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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.154「バスケにどっぷりビーコルが心配?」

10月3日アウェー新潟戦の勝利から始まったBリーグ2020-21シーズンも早いもので、もう1カ月半が経ちました。

その間、強豪チームとの対戦が多く中々勝てず、現在3勝12敗(勝率.200)で東地区最下位と低迷してます。
勝てませんねーー!
でも私は心配していません。それについては後半に書いてます。

前号で書いたようにビーコルには得点力がありません。

No.1パトリック・アウダ(206cm)が10月21日(水)第4節の千葉ジェッツ戦から加入しましたが、それまでのビーコルの平均得点69.7点。

キャプテンで正PG(ポイントカード。コート上の司令官)No.46生原秀将(182cm)が膝の故障で欠場し、得点源はI/S(インサイド、ゴール下周辺)のNo.7レジナルド・ベクトン(206cm)と、3P(3点シュート。スリーともいう)とI/S両方に強いNo.10アキ・チェンバース(191cm)とNo.9森川正明(191cm)の3人が2桁得点者(バスケでは1ゲーム平均や1ゲームの中で10点以上得点できるのはステータスで、ダブル・フィギュアと呼ばれ主力選手と認められます)で、スリーポイント・シューターNo.22秋山皓太(188cm)やPGNo.18森井健太(178cm)の得点が伸びてこないものの、練習生から特別指定選手契約を結んだケドリック・ストックマンJR.(183cm)が得意の個人技を活かしATB(Attack The Basket。ドリブルでリングに突っ込むプレー)やスリーを決めていた程度です。
それでも当初からディフェンスに力を入れ、平均失点73.7点はリーグでも上位に入る数字でした。

とはいえ、1ゲーム当たり平均69.7得点では、いくらディフェンスを頑張ったところで、強豪チームには立ち向かえません。翌週のアウェーでの秋田ノーザンハピネッツ戦(8勝7敗東地区7位)でも、ゲーム①で68点しか取れず、ゲーム②に至っては秋田の強いプレッシャー・ディフェンスを攻められず、更に恒例行事となってしまったベクトンがファールアウト(5反則退場)となり、48点というチーム史上最低得点記録で連敗を喫しました。
因みにそれまでのチーム最低得点は17年11月2日vs琉球ゴールデンキングス戦の52点でした。

そして、秋田からそのまま富山へ移動しての10月28日(水)の富山グラウジーズ戦(11勝4敗東地区3位)も64-84と大差を付けられてしまいました。正直この時期は、ため息しか出ませんでしたね。

しかしその週末、ビーコルは「怒とうのホーム5連戦!」と題した第7節vs名古屋戦(11月7日(土))から北海道と三河戦が続く5ゲームの8日間が始まります。

 

そこに新型コロナウィルス対策で入国後、2週間隔離されていた「期待の点取り屋元島根スサノオマジックのロバート・カーター」がやっと合流できました。


カーターはアメリカの名門メリーランド大出身でユーロやトルコでプレーした後、昨シーズン島根で平均21.2得点している期待のオールラウンドプレーヤーです。身長206cmはアウダ、ベクトンと同じ身長で、I/Sへのアタックはスピンターン(体を1回転させディフェンスの裏を取るプレー)やフェイントを使う巧さを持ちながら、高い打点からのスリーはI/Sへのアタックより多く、どこからでも打てる万能選手です。

合流早々、敗れはしたものの当時6勝4敗西地区3位の名古屋相手に81-82、71-79と大接戦、特にゲーム①は勝てたゲームといっても過言ではない展開でした。

そして2日後(水)のvsレバンガ北海道戦、相手は平均得点80.8点の得点力あるチームです。オフェンスの歯車がかみ合わず前半28-45での折り返しとなり、半分あきらめの境地でした。

後半に入りベクトンやカーターのI/SやATBと超ベテランNo.25竹田謙のスリーも良い所で決まり、オフィシャルタイム(第2Qと第4Q残5分後にチーム要求ではない中立なタイムアウト)直前にベクトンのATBで70-68と逆転し、80-80でオーバータイム(延長戦)へ突入。カーターの活躍で94-90とし、10月10日の滋賀戦以来1カ月ぶりの勝利となりました。


その週末の11月14日(土)15日(日)のvsシーホース三河戦。相手は8勝5敗西地区3位の強豪です。ゲーム①75-85、そしてゲーム②は84-88という点数で、勝ってもおかしくない展開でした。

結果的には1勝4敗ですが、カーター加入以降ビーコルは変わりました。
加入後の5ゲーム、平均81.0点(オーバータイムを計算しないと78.2点)になります、加入前は69.7点ですからね!!

