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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.95「中学大会とビーコル区分け」

 

 

残念!

7月30日(木)、一般社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(JPBL)は、2016年秋に開幕する男子プロバスケットボール新リーグの「1部~3部階層分け」の発表を、品川プリンスホテルメインタワー26階で、川淵三郎JPBL理事長、大河正明同理事、境田正樹同理事出席のもと開催しました。

 

 

記者会見

発表会見はインターネットを通じて配信されました。
場所:ワークピア横浜(横浜市中区)

 

今回の発表でハッキリと決まったのは、以下のとおりでした。

★印はTKbjリーグ所属チーム

 

【1部 12チーム】

★秋田ノーザンハピネッツ
★仙台89ERS
・リンク栃木ブレックス
・千葉ジェッツ
・トヨタ自動車アルバルク東京
・東芝ブレイブサンダース神奈川
★浜松・東三河フェニックス
・アイシンシーホース三河
・三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋
★京都ハンナリーズ
★大阪エヴェッサ
★琉球ゴールデンキングス

 

 

【2部 5チーム】

★青森ワッツ
★福島ファイヤーボンズ
・豊田通商ファイティングイーグルス名古屋
★バンビシャス奈良
★高松ファイブアローズ

 

 

【3部 3チーム】

・大塚商会アルファーズ
・豊田合成スコーピオンズ
・アイシン・エィ・ダブリュ アレイオンズ安城

 

 

残念ながらビーコルは、今のところ1部とは認められませんでした。

 

1部の条件としてアリーナが5,000人以上収容出来ること。

コレは都筑区の横浜国際プールが1,091人分の仮設スタンドを設置することで、収容人員が5,013人となるためクリア出来ましたが、問題は財政部門です。

 

一度破綻したビーコルとしてはコレがネックとなったようですが、コレは3年前の話で、今年のはじめに債務を全て精算していますので、これからは利益を上げるだけの問題となります。

コレも大手のスポンサーを獲得(未だ公表できません)していますし、アカデミー部門が高度安定しているので、それ程心配することはないと思いますが、審査基準に「損益計算書において、3年連続して純利益が出ている事、又は新リーグ開幕後の2016年10月以降は純益が出る具体的計画があること。」とあり、過去の実績に重きを置かれるため、苦しいのは否めません。

 

 

そしてもう一点は、集客とブースターさんの数だと思います。

 

平均入場者数1,439人で22チーム中13位です。埼玉ブロンコス(1,259人)も東京サンレーヴス(1,008人)も共に苦戦しています。

そしてブースター会員数も入場者数と比例すると思いますが、個人・法人含めて927人で1,000人に少し欠ける程度です。もっともっと欲しいですね!

でも、コレが大都会、首都圏チームの厳しさなのです。

 

 

さて今回は1部12チーム、2部5チーム、3部3チームが発表されました。

川淵さんの意向としては、リーグ1部を18チームにしたいようで、今回発表された1部12チーム以外に6チームが1部に登録される可能性があります。

 

 

そんな中でNBLの名門チームが保留になっています。

全日本総合選手権での優勝経験もあり、会社としても超一流の日立サンロッカーズ東京(以後、日立)が承認されてないのが不思議じゃないですか。

 

ズバリこれはアリーナの問題です。

川淵さんは会見で、「いくら強くても、アリーナ問題がクリアできないと1部にはしない」と強調していました。これは日立を意識してのことだと思います。日立の地元柏市と間で、体育館建設の話し合いができてないようで、厳しいですね。

 

 

そんなことより心配なのは、「ビーコルは1部に入れるのか」ということです。

関係者の話を総合すると「3部はない」ようです。1部か2部!?

 

あくまでも私見ですが、1部候補に以下のクラブが挙げられます。

 

TKbj:岩手ビッグブルズ、新潟アルビレックスBB、富山グラウジーズ、信州ブレイブウォリアーズ、群馬クレインサンダーズ、横浜ビー・コルセアーズ、島根スサノオマジック

 

NBL :レバンガ北海道、日立サンロッカーズ東京、西宮ストークス

 

この中から最高で6チームが選ばれます。

地域的に見ると、北海道、新潟、富山、信州、島根、群馬辺りには必要ですね。

 

 

横浜ビー・コルセアーズ 岡本尚博代表取締CEOは会見で、「今後もアピールして行きたい!」と強く述べていました。期待したいですね!

