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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.150 新型コロナウイルスと横浜カップ

 
 いやいや、大変な世の中になってきましたね!!

 新型コロナウィルスが世界中に蔓延して、WHOはパンデミック(世界的流行病)宣言しましたね。

 そして12日には、NBAがシーズン中断を突如発表、それもユタ・ジャズvsオクラホマシティー・サンダー戦のティップオフ(バスケのゲームスタートの呼び方、サッカーのキックオフ、ホッケーのフェイスオフと同義語)直前にドクターが来て、中止にさせたようです。

 理由は、ジャズのルディ・ゴベアとエマニュエル・ムディエイという選手に、新型コロナウィルスの陽性反応が出たためで、判断と決定が速いですね!

 ただ、停止期間は無期限ということで、残り1か月ほどのレギュラーシーズンや、その後行われる予定だった6月中旬までのファイナルスを含めたプレーオフに関しても、未定とのことです。

 更に、マーチマッドネスと呼ばれるNCAAトーナメント(日本のインカレに当たる全米大学選手権)も、当初は選手とその限られた家族、さらに審判やスタッフだけの「準・無観客」にするといわれていましたが、男女全ての選手権大会は中止と発表されました。

 Bリーグもシーズンを3/5ほど過ぎ、コーチが代わり調子が上向きになったビーコル(横浜ビー・コルセアーズ)には、面白い展開が期待されていました。

しかし2月26日、Bリーグは2月28日(金)~3月11日(水)(第24~27節)までのリーグ戦の延期を決めました。そして再開が近づいた11日(水)には「14日(土)から再開予定のリーグ戦は4月1日(水)までは無観客開催」にすると発表がありました。

 無観客とはいえ再開できて良かったですね。

 なおBリーグは、無観客でおこなわれるこの期間、アリーナへ来られないブースターも観戦と応援ができるようにとの配慮で、『B.LEAGUE EVERYWHERE』と題した無料配信をおこなうとのこと、ぜひともこちらで応援してください!!

*3月14日から4月1日まで『バスケットLIVE』で無料配信。
 
 
 
 さて、ビーコルについてお話ししましょう。

 ビーコルは強くなっています!
 福田コーチになり、選手同士の話し合いを数度行い、選手たちに責任感と自覚ができたため、精神的に強くなったことが大きいと思います。

 Bリーグのような2連戦が1セットのスケジュールでは、1勝1敗のケースが多くみられます。2連勝するにはかなりの力の差がないとできません。
 

 
 というのは、通常の場合は下位チームが勝つとしたら、最初のゲーム①で勝つことが多いのです。

 理由としては、スカウティングを充分に行い相手の弱点を調べ、そこを突く練習を行い、気合を入れてゲームに臨むため、その作戦がはまったり、シュート確率が良かったりすると勝つことがあります。

 ところがゲーム②になると、上位チームは負けた原因を突き止めそれを修正してくる上、悔しさから気合が入ったディフェンスをしてきます。一方勝った下位チームは、強いディフェンスをされることは分かっていても、もともと相手は強いのですから攻めきれない上に、前日成功した作戦以上の良い作戦は立てられなく、シュートも雑になることが多く入らなくなり、大差を付けられ敗けるケースが多いのです。

 ということで私は、ゲーム②は実力が出るゲームで、ここで勝つのが強いチームだと思っています。

 A東京戦は別として、琉球、大阪、渋谷戦ではゲーム②で善戦しています。

 惜しかったのは2月2日(日)vs大阪ゲーム②です。第4Qで接戦になりOTO(オフィシャル・タイム・アウト。ニュートラルなタイム・アウトで前後半残5分を切り、点が入るか時計が止まった時点で自動的に取られるタイム・アウト)後、これまではここから崩れるパターンが多かったのですが、最後まで持ち堪えていました。

 同点で残6秒、相手シュートミスのリバウンドを拾ったNo.2橋本尚明(182㎝、通称ハッシー)がNo.45生原秀将(180㎝、通称シュウ)へ渡し、シュウがドリブルでプッシュ(速攻時にドリブルで攻めあがること)し、ハッシーへパスしスリー(3Pシュート)を撃たせましたが惜しくも外れ、勝利を逃がしました。オーバータイム(延長戦。5分間)では、エナジーを使い果たし7点差を付けられてしまいましたが、ゲーム上はほぼ勝利です!

