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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.125「本番はこれから・・・」

 

 今年に入って1勝5敗と低迷が続くビーコルです。

 先月は波に乗れそう、てなことを書いていたのに、いったいこれはどうしたことか?

 

 年末の連勝から全日本選手権とBリーグ・オールスターを挟み3週間のブレークがあり、ベテランには良い休息としっかりと練習できる時間が与へられて臨んだ1月20日(土)アウェーの千葉ジェッツ(以下、千葉)戦。

 練習の成果が出て第1Qは26-16とリードして、昨年の再現か?と思ったのも束の間、第2Qに巻き返され、さらに大型日本人の#15佐藤託矢(198㎝・以下、サトタク)の欠場で、千葉は帰化枠のマイケル・パーカーが優位になった後半はさらに離され79-95で敗れてしまいました。

 昨年も、千葉が全日本総合選手権で優勝した直後と言う同じ状況で2月4・5日(2017年)に国際プールで対戦し、ゲーム①ではタクの劇的なブザービーターで72-70と勝利をもぎ取っていましたが、同じ相手に同じミスを繰り返さないのがチャンピオン・ジェッツです!

 

 次のゲーム②では、千葉得意の早いトランジッション(速攻中心で攻撃が早いこと)に巻き込まれ、悔しいことに初の114失点となってしまいましたが、これだけ取られたら気持ちもスッキリします(笑)

 まあこの2連敗は想定済みです。ディフェンスを含めそこまで準備はできてませんでしたから。

 

 

 しかし悔しかったのは、翌週の名古屋Dダイヤモンドドルフィンズ(以下、名古屋D)戦です。 

 立ち上がりが悪く第1Qをリードされることが多かったビーコルですが、年を越してからは攻撃システムが変わりパスが多くなり、攻め方が良くなり、開始早々にリードを奪うことが多くなりました。

 ゲーム①でも#0細谷将司(173㎝・以下、マーシー)の3Pを始め、外とI/S(Inside。ゴール下周辺)バランスよく攻め21-17と第1Qをリードしました。その後はシーソーゲームが続いたものの、第3Qに名古屋Dの3Pが爆発しさらに初代ビーコル・メンバーのジャスティン・バーレルにI/Sを攻められ65-71と離されました。

 しかしここから#1川村卓也(193㎝、以下・タク)の3Pが3本炸裂し残29秒に80-81と1点差に詰め寄ったものの、あと一本を決められずそのまま逃げられ、悔しい敗戦となりました。

 

 

写真:横浜ビー・コルセアーズ提供

 

 ゲーム②では前日の反省から気を抜くこと無く強いディフェンスで名古屋Dを前半21得点に抑え、さらに後半立ち上がり、ペネトレイト(ドリブルで切れ込むこと)した#45ウィリアム・マクドナルド(206㎝・以下、ウィル)のシュートミスを#15佐藤託矢(198㎝・以下、サトタク)がプットバック(オフェンス・リバウンドを獲りシュートをする一連の動作)を決め45-21と最大24点差を開きました。

 

 

 63-48で迎えた最終Q、開始早々#25竹田謙(188㎝・以下、ケン)が名古屋Dの強いディフェンスから守るため、ボールを頭の上に挙げたとき肘がマッチアップしていた畠山に当たり転倒させ、鼻から出血させてしまいました。

 故意では無いものの、肘が相手に当たればアンスポーツマンライク・ファールを取られてしまいます。出血し暫く倒れていたこともあり、場内は異様なムードとなり、ビーコル・ベンチの空気が変わってきました、戦意喪失までは行きませんが消極的なムードに。

 対して追い詰められた名古屋Dは、アウトサイドから積極的に攻撃をかけ、ジワジワと詰め寄ってきます。残4分50秒のOTO(オフィシャル・タイムアウト)直前に、タクが3Pを決め75-63と突き放した格好になりましたが、これが裏目に出ました。

 

 

 このまま逃げ切れば勝てる、と殆どの選手が考えたでしょう。また多くのブースターさんもそう思ったと思います。しかしその後、攻めがバラバラになり、タクへのハンドオフが多くなりオフェンス崩壊状態となりました。

 じわじわと追い上げられ、嫌なムードだな。と感じていたのは私だけだったのでしょうか?

