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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.99「ビーコル山田謙治」

 

 

 

前回はヒサ(#73久山智志)とトニー(#22カール・ホール)が加入する前の開幕からの8ゲームをBHT(Before Hisa & Tony)、加入後をAHT(After Hisa & Tony)と呼ぶ、AHTは各選手のStats(スタッツ、得点やリバウンド等数字で表す成績)が向上したと書きました。
先月の時点ではまだ4ゲームしか経っておらず、数値として正確ではなかったと思いますが、12月6日(日)大分戦終了で12ゲームを消化したことになり、かなり成果を上げています。

 

 

 

◆11月14日(土) vs群馬クレインサンダーズ(5勝7敗、8位)@スカイアリーナ座間
前週vs秋田戦では残り7秒でキャプテン・ケンジ(#13山田謙治)が3Pを決めて逃げ切ったと書きましたが、このゲームではケンジが決めきれず72-73で敗れました。
このゲームでセイジ(#37河野誠司)はbjリーグ500得点を達成しました。

 

 

◆11月15日(日) vs群馬クレインサンダーズ② @スカイアリーナ座間
前日の敗戦を踏まえ、始めから気合の入ったディフェンス、さらには前日の汚名挽回とばかりにケンジが3Pとペネトレイト(ドリブルでリングに攻め込むプレー)、ジャンパー(ジャンプ・シュート)を連続で決め3分経たないうちに9-2とリードを奪い、その後はコーリー(#2コーリー・ジョンソン)、J.O.(#21ジョーダン・ヘンリケス)が次々とゴール下で得点し、第1Qを26-12として早々と勝負を決め85-64で勝ち、7勝7敗で8位としました。

 

 

◆11月21日(土) vs青森ワッツ(6勝6敗、ビーコルと同率7位)@海老名運動公園総合体育館
立ち上がりこそコーリー、J.O.のインサイドとカバ(#3蒲谷正之)の3Pで7-0とリードして楽勝かと思われたが、その後ミスが続き速攻を出され追いつかれ、さらに第2Q立ち上がりには青森・下山の3Pなどで22-31と離されました。しかしベンチから出てきたセイジがいきなり決め、さらにスティール(相手ボールを奪うこと)やリバウンド、ブロックショット(相手シュートを叩いて止めること)からの速攻で一気に35-33とリードを奪い、最後はカバがドリブルでゴール下へ突っ込み、倒れながらのレイアップシュートは惜しくもリングに弾かれたものの、それをトニーがティップして押し込んだのがブザービーターとなり41-38で前半を終了。
大事なのは後半の立ち上がり。今まではソフトに入って逆襲されることが多かったのですが、この日は立ち上がりから積極的にゴールにアタックを掛け、コーリー、カバ、J.O.がシュートを決め51-41と一気に差をひろげ、さらにカバ、ケンジの3P、トニーとJ.O.がゴール下でねじ込み74-52として勝負を決め、8勝7敗としました。

 

 

◆11月22日(日) vs青森ワッツ② @海老名運動公園総合体育館
青森の積極的な攻撃に戸惑いながらもカバのペネトレイトや3Pで、44-39と一歩リードして前半を終えました。後半に入りJ.O.が連続4ゴールと爆発し、一気に56-44とリードしたかと思えば、ゴール下のコーリーや外で待っているリュウイチ(#7堀川竜一)へアシストを配給し、70-50と20点差をつけ勝負を決め、群馬戦からの3連勝で9勝7敗としました。
このゲームでカバは16得点でしたが、3P―2/2、2P―4/4、FT―2/2と1本もミスをしないパーフェクト・シューティングでした。

 

 

◆11月28日(土) vs仙台89ERS(12勝4敗、首位) @青葉体育館(仙台市)
首位を走る仙台相手に試される一戦となったが、やはり仙台はディフェンスが良く、第3Qにはインサイドを完全に抑えられ9得点しかできず、さらにアウトサイドのシュートも入らず61点という開幕第2戦vs福島戦の54点に次ぐ今季ワースト2位となるロースコアで61-87と負けてしまいました。

 

 

