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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.129 残留しましたー!!

勝ちました〰〰!!!
どうにかB1に残留できました、ビーコル。

 それでは残留プレーオフを振り返ってみましょう。

 

 最終戦まで相手が決まらずヤキモキしましたが、最終日にビーコルが島根に勝った時点で対戦する16位は西宮と決まりました。

 西宮とは一か月前の4月7~8日に対戦し88-50、89-80で連勝していますが油断できません。なぜなら西宮はビーコルが苦手とするゾーンディフェンスと思う切り札を持っているからです。

 

vs西宮ゲーム① 5月11日(金) @横浜文化体育館

 昨年も行っているというのに、ビーコルは緊張していました。オフェンスリズムがまるでありません。そんな中、ビーコルで一人、積極的にシュートしていたのがエースの#1川村卓(193cm以下タク)でした。

 シーズン終盤、名古屋、三遠、島根の計5ゲームでたったの24点(1ゲーム平均4.8点)しか取れず、通常36%入れている3Pがたったの6%(1/16本)です。通常なら46%は決めている2Pも14%(6/42本)という大スランプに陥っていたタクは「ゲーム①はシュートの感覚を取り戻そうと始めから考えていて、通常の倍近く打ちました」。

 

 

 立ち上がりから、西宮は道原と岡田のシュートが好調なのに対し、ビーコルはI/S(ゴール下近辺)の優位性に頼り過ぎてそれを見破られ、西宮のディフェンスに抑えられ得点が伸びない中、西宮に3Pを3本決められ36-39とリードされ前半終了。

 後半は西宮のバーンズ(ビーコル優勝時のメンバー)にやられっぱなしで、オフィシァルタイム後に67-79と離されました。ビーコルとしては「ここでギブアップして翌日のゲーム②と③に備える」という考え方もできますが、この程度で諦める海賊達ではありません。

 ここから反撃の始まりです。

 タクと#4ジェフリー・パーマー(203cm以下JP)の二人で、残り15得点全てを叩き出し猛追しました。最後3点届かなかったものの、この反撃を見て、私はゲーム②③の勝利を確信しました。

 

vs西宮ゲーム② 5月12日(土) @横浜文化体育館

 この日も西宮岡田の3Pに手こずり、第1Qをまたも24-27とリードを許したビーコルでしたが、前日のゲーム①と違ったことは、ディフェンスを強くしたことです。積極的なディフェンスはオフェンスのリズムを産み出します。

 ATB (Attack The Basket ドリブルでリングに攻め込むこと)が西宮のファールを誘い、JPや#21田渡凌(180cm以下リョウ)がFTで点を稼ぐ一方、ファールがかさむ西宮は、ディフェンスが弱体化していきました。

 第2Q残7分、バーンズの3P以降前半終了まで2フィールド・ゴール(野投、以下FG)しか許さなかった一方で、ハシーム・サビート・マンカ(221cm以下サビート)のI/Sとリョウ、サビートのFTでガンガンと追い上げます。そしてJPのFTで1点差に迫ると、伝家の宝刀“リョウのフローター”で残3分34秒に38-37とついに逆転。中外とバランスよく得点し、4分27秒間に19-2のランで52-39と大差をつけて前半を終了しました。

 問題は、前半に大差をつけた時の後半の立ち上がりです。

 これまでは気を抜いて追い上げられることがままありましたが、キッチリとディフェンスをし、更に#0細谷将司(173cm以下マーシー)が3PとスピードあるATBで57-39と差をつけました。

 後半はバーンズにやられ72-64と追い上げられたものの、前半終了間際に負傷した主力の岡田をプレーさせ逆転を狙いに行くのか、温存してゲーム③に備えるのか、西宮ベンチはかなり迷っていたようです。岡田はベンチ横で身体を動かし備えていましたが、結局岡田をプレーさせませんでした。

 このゲーム②は102-81でビーコルが勝利し、対戦成績1勝1敗と五分に戻し、決着は20分後に行われる5分ハーフのゲーム③に持ち込まれました。

 

vs西宮ゲーム③ 5月12日(土) @横浜文化体育館

 当然ながら西宮は勝負をかけてきました。岡田をスタメンに器用し、伝家の宝刀“ゾーンディフェンス”を仕掛けて来たのです。

 案の定、ビーコルがうまく攻められずもたついている間、西宮はバーンズと岡田が決め残1分30秒、5-9とされたところでビーコルがタイムアウトを要求。短期決戦なので、早目のタイムアウトは正解!