得点力がつきました。というよりカーターの得点(平均19.6点)が、そのまま足されているわけですけどね。

得点は多くなったものの、不安はあります。即席のチームなので、決まった動き(フォーメイションや約束事の動き)が少なく、ハンドオフ(手渡しパス)とP&R(ピック・アンド・ロール。現在NBAを中心に世界的に流行している攻撃法。ボールを持っている選手にスクリーンを掛けた選手がリング方向へ動き、そこへパスを入れるプレー)程度です。これではディフェンスは守りやすく、ビーコルは、結局個人技に頼らざるを得ませんでしたが、元々スリーの確率が高かったビーコルは得点できました。

しかしながら失点も増えました。
加入前73.7点だった平均失点が82.8点と大幅に増えました。

まあこれは致し方ありません。ビーコルはチーム・ディフェンス(約束事が多く、全員がそれに沿って動く)のチームですから、1人の加入、それも主力選手だとディフェンスのシステムが崩れてしまいます。

ボールマンやその隣の選手へのディフェンスはそのままで良いのですが、パスを2回3回と回されると、ディフェンス体形が崩されます。現にI/Sを重視して守ったビーコルは、スリーを数多く決められました。

ディフェンスが強いチームというのは、その次のパスや動きに対し、チームのシステムで対応します。
11月3日に全員が揃って三河戦まで2週間も経ってなく、更にその間に5ゲーム戦っていますから、練習は1週間もやってません。ですからシステムで動くディフェンスなんて無理なんです。

一般的にどうにか形になるまで、数カ月から1シーズン掛かると言われています。
現にこの5ゲームの平均失点(VS北海道戦はレギュレーション時の得点)は上記したように82.8点。相手3チームの平均得点は80.7点ですから、得点されすぎでした。

怒とうのホームゲーム5戦でしたが、これが終わるとビーコルは12月2日(水)アウェーvs渋谷戦までゲームはありません。ということは半月ほど練習に専念できるのです。良いチャンスです!!

アウダは9ゲーム、カーターは5ゲームこなしビーコルのプレーに慣れ、これから半月の間しっかりとディフェンスのシステムを練習し、オフェンスでも意思の疎通が図られるようになれば、12月からはビーコルの快進撃が始まりますよ!!

 

フルゲームハイライト

《1Q総評》
横浜 14-21 北海道
#レジナルドベクトン…

横浜ビー・コルセアーズさんの投稿 2020年11月11日水曜日

 

 

◆森川の涙

11月15日VS三河ゲーム②

勝てたのでは、と思わせた良いゲームでしたね。そのゲーム残47秒No.10アキ・チェンバースがATBし、ディフェンスを引き付けて、逆コーナーで構えて待っているNo.22秋山皓太へパス。三河のウィティングトンがそのシュートをブロックしようと跳んできたのをポンプフェイクでかわし、スリーを撃ちました。

このフェイク後の難しいスリー、実はゲーム前のシューティングで彼はいつも練習していました。練習の成果が出て84-85と追い上げた良いシュートでしたね。

その後、ウィティングトンにジャンパーを決められ84-87。

次の攻撃でカーターがトップからドライブし、右コーナー3Pラインの外で待っている森川にキックアウト(I/Sから外の選手へのパス)。
絶好のアシストになるはずでしたが、残17秒に森川がシュートしたボールはリングの向こう側に当たり外へ、チェンバースがリバウンドを獲り、そのままシュートしたが外れ、同点のチャンスを潰してしまった!!

強豪、それも在籍していたチーム相手に、自分が入れていれば勝てたかもしれないのに、決められない自分が悔しかったのか、、、
ゲーム後、ビーコル選手全員でコート上に整列した時、一人ユニフォームを目に当てて涙をぬぐっていたのが森川。
「プロの選手なのだから、シュートが入らなかったとか勝てなかったとかメソメソ泣くな!」という人もいるかもしれません。

しかしこの涙には「悔しい、申し訳ない、残念、情けない」などなど、多種の意味を含んでいると感じます。もらい泣きしているブースターさんもたくさんいました。どうしても感情移入してしまいます。

この気持ちがあれば彼は強くなれるし、ビーコルも強くなれると信じます。
純粋な若者を見て、これでますますビーコルが好きになりました。

森川のコメントは 4分30秒辺りから。

いつも応援してくださるみなさまへ、感謝の気持ちやこれからも続くシーズンへの意気込みを試合後に選手一人一人が語りました。
チーム全員で、前だけを見て進んでいきます。ファンのみなさま、これからも一緒に戦ってください。
🔗https://vimeo.com/479476414
#ビーコル
#Bリーグ
#BCORX

横浜ビー・コルセアーズさんの投稿 2020年11月15日日曜日

 

月刊バスケットボールのサイトで取り上げていただきました。

 

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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