◆11月29日(日)vs仙台89ERS② @青葉体育館(仙台市)
ゴール下を固めるディフェンスで仙台のミスを誘い、ビーコルはカバとケンジが積極的にリングをアタック。
第3Q残1分01秒、63-64の時J.O.が3個目のファールを吹かれてしまったので、ベンチに下げざるを得ません。
リュウイチが代わって入ったため外人は1人となってしまいました。仙台は203cmのシャノンと198cmのホワイトの二人の外人。しかしここで踏ん張れるのがビーコル。
昨シーズンは外人のケガで何度もこのような場面を経験しています。ポストアップするホワイトに15cmも低いヒサがフルフロント(前に立って守る)で身体を使って守る、さらにカバ、ケンジ、ヒサが積極的に攻め込む。
第4Q残5分29秒にJ.O.がコートに戻って来た時は77-74とリードしていました。結局日本人4人で5分32秒間14-10とリードしたことになります。昨年10月26日(日)vs岩手ビッグブルズ(72-75で敗戦も、外人はナイルズ1人だけで、途中全員日本人で戦った時間もありながらの3点差ゲーム)を思い起こさせるゲームでした。
最後はファールゲームで得たFTを確実に決め97-88で首位・仙台からアウェーで1勝を挙げました。凄いチームです!!
このゲームでカバ24点、ケンジ21点、ヒサ16点と3人で61得点は称賛できます!!
ヒサは3P―4/4、2P―1/1、FT―2/2で前週のカバに次いでパーフェクト・シューティング。

 

 

◆12月5日(土) vs大分・愛媛ヒートデビルズ(4勝12敗、ウエスト10位) @スカイアリーナ座間

 

 

山田謙治

#13 山田謙治
コーリーの捻挫は回復しているものの、大事を取ってトニーをスタメンに。そのトニーが開始早々得意のゴール下を決め、さらにスクリーンを使ってゴール下に切れ込んできたカバへJ.O.が奇麗なアシストを、その後カバがドリブルからのジャンパーを決めディフェンスを小さくさせるとリュウイチが外から3Pを決めました。中外バランスよく攻め、守っては強いディフェンスでシュートを狂わせ好調な立ち上がりで第1Qを23-12とするとベンチメンバーを多用した第2Qは大分のディフェンスが強くなったこともあり、得点は伸びなませんでしたが前半終了近くJ.O.のダンクとカバの3Pで46-31と引き離しました。しかし終了間際に凡ミスで連続得点され46-35で前半終了
後半立ち上がりは大分の強いプレッシャーに戸惑いミスが多かったものの、慣れるにつれボールを良く回し外からシュートやインサイドを攻めたり、と多彩な攻撃で得点する一方、大分の個人プレーを守りきり、大分が後半2回目のCTO(タイムアウト)を取るまでの8分弱で22-14のランで68-49と引き離し、勝負を決め11勝8敗として、この日ゲームのない岩手を抜いて6位に上昇しました。
翌日のゲームについては後半で・・・

 

このゲームでAHTを8勝3敗としたビーコル。ヒサとトニーの加入は大きかったですね。
チーム全体のスタッツの比較は下のグラフでご覧ください。
グラフ1

 

 

中でも大きく変化したのがケンジです。下のグラフがケンジ個人のスタッツの比較です。ブルーの棒がトニー加入前、赤が加入後の数字です。
グラフ2

 

 

まず気が付くのは得点が増えたことです。グラフでは判り辛いでしょうが平均6.8点→9.4点となり、3Pと2Pのアテンプト(試投数)が1.7倍ほど増えています。つまりかなり積極的に攻めていることが判ります。確かにそれまでも3Pは撃っていたしペネトレイトもしていましたが、相手の状況に応じて攻めることが多く、基本的にはカバやインサイドの選手に上手くシュートを撃たせようと考えてプレーしていました。

その点をケンジに聞いたところ、「点を取りに行く気持ちは常に持っていますが、その反面ゲームをコントロールすることが自分の仕事だと思っています。」

それでも「相手はビーコルの外人を抑えに来ているので、日本人がスケールアップしなくてはならないので、それだったら僕がコントロールしながら自分も攻める、というスタンスで今シーズンはやってみようかと。」

そう思わせるのはトニーがオフェンス・リバウンドに強いということにも要因がありそうです。
「もっと撃って良いよ、外してもブロックされても俺がカバーするから。」とトニーに言われていて、ケンジとしては気持ち的に楽になりアタックしてシュートが多くなっているようです。

またセイジの成長もケンジがシュートに積極的になっている一因でもあります。
相手としてはビーコルの司令塔であるケンジを抑えればビーコルの攻撃リズムが崩れると考えていて、ケンジには強いプレッシャーを掛けて来るといいます。その状態を1ゲーム中対応し続けるわけにはいきません。そうなったらスピードありボールコントロールのできるセイジがボールを運ぶ役になり、役割的にはケンジが2番(シューティング・ガード)に回ることもできて、それを併用しながらやれる利点があります。