岡本氏

写真:横浜ビー・コルセアーズ 岡本尚博代表取締役CEO

 

「ハマスポイベントレポート」では、新リーグ階層分発表会見を受け開かれた横浜ビー・コルセアーズの記者会見の様子を詳しくレポートしております。

詳しくはこちらをクリック→「男子プロバスケットボール新リーグ「1~3部階層分け発表」横浜ビー・コルセアーズ記者会見

 

 

残りのチームが発表されるのは8月29日(土)です。

 

 

 

<<大人の世界からワープしましょう。>>

この暑い中、一生懸命にプレーしている子たちがいます。それは中学生です。

中学生にとっては7月に行われる中学総体(全国中学校体育大会)が一番大きな大会で、3年生はこの大会が最後となるため、引退を掛けた大会となります。

 

平成27年横浜市中学校総合体育大会は、男子165校、女子163校が参加したトーナメント方式で行われ、7月24日(金)に横浜文化体育館で決勝を迎えました。この大会は県大会の予選を兼ねていますが、ほかの地区は、市大会→地区大会と2大会を経て県大会に至ります。というのは、横浜市の登録チーム数が圧倒的に多いため、スケジュールの関係もあり、市大会→県大会となります。

 

 

それでは男女別に振り返ってみましょう。

 

■女 子

昨年の横浜大会では、戸塚中を筆頭に鶴ヶ峯中、大道中、旭北中、田奈中等が上位を占めましたが、今年はまたも戸塚中が優勝し、希望が丘中、中和田中、六角橋中がファイナル4となりました。

 

戸塚中の2年連続優勝は立派です。

例年戸塚中は小さい選手が教えられた通りにキッチリとプレーする、という印象でしたが、今年は若干変化がありました。その一つは、念願の大型選手の加入です。とはいっても168㎝、他のチームではフォワードです(笑)。しかしリバウンドを取れるようになり、かなり楽になりました。

そしてもう一点、昨年まではコーチに教えられた動きをキッチリとプレーしてシュートを決め、守り切っていました。ところが今年はフリーな動きが多くなっていました。

実をいうと、昨年までの戸塚中はそれ程好きではなかったんです(笑)。何しろ「コーチのいう通りプレーしろ!」的なイメージが強く、選手の自主性が感じられませんでした。ところが今回は選手が自由にプレーしていた様に感じたのです。

その点を足立コーチは、「基本の動きはフォーメーションですが、何度もやっているため他のチームに読まれてしまい、そこで「相手の逆を取る動き」を多用しました。」と教えてくれました。
つまり「ディフェンスの状態を見て対応」したということです。コレこそが上手さ強さなんです。日本のバスケット界に一番求められているものだと思います。

 

とはいえ、県大会では強豪が2チーム存在します。それは横須賀市の坂本中と相模原市の相模女大中等部(以下相模女)です。

 

各県の選抜選手で行われる都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会(通称ジュニアオールスター)で、神奈川県女子が優勝したことは4月のVol.91で書きましたが、その主力は坂本中と相模女の選手達でした。特に坂本中の奥山里々嘉は180㎝、相模女のモハメド早野夏は176㎝と超大型選手で、戸塚が一番苦手とするチームです。

 

 

7月28日(火)から相模原市北総合体育館他で行われた県大会では、その戸塚中が横浜大会準決勝で2点差で下した六角橋中に3点差で敗れ、4チームで行う決勝リーグ進出を逃しましたが、六角橋中が3位、希望ヶ丘中が4位入賞となりました。

県大会は上位2チーム出場のため、残念ながら横浜勢はここで敗退です。

 

 

横浜市女子戸塚中

横浜大会 戸塚中(白) vs 希望が丘中(紺)

 

 

 

女子決勝戦始まりました!◆戸塚中(白) vs 希望が丘中(紺)

Posted by Ando Takao on 2015年7月23日

横浜市 女子決勝 戸塚中(白)vs希望ヶ丘中(紺)

 

 

神奈川県中学総体◆女子2回戦相模女大中(白) vs 山内中(黒)

Posted by Ando Takao on 2015年7月27日

神奈川県大会 女子2回戦 相模女(白)vs山内中(黒)

 

 

 

■男 子

昨年は原中がダントツの強さを示していましたが、今年は?