 その後西宮リドナーはFTを獲得しますが、ここはビーコルブースターの出番です。大きな声のブーイングで緊張したリドナーは、2本とも外しブースター・ディフェンスの勝利!

 更にディフェンスを強め、24秒ショットクロック・バイオレーション(ボール保持後24秒以内にシュートしないと相手ボールとなる)に持ち込み、8-11として前半終了!3点は十分に返せる得点差です。

 後半、やっとゾーンを攻めることができました。

 残3分45秒、ハイポストのど真ん中に立ったJPへタクがボール入れると、西宮ディフェンスは少し収縮します。そうすると左ウイングいるマーシーが完全なノーマーク状態になり、そこへJPがパス!真横からのパスより前(リング方向)からのパスの方が、シュート確率が高いというのはバスケット界の常識です。インサイドアウトと良く言われますが、I/Sのセンターからのパスは入り易いので、重視されてます。簡単ですが、これもゾーンディフェンス攻略法の一つなのです。マーシーが見事に沈め11-14。

 これで吹っ切れたのか、ディフェンスも良くなり、次の西宮の攻撃で梁川からチャージングを取り、その攻撃でI/Sへ入ったJPへタクから良い感じでパスが渡り、13-14の1点差に詰め寄ると、この日FT12本全て決めているバーンズが1本目を外すという事態に。かなりプレッシャーが掛かったことに加え体力も限界にきてたのか?

 つぎの攻撃でファールされたサビートは、FTを2本獲得します。この日のサビートのFT確率は、8/12本(67%)で、2本入れて同点を期待するのは微妙なところ。1本目を入れ14-15と1点差。2本目も期待しましたが、ボールは左にズレて大きく跳ねました。

 リバウンドが落ちる場所というのはシューターが一番判ると言われますが、サビートは一早く反応し、ボールを掴んで楽々シュート。同点どころか16-15と逆転です!更に1分後の残1分45秒、タクが綺麗なフローターを決め18-15とすると、横浜文化体育館の天井が吹き飛ぶかと思われる大歓声!!

 その後、残0分43秒にサビートが再度FTを1本だけ決め、19-15と4点差に開き安全圏に入ったと思ったものの、西宮は10秒後に道原がバーンズとのピック&ロールから意地の3Pを決め19-18と1点差。

 西宮にとって悩ましいのは、残り時間33秒で1点差。守り切れば9秒を残してマイボールになる。しかし、西宮はファールゲームを選ばず、積極的なディフェンスに出ると、ビーコルは24秒ショットクロックギリギリまでシュートを引き伸ばしたいところでずるずると時間が流れてしまいました。仕方なく#8満田丈太郎(188cm以下ジョー)が24秒ギリギリでシュート。外れたもののビーコルボール。

 残り時間は6秒。西宮はしょうがなくファールゲームへ。

 ここでビーコルは、FTの確率が高くクラッチシューターのタクがスローインを受ける役に。ビーコルの思惑通りファールされたタクは、キッチリと1本目を決め、4秒を残し2点差。しかし油断はできません。2本目を決めれば3点差になるものの、スローインでコート内の選手がボールに触れるまで時計は止まったままです。つまりロングパスで一気にコート深くまで攻め込められる可能性もあり、ソコで3Pかスリーポイントプレーを決められたら、同点でオーバータイム(延長戦)になってしまいます。

 そこでタクは考えたはずです。『FTはボールがリングに当たった時に時計が動き出す。だからボールを軽くリングに当てリバウンド争いしてる間に4秒位は経過するだろう。うまくすればサビートが獲ってくれるかもしれない!!』と。

 ボールは柔らかく跳ね返ったものの、低過ぎてサビートが大きく弾いてしまいセンターライン近くの西宮の道原の所へ。素早く3Pラインの外からブザーと同時にシュートしましたが、ボールはリングの根元に当たり弾かれ20-18で勝ちました!!