チーム全体に関しては「全員でディフェンスの意識ができるようになった。」、そして「2連勝できるところで2勝して、強豪相手でも最低1勝1敗にしなくてはいけない。まだ集中するのが1ゲームだけのことがあるので、そこを治して行かないと・・・」ともいっています。
「ただ競ったゲームでも勝ち切れているところがあるので、チームとしては良い方向になっているんじゃないかと思う。」と最近のチームに手応えを感じているようです。

 

ビーコルフラッグ

 

ビーローズ

試合を華やかにするB-ROSEのパフォーマンス

 

 

さてそうして臨んだ大分ゲーム第2戦。

前日大勝すると気が緩むのがこれまでのビーコル。この日はカバが3Pにペネトレイトと積極的でした。対する大分も連敗はしないぞ、という意識が強く得意の3P攻勢を掛けてきます。
第1Qこそ23-22と1点リードでしたが、第2Qはビーコルも大分のお株を奪う3P攻撃で、カバ、ヨースケ(#34前田陽介)、ケンジが次々とネットにボールを沈め、前半終了寸前にはヨースケが2連続で3Pを決め54-40で前半を良い終わり方をしました。

 

そうなると問題は後半の立ち上がりです。気を抜かずリードを広げればそのままゆけそうですが・・・

立ち上がりにJ.O.がダンクを連発した後はゴールへアタックし、さらに残4分51秒カバのペネトレイトで66-48と18点差を付けたので一安心、と誰もが思ったに違いません。私もそう思って油断していました。

 

ところが、この3分前に大分が取ったCTOにこのゲームの勝敗を分けるキーが隠されていました。
J.O.のダンク後ビーコルはつまらないミスが重なり、私は嫌な感じがしていました。そのさなかの7分52秒、58-44の時にCTOがあったので私はてっきりビーコルが請求したものと思ったのですが、実は大分が請求したものだったのです。流れは大分に悪くないのに・・・
このCTOは大分に対するビーコルのディフェンスが、大分が得意とする外からの攻撃(3P)を意識しているようだと判断し、それに対応してリングにアタックするようにと作戦を変えてきたのです。

2点ずつしか取れない地味な攻撃なので、一気に差が詰まることがなかったのが大分にとって良かったのかもしれません。差を詰めるほどではないが差は開かない。そんな展開の中71-55で迎えた残1分51秒、大分はタプスコットのFTが2本とも決まった直後、このゲームで何度もやっているように上からプレスを仕掛けてきました。

それに対しヨースケがパスミスでボールをスティールされるとそのまま神奈川出身(東海大相模高―東海大)原に3Pを決められ、あっという間に71-60の11点差に詰められたところで慌てて青木コーチがCTOを請求する羽目に。

最終Q、勢いに乗った大分は俊野(達)にスイッチが入ってしまった。スピードある鋭いペネトレイトと得意の3PでこのQだけで15点も取られました。彼にはカバやケンジがマッチアップしていましたが、このベテランの二人にマッチアップさせるのは可愛そう、元気な脚をもっているヒサにマッチアップさせたらどうだったのだろうか?

残り1分を切って91-94、未だまだ逆転のチャンスは十分にある筈なのに、なんだかビーコルに元気がない。ワクワク感が無い。オドオドした感じすらします。

ケンジがアタックを掛けるが勢いがない。それもそうだ、プレータイム平均30分弱のケンジがこのゲームは35分以上もプレーしていて、これじゃ疲れも出て判断力も鈍るわけです!!

 

結局93-98で敗れ11勝9敗となり、7位へ逆戻り。

負けたとはいえ、このゲームは一概に選手を責めることはできません。なぜなら後半中盤に18点差まで開いたのですから、誰もが勝ったと思うでしょう。ここは大分を褒めるべきでしょう。

 

前週にアウェーで首位チームを破りながら、ホームで4勝12敗のチームに敗れる、まるでジェットコースターに乗っているみたいです(笑)。

まあこんなだからビーコルは愛されているのでしょう!!

 

 

次のホームゲームは豪華ですよ!!
優勝回数3回、TKbjのレジェンド「琉球ゴールデンキングス」です。これまではvs沖縄はアウェーばかりでしたが、やっと沖縄を迎えてのホームゲーム。クリスマス25日(金)26日(土)の二日間、横浜文化体育館で行います。

すでに売り切れているシートもあるとか!

お早めに前売り券をお求めになることをお勧めします。

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ビーコル・ホームゲームTip off直前にこの雰囲気がゾクゾクっとする瞬間です。

Posted by Ando Takao on 2015年12月6日

ビーコルホームゲームTipoff直前

 

 

 

 

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。強豪と言われる殆んどすべてのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上げた。

NBAに関しては「バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。現在は月刊バスケットボールマガジン・クリニックに「あんたかのCOAST 2 COAST」を連載中。

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