 シュウがそのままドリブルして、ファールを獲得するって手もあったのですがね・・・。

 2月15日(土)の渋谷戦ゲーム①で、101-90とBリーグになって初の100点ゲームで勝った翌日、渋谷はゲーム②で苦肉のゾーン・ディフェンスを敷き、攻めあぐねたビーコルは第3Q中盤に45-62と、このゲーム最大となる17点差をつけられたものの、そこから徐々に追い上げ残り1分20秒に79-84と5点差まで詰めました。

 その後は、追いつくために積極的にシュートを撃ったものの決められず、その上リバウンドを獲られて速攻に持っていかれ、結果的に11点差がつきましたが、最後まで粘れたので力がついてきたと感じます。

 何度でも書きますが、渋谷は1か月前に日本チャンピオンになった強豪ですからね!!

 嬉しい数字として、勝った3ゲームはいずれも逆転勝ちなのです。強豪相手に逆転勝ちとは立派だと思います!!


 
 
 さて、ゲームが延期され、スケジュールが大幅に変わったので、ビーコルのスケジュールを書き出しました。
 
 
【3月】
 21日(土)vs三遠ネオフェニックス① 横浜国際プール 15:05
 22日(日)vs三遠ネオフェニックス② 横浜国際プール 14:05
 25日(水)vs富山グラウジーズ① 横浜国際プール 19:05

 28日(土)vs三遠ネオフェニックス① 浜松アリーナ 18:05
 29日(日)vs三遠ネオフェニックス② 浜松アリーナ 14:05
【4月】
  1日(水)vsシーホース三河① 横浜国際プール 19:05
*以上8ゲームは無観客開催
 
【4月】
  4日(土)vs富山グラウジーズ① トッケイセキュリティ平塚総合体育館 17:05
  5日(日)vs富山グラウジーズ② トッケイセキュリティ平塚総合体育館 15:05

  8日(水)vsシーホース三河 ウイングアリーナ刈谷 19:05
 11日(土)vs新潟アルビレックス① 横浜文化体育館 17:05
 12日(日)vs新潟アルビレックス②  横浜文化体育館 15:05

 15日(水)vs富山グラウジーズ 富山県総合体育センター 19:05
 18日(土)vs川崎ブレイブサンダース① とどろきアリーナ 18:05
 19日(日)vs川崎ブレイブサンダース② とどろきアリーナ 16:05
 25日(土)vs宇都宮ブレックス① ブレックスアリーナ宇都宮 15:05  
 26日(日)vs宇都宮ブレックス② ブレックスアリーナ宇都宮 15:05
 30日(木)vs富山グラウジーズ トッケイセキュリティ平塚総合体育館 調整中
【5月】
  3日(日)vs京都ハンナリーズ① トッケイセキュリティ平塚総合体育館 17:05
  4日(月)vs京都ハンナリーズ② トッケイセキュリティ平塚総合体育館 15:05

太文字はホームゲーム
 
 
 見てください。45日間で19ゲーム、特に3月28日から4月19日までは、21日間で11ゲーム!

 キツいスケジュールで有名なNBAよりタフですが、全チーム同じスケジュールです!!!

 それでもビーコルは少し希望が持てます。

 理由は2点。
 
 
1)使えるメンバーが多いこと。
 外国籍選手はフォワードにNo.00ジェームス・サザランド(203㎝、通称ジェームズ)、I/S(インサイド、ゴール下近辺)にNo.7レジナルド・ベクトン(206㎝、通称レジ―)とNo.45ウィリアム・マクドナルド(206cm、通称ウィル)と、計3人登録しているので、交代で休めることになります。ここに帰化枠のNo.32エドワード・モリス(203㎝、通称エド)が地味にゴール下でリバウンドやディフェンスで頑張ってくれるので助かります。チームによっては外国籍選手が2人だけのチームもあり、大きなアドバンテージです!!


 

 ガード陣は、今回特別指定選手として筑波大のNo.14菅原暉(181㎝)を獲得しましたが、これも良かったですね。

 彼はスタッツには表せない、純粋のPGなのでシユウが休めるようになり、攻撃的なNo.21 田渡凌(180㎝、通称リョウ)がより活躍でき、ハッシーと大型G/F(ガードとフォワード両方出来る選手)のNo.6赤穂雷太(196㎝、通称ライタ)、さらに良いディフェンダーでありシューターのNo.16牧全(188㎝、通称ゼン)がプレータイムを伸ばしており、ガード陣に厚みができました。

 フォワードにはシューターのNo.22秋山皓太(188㎝、通称コウタ)が、攻守でビーコルの中心選手となったNo.10アキ・チェンバース(188㎝、通称アキ)を支え、さらに身体能力の高いNo.9ホール百音アレックス(190㎝、通称モネ)や長身No.81小原翼(198㎝、通称ツバサ)が、福田コーチになってからよく起用されています。