 ヒヤヒヤモノの勝利でしたが、このゲームに関しては「勝つこと!」だけで良かったので一安心!

 

 

 

さあ今シーズン最終ゲーム
5月19日(土) @蒲田 片柳アリーナ

 

 

 勝てばB1残留、負けると昨年同様B2チームとの入れ替え戦が待っています。

 対戦する富山とは、シーズン中6度対戦し、×87-92,〇83-78,〇76-58,〇66-64,〇97-88,×82-84で、4勝2敗と大きく勝ち越しています。

 富山で中心となるのはPG宇都直輝(188cm日本代表メンバー)。大柄ながらスピードあるATBが持ち味の天才スラッシャーです。抜き切っての難しいシュートだけではなく、合わせて動いてくる選手へのパスや、レイアップシュートに踏み切ってからのアシストも多く、やっかいな選手ですが、特徴があります。

 

 

 ほとんどの選手はドリブルを利き手方向へすることが多いのですが、彼は右利きにも関わらず左方向へのドリブルが多いのです。残留プレーオフ1回戦の島根戦では、右側へのドリブルは3回、1度左へ振ってから右方向に切り換えたのが1回。それに対し始めから左側を抜いたのは3回、1度右を攻めて途中左側へ切り返したのが5回となりました。その内でシュートが入るかファールを取った回数は6回。右側は2回だけでした。右側と左側ではこれだけ差が有ります。

 もう一点、ビーコルとのゲームでは1ゲーム平均18.8得点していますが、3Pシュートによる得点は「0」なのです。この数字は最後にまた出て来るので覚えておいてください!

 

 

 お互いに強いディフェンスで始まったものの、富山は、ビーコルの積極的なATBに対しついていけず、立て続けにファールをとられたこともあり、オフェンスリズムが崩れシュートが入らず得点できません。

 一方ビーコルは、タクとサビートのI/Sでの得点でリードを広げ、残1分54秒の#25竹田謙(188cm)のFTで19-5と一方的にリード。その後も大量リードを、と言いたいところですが攻め疲れになりました。簡単にシュートが決まると、打てば入ると勘違いしてシュートが甘くなったり、自分のタイミングだけでシュートすることが多くなって、入らなくなることがあります。

 第1Qは21-12とリードして終わり、第2QもリョウやJPのペネトレイト(ドリブルでリングに攻め込むプレー)で、中盤には32-16とWスコアに離し押せ押せムードでしたが、この辺りから、富山の反撃が宇都を中心に始まります。

 残3分28秒には、宇都のスティールからの速攻で35-24と詰め寄られ、ビーコルはCTO(チャージドタイムアウト)を取らざるを得ませんでしたが、できたらその前の大塚のATBで35-22となった時点で取りたかったですね。

 

 

 しかし、タイムアウト明けからはI/Sを攻めるようになり、どうにか41-34として前半を終了しました。

 予想通り、後半の立ち上がりは強いディフェンスに出てきた富山に、ビーコルは、前半と違ってシュートが入りません。その間、富山はウィラードがこのQだけで3P2本を含む18得点で反撃し、58-60と逆転されて第3Qを終わりました。

ビーコルは、第2Q残1分51秒ジョーのFT以降、第3Q残6分01秒にタクが3Pを決めるまでノーゴールで、0-17のランを許してしまいました。前半とはうって変わって、シュートが入らないビーコル。富山は宇都のドリブル・プレー等で62-68とリードを広げOTO(オフィシャルタイムアウト、主催者が取るタイムアウト)に突入。

 その後、リバウンドからウィラードが走りレイアップを決め、更にAnd1も決め70-62と8点差にされた時、場内は嫌な雰囲気に。

 しかし、それを取り払ったのはジョーでした。

 次の攻撃でトップ近くでボールを持っていた時、左サイドからスクリーンを使って右ウィングに移動したタクに対し、ジョーにマッチアップしていた宇都は、ボールを持ってもいないタクにWチームに行きました。富山としてそれだけタクを恐れていたのでしょう。しかし、これはジョーにとっては失礼ですよね(笑)