 

今年は六ツ川中が抜け出た上手さで優勝しました。

特に高さがあるわけではありませんが、フォワードは少し高いかな。

強みは何かというと、上手さです。手馴れているというか、ゲーム慣れしています。キャプテン#4鈴木悠斗(175㎝、六ツ川台小)は外のシュートばかりでなく、積極的にATB(Attack The Basket、ゴールに向かって攻めこむプレー、ペネトレートともいう)をしたり、ダイブしてペイント内での得点が多いのが魅力です。

他の選手もそうですが、相手をよく見ていてその対応力が半端ない。ディフェンスの逆や隙を突いてのパスも多いし、ディフェンスに当たられてもボディー・コントロールや巧みなパスで上手くさばいている。

 

何故そんなに巧みなのか。

それは主力選手がミニバスで優秀な成績を収めていたからです。#4鈴木、#6濱野真樹(175㎝、六ツ川台小)、#7小野寛大(170㎝、六ツ川西小)の3人は3年生で、六ツ川ミニバスで県大会3位に、#23萩原康平(168㎝、六ツ川台小)、#24佐藤伶(182㎝、六ツ川台小)の2年生は、やはり六ツ川ミニバスで全国大会ブロック優勝した時の主力選手です。

プレー的にはかなり上級のレベルに達しています。となると問題は、精神面です。往々にして小さい時に上手いといわれた様な選手は、甘やかされて育ってきています。その点をコーチの高尾昭次先生に聞いてみると、「我が儘な子が多い(笑)」そうで、「清掃やボランティアをさせたりして、チームでやるんだという意識付け」をしたと言っていました。

 

 

県大会では、六ツ川中はファイナル4決定戦で横浜7位本郷中を67-35で下し、9位戸塚中は4位日吉台中を下し、5位豊田中は95-55と大差で横須賀の大津中を下しファイナル4入りし、決勝リーグ4チーム中3チームを横浜勢で占めることとなりました。2位仲尾台中はファイナル4決定戦で、大津中に47-55で破れてしまいました。

 

決勝リーグに入ってからは横浜勢が巾を利かせ、最終戦は2勝0敗横浜市同士の戦いとなり、六ツ川中が51-49と2点差で豊田中を下し優勝を決め、この2チームが8月6日(木)から宇都宮で行われる関東大会への出場権を獲得しました。

 

強いディフェンスが持ち味の豊田中、巧みなバスケットの六ツ川中と対照的な2チームが出場するのもおもしろいですね。

六ツ川中・高尾コーチは、「高さがある大森八中や実践学園の東京勢が怖いですね。」と言っていましたが、その大森八中とは準決勝まで当たらないので一安心です(笑)。

 

 

横浜市男子六ツ川
横浜大会 六ッ川中(白)vs仲尾台中(青)

 

 

横浜市立中学総体◆男子決勝六ツ川中(白) vs 仲尾台中(青)65ー50で六ツ川中が優勝しました。六ツ川は全国ミニで優勝(2年生)、県大会3位(3年生)のメンバーで構成されていて、特に大型選手は居ないものの、非常に上手く手慣れたチーム。

Posted by Ando Takao on 2015年7月24日

横浜市 男子決勝 六ツ川中(白)vs仲尾台中(青)

 

神奈川県中学総体◆男子1回戦 @上鶴間中学豊田中(白) vs 大谷中(紺)

Posted by Ando Takao on 2015年7月28日

神奈川県大会 男子1回戦 豊田中(白)vs大谷中(紺)

 

神奈川県中学総体◆男子1回戦横浜市・六ツ川中(白) vs アレセイア湘南中(青)

Posted by Ando Takao on 2015年7月28日

神奈川県大会 男子1回戦 六ツ川中(白)vsアレセイア湘南中(青)

 

 

<<横浜市大会結果>>

■女 子

◆準々々決勝
戸塚中50-24万騎が原中、山内中64-51西本郷中、岩崎中68-38大綱中、六角橋中68-47南が丘中、今宿中56-53平戸中、中和田中59-45名瀬中、本郷中44-35旭北中、希望ヶ丘中43-39鶴ヶ峰中

 

◆準々決勝
戸塚中59-30山内中、六角橋中56-42岩崎中、中和田中46-36今宿中、希望ヶ丘中40-27本郷中

 

◆準決勝
戸塚中49-47六角橋中、希望ヶ丘中49-47中和田中

 

◆3位決定戦
中和田中55-41六角橋中

 

◆決 勝
戸塚46-26希望ヶ丘中

 

 

■男 子

◆準々々決勝
六ツ川中91-28中川西中、領家中57-45万騎が原中、本郷中56-55平戸中、日吉台中54-38瀬谷中、豊田中59-54並木中、本宿中61-57戸塚中、仲尾台中87-45鶴ヶ峰中、名瀬中67-47松本中

 

◆準々決勝
六ツ川中89-77領家中、日吉台中49-48本郷中、本宿中43-42豊田中、仲尾台中66-63名瀬中

 

◆準決勝
六ツ川中70-55日吉台中、仲尾台中66-65本宿中

 

◆3位決定戦
本宿中52-42日吉台中

 

◆決 勝
六ツ川中65-50仲尾台中

 

 

*1回戦からの結果はこちらをクリックするとご覧いただけます。

 

女子結果 

男子結果

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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