ですから。

最後ハミルトンがセンターライン付近から撃ちましたが、ファウルがないので勝利が決定!
森川がリバウンドをガッチリ掴みビーコルが勝利しました。
今シーズンホームゲームでの初の連勝です!!
(12月5日(土)、6日(日)アウェー三遠ネオフェニックス戦で2連勝しています)

暮れの島根戦を含みここ3節、横浜はGAME1で勝利してGAME2を落とすという状況が続き、チームとしてもGAME2も制して、同一カードの連勝をしたいという気持ちが大いにありまた。

この日、決勝点となる逆転のスリーを決めた生原はゲーム後のインタビューで以下のように話していました。

「最近GAME2を勝てていないので、必然的にチーム内やヘッドコーチからそういう話があります。相手は必ずエナジーを出してくるので、そこに対しては気持ちで引くのではなく、自分たちでやるべきことをしっかりやることができました。
しっかりとチームオフェンスを遂行し、キャプテンでありPGなのでヘッドコーチが考えていることを体現することにフォーカスしていました。
今日は最後に自分のところに偶然ボールが来たので、シュートを打ち切るだけでした。自分たちには2連勝できる力があると思っていますし、滋賀は上位チームにも勝利しているチームなので、2勝できたことは自信になります。」

このゲームの勝利にはもう一つのキー・ポイントがありました。それはチームだけではなくB1、B2最年長のNo.25竹田謙(188㎝、42歳)の起用です。第4Q立ち上がりから使いましたが、このゲームでは初出場でした。

その役割とは193㎝の滋賀・オクテウスへのディフェンスでした。
竹田は、オクテウスに対しシュートしにくく、ドリブルでのアタックにもしっかりと脚で付ける微妙な間合いでディフェンスし、結局OTO(オフィシャル・タイムアウト)迄の5分17秒間、オクテウスにシュートを1本も撃たせず、数字には残らないNice Playでした。

この起用についてミリングコーチは「とても豊富な経験を持っているので、こういう状況の時こそ必要だと考えていました。経験が豊富なことからミスがとにかく少ないので、4Qの出だしからオクテウスとマッチアップするよう指示を出しました」

そして敵将のデニスコーチも「検証しておきながら、そこには対応できなかった。しっかりと抑えてきた竹田選手のディフェンスは試合に影響しました」と述べてます。

 

前述のようにこれで12月に入ってから7勝5敗と勝ち越しましたが、その原因というと、単純にロバート・カーターの加入と生原の復帰です。
11月までの10ゲームは外国籍選手が2人、それもI/S(インサイド。ゴール下近辺)の選手が2人と偏っていましたが、そこに外から攻めることが出来るカーターの加入で攻撃の幅ができたことでしょう。

そして単純に外国籍選手が3人になり、外国籍選手の負担が軽くなってより活躍できるようになりました。また、ディフェンスで外国籍選手のカバーをしていた日本人選手の負担も軽くなったということと、PG生原の復帰でNo.18森井健太(178㎝)とNo.2ケドリック・ストックマンJr.(183㎝)の3人でガードを回せるようになったことです。

カーターの加入前をBC(Before Carter)、加入後をAC(After Carter))としますが、BCでは平均で65.5点しか取れませんでしたが、ACの直近8ゲームでは73.1点と大幅に増えました。

元々、自信があったディフェンスでもBC74.0点→AC70.0点と4点も下がってます。メンバーが増え余裕が出来てディフェンスに、より力を入れられるようになってきたうえ、大型選手を含めたディフェンスの練習が出来るようになったからでしょう。リーグ平均より5点以上も少ないっていうのは嬉しいですね。

個人の負担が軽くなったことでTO(ターンオーバー。ミス)が9個近く少なくなったことも、画期的なことです。それもリーグ平均より4個近く少なくなってます。
もう一つ、これはプレースタイルの変化なのでしょうけど、アシストが多くなりました。それまではハンド・オフという手渡しのパスばかりでしたが、最近はパスが良く回るうえ、ピック&ロールと呼ばれる2人のスクリーンプレーが多くなり、ガードから大型選手へのシュートに繋がるパスが増えたからでしょう。大変良い傾向です。

 

◆河村勇輝入団◆

 

暮に凄いニュースが飛び込んできました!!

特別指定選手として河村がビーコル入りしました。
テレビでも多く取り上げられている注目度No.1の大学生で、昨シーズンは福岡第一高在学中に最年少の選手として特別指定され、三遠ネオフェニックスで活躍しました。

千葉ジェッツの富樫勇樹に次ぐ小柄ですが、うまいPGです。

彼のビーコル入団のニュースが流れた途端、直後に安来市で開催された、デビュー戦となる島根スサノオマジック戦のチケットが完売したそうです。アウェーでですよ!!
ホーム・デビュー戦となる滋賀戦は2ゲームともチケットは完売です!

ビーコルブースターじゃなくとも見たくなる彼のポイントは?!

1)スピード
ドリブルの速さを見てください!
スピードには自信があるBリーグのガードを抜いて行きます。大きな外国籍選手を抜いてシュートを決めてきます。見ていて痛快です。

2)視野の広さ
プレー中に一点を見てない写真がありました。一点を見ると周りが見えなくなり視野が狭くなるからです。そこから繰り出すパスが強くて素晴らしい!
視野の広さには時間的な広さも含まれます。空いているからパスをするだけではなく、0.数秒後の位置が判っている。その段階ではマークされていても、0.数秒後にはゴール下でノーマークになっているはず、というのが見えているのでしょう。だから、素晴らしいパスが通るのです。

3)パスだけじゃなくシュートも撃てる。
状況を判断して、時にはパスをするし時にはATB(ドリブルでリングを攻撃するプレー)するし、時にはスリーを決めます。まだ数ゲームしか行っていないので、チームの流れや雰囲気を把握しきれていないため、平均得点は5.0点ですが、バイウィーク明けの北海道戦では、ガンガンと点を取りに行くかもしれませんよ。12月のインカレではスリーポイント・シュート王に輝いていますからね!

その河村勇輝が見られるのは
1月30日(土)横浜国際プール 広島ドラゴンフライズ戦 GAME1
1月31日(日)横浜国際プール 広島ドラゴンフライズ戦 GAME2

【簡易版観戦ガイド】1月30日-31日 広島ドラゴンフライズ戦 | 横浜ビー・コルセアーズ
応援よろしくお願いします!!

 

◆アウェースケジュール
1月23日(土)、24日(日)@北海きたえーる レバンガ北海道戦
1月27日(水)@船橋アリーナ 千葉ジェッツ戦

 

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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