 ノーマークのジョーは、ユッタリとしたフォームで3Pを撃ちます。落ち着いているので当然、ボールはリングの中心へ。更に、次のディフェンスでジョーがリバウンドを獲り速攻に持ち込み、顔で右方向へフェイクをかけ左を走っているマーシーへパス。奇麗に決まって67-71と4点差。

 タクが、スローインのボールからゴール下でシュートを決め、更に、得意の速攻からサビートがDUNKを決め71-73とし、ジョーのFTでついに残1分46秒に73-73と追いつきます。更に、宇都からピットマンへのパスをサビートがスティールして速攻に持ち込み、タクがドリブルで切れ込んで左ウィング3Pラインの外のJPへアウトレットパス。それをJPが決め、残1分10秒に76-73とついに逆転!!!

 

 

 その後ビーコルは、FTを4本もらうものの、1本しか決められずイライラの展開に。とはいえ、富山も第3Qの反撃時の疲れが出てきたのか「勝利」を意識し始めて緊張したのか、シュートが入りません。FTのうまいウィラードも外すほどです。

 そして残0分15秒79-76の時、富山ボールで最後のCTOを要求。

 富山とすればウィラードと大塚、上江田という3Pの名手が3人、どちらかに3Pを撃たせるのがオーソドックスな考え方です。右サイドラインからのスローインは、逆のサイドまでの大きなパス。ウィラードがキャッチしたものの体勢が崩れシュートはできなく、同じサイドの大塚へパスしたものの、そこもディフェンスのうまい#2高島一貴(190cm以下カズ)がマークしていて苦しいシュートに。ボールはリングの手前に当たり、JPが叩き、ボールは左センターラインあたりへ。

 しかし、それを掴んだのは宇都。

 まだ8秒ある。右には3Pがうまい上江田がいるが目もくれず、ドリブルでトップ付近へ行き、自分で3Pを打ちに。

 ラッキーと思いました。なぜなら彼は3Pが得意でないから。

 案の定、ボールはリングの手前に当たりルーズボールに。飛びついたカズが、ボールをウィラードに当てアウトオブバウンズに。
残り1.7秒、ここでビーコルがCTO。当然、誰がスローインして誰がボールを受けるのか、についての作戦です。

 CTO明け、サイドラインに立っているのはJPで、私の考えとはちょっと違います。大きな選手がスローインすることはパスカットをされづらいので正しいのですが、JPはパスセンスが悪いので有名です。速攻でのイージーなパスミスを何度も見ていますし、I/Sへのパスもそんなにうまくないので(汗)それだったら、サビートでも良かったかもしれないですね。

 受ける方はタクで良いのです。彼は機転が利くので少しくらい悪いパスが来ても対処できそうですから。1.7秒なら触って床に転がしたり空中に弾いたり、時間稼ぎができそうですから。

 しかし、JPは近くにいるタクがWチームされていることから真ん中あたりのマーシーへパスしますが、ジョーもいて、実に中途半端なボールで、一瞬ファンブルし、ヒヤッとしました。

 ボールは転がり、富山の上江田が抑えた時にブザーが響き渡り、ビーコルの勝利およびB1残留が決まった瞬間でした。

 

 

 

 

 勝利が決まったあとの記者会見でタクは「僕は、この声を出して、アリーナの雰囲気を作れるビーコルブースターをB2に落とすわけにはいかないと常に思っていました」と、いつも大きな声で応援してくれるブースターに感謝していました。

 「特にこの片柳アリーナは、天井が低く声援の反響が大きくブースターの気持ちが良く伝わってくる」と言っていました。

 

 

 暫くは、ビーコルおよびBリーグの話題はお休みですが、9月早々にはアーリーカップが始まります。
その間も、高校のインターハイ予選や中学県大会ブロック大会に日本代表の大会もあります。

 まだまだ休めません!!

 

 今回は、私の入院および手術のため遅れましたことお詫び申し上げます。

 

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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