 そして困った時のケン頼み、超ベテランのNo.25竹田謙(188㎝、通称ケン)がピンチになると、ベテランらしいうまい働きを見せて救ってくれます。

 スケジュールがタフなので、必ずけが人が出ると思いますが、このメンバーでプレータイムをシェアしていけば乗り切れると信じています。
 
 
2)強豪チームとの対戦が少ないこと。

 13日現在で26~30勝のチームを「超Aクラス」、21~25勝を「Aクラス」、勝率50%以下15勝までを「Bクラス」、それ以下を「下位クラス」と区分けしました。ゲーム差はビーコルを基準にして作りました。
 
 残り21ゲームありますが、超Aクラスは川崎と宇都宮の4ゲームだけで、残るは5割を切るチームのみです。

 その中で、7ゲーム差のシーホース三河とは4ゲーム、6ゲーム差の富山グラウジーズとは5ゲーム残しており、終盤に競る可能性があるため、直接対決で勝ち越したいところです。
 
 私が星勘定すると、大体が悪い方向に外れるのでやりたくはありません(笑)
 
 秋田までの7チームの、対戦相手と対戦数をピックアップして分析しましょう。
 
・三遠ネオフェニックス/特A-2、A-2、B-10、下位-3、ビーコル-4 ←全てが上位チームとの対戦です。
・島根スサノウマジック/特A-4、A-12、B-5、下位-2 ←ほとんどが上位チームで苦しい。
・新潟アルビレックスBB/特A-4、A-2、B-8、下位-5、ビーコル-2 ←少し楽かな?
・レバンガ北海道/特A-14、B-7 ←2/3が特Aというタフな組み合わせで、苦しいですね。
・名古屋ダイヤモンドドルフィンズ/特A-2、A-9、B-6、下位-4 ←同レベルが多い。
・富山グラウジーズ/特A-4、B-4、下位-8、ビーコル-5 ←ビーコルとすれば直接対決が多いので、叩けば楽になります。
・シーホース三河/特A-3、A-2、B-4、下位-6、ビーコル-4 ←上位チームとは少ないので楽そう。ビーコルとの直接対決が多いので、ここも叩いておきたい!
 
上図の赤ラインは、残留プレーオフ出場の4チームで区切っています。
 
 無観客ゲームが解禁される4月4日以降は、ぜひアリーナでビーコルの応援をお願いします!!
 
 
 
◆横浜カップ
 第9回横浜カップ全国ゴールデンシニアバスケットボール交歓大会(会長・石田秀敏)が2月22日(土)、23日(日)の二日間、横浜市保土ケ谷スポーツセンターで全国から集まった16チームで行なわれ、ブラック・パンサーが優勝し6連覇を達成しました。
 

 
 この大会は「ゴールデンシニアの全国大会」として60歳以上が出場資格(1960年(昭和35年)4月1日以前に生まれた者)となっていて、日本リーグ(現Bリーグと同レベル)で活躍した選手の顔もチラホラと。

 8分×4ピリオド制、但し第2ピリオドは「エンジョイピリオド」として、得点にかかわらず勝ったチームに2点が与えられる仕組みになっていて、皆が楽しめるようになっています。
 
 気持ちや頭では分かっているものの、身体がついていけずパスが流れてしまうケースが多々見られました。

 しかし長年にわたってプレーしてきただけあり、技はお持ちで「ずるさと巧さの狭間」でのプレーが多かったですね(笑)

 今回の最高齢は岩手マスターズの油井康さん84歳で、土曜日の交流会は勿論、ゲームでも元気なプレーを見せてくれました。素晴らしいの一言です!!

 登録では85歳の方もいらっしゃいますが、今回は着替えずベンチで指揮を執っていました。
 
 神奈川県の横浜ビー・シーガルス(チーム名は完全にビーコルを意識していただいています!)は、優勝には絡めなかったのもの老体に鞭打って頑張っていましたよ!!
 
 会長の石田は、横浜市立桜ケ丘高で野村巖先生(神奈川県バスケットボール協会殿堂入りの伝説的指導者)のもとでインターハイにも出場し、神奈川県国体少年男子チームとして県勢男子初の国体優勝のスタメンとして活躍し、その後東京教育大(現筑波大)に進学。卒業後は神奈川県の教員となり、審判をするようになり、高校以外に大学や日本リーグなどのトップクラスで笛を吹くようになった、日本を代表する審判といわれています。

 オリンピックでは、ドリーム・チームの笛も吹いている元国際審判。
 

 

 次回10回大会は岡山県で行われることが決まりました。

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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