 

 もう一本決めていれば逃げ切れたものを、逆にこの日、野投(フィールド・ゴール)を1本しか決めていないクレイグ・ブラッキンズに3Pを決められ、残3分59秒に75-66とリードを一桁にされたこの時点でチャージド・タイムアウト(以下、CTO)を取っておくべきでした。後半は既に1回取ってますが、大事な場面だと思います。

 この時間帯、ビーコルの選手は「逃げ切るんだ!」と考えていたと思います。いつも通りのスクリーンを掛け、パスをまわせばよいのに、攻め気が無くパスする先ばかり見ていたり、逆に俺が俺がと無茶なドライブを仕掛けたり、良い結果が出るわけがありません。

 早く時間が過ぎろ、と思っていたことでしょう。しかしこんな気持ちが後ろ向きになっている時は、往々にして時間の経過が長く感じられるものなのです。

 

 

 残2分19秒に名古屋D笹山にFT(フリースロー)を2本とも決められ75-68と7点差にされた時、これは絶対にCTOを取るべきだったと思います。気合を入れなおしたり、ディフェンスのプレッシャーを強くさせたり、、

 その後ビーコルは、#8満田丈太郎(188㎝・以下、ジョー)がスティールから速攻を決め77点目を入れますが名古屋Dに直ぐ入れ返され、さらにティルマンに3Pを決められ77-76と1点差、そして残5秒にはジョーが不可解なファールを取られ、ティルマンにFT2本とも決められ、ついに逆転を喫してしまいました。

 

写真:横浜ビー・コルセアーズ提供

 

 しかし未だ5秒残ってます。CTOを取りビーコルのコートでスローインとなりますが、ボールはアウト・オブ・バウンズとなり、残4秒、リング近くのエンドラインからのスローインに替わり、ここで最後、3回目のCTOを取ります。これが最後のプレーになるはずで、誰にシュートさせるかが問題です。

 

 シュートを決めなくてもファールを取ってFT勝負に持ち込むことも。

 1点差なので、たとえ1本しか入らなくても最悪オーバータイム(5分間の延長戦)に持ち込むこともできます。

 

 さあ、ここで2つの考え方ができます。

 

1 タクにシュートさせる。

 この日両チーム最多得点していることも大きな要因ですが、タクは希代のクラッチ・シューター(勝負どころの大切なシュートを決められる選手)で、今までも何本もの逆転ブザービーターを決めてきています。

 そして何よりも、彼はビーコルのスーパースターです。アメリカのバスケットをよく見てきた私にとっては、最後のシュートはチームのスーパースターに任せるのが常識だと思ってます。

 過去にはブルズのマイケル・ジョーダン、今ではキャバリアーズのレブロン・ジェームスが勝負の掛かったラストショットを任されてきました。

 だからここはタクがシュートするべきで、彼が外しても誰も文句は言わないはずです。

 彼ならファールも取れます。FTは失敗しないので!

 

 

2 タクをおとりに使う。

 誰だってビーコルのラストショットはタクだと思います。相手チームだってそう考える筈で、彼及び彼へのスクリーンに対し厚いディフェンス網を敷くはずで、パスが入らない可能性が非常に高い。

 それならタクにスクリーンを掛けたりして、数人のディフェンスを引き付けておいて、他の選手をオープンにさせシュートさせる方が合理的、と言う考え方。

 

 

 ここで尺野コーチは、後者を選択しました。名古屋Dは、タクへのディフェンスを強化してくるだろうと判断したのでしょう。

 ところが名古屋Dは特別なディフェンスは敷かず、1on1でシッカリとマークし、さらにスローインの選手へも笹山が通常通りマークしてきましたので、ちょっと予想外でしたね。ボールを受け取りそうなタクへ、Wチームでも仕掛けると思ってましたから。

 

 

 リョウにボールが渡されスローインです。

 タクとハシーム・サビート・マンカ(221㎝・以下、サビート)がすれ違いにスクリーンを掛け、サビートがゴール下へ動き、そこへ#21田渡凌(180㎝・以下、リョウ)が高いボールを投げ、アリーウープさせようとしました。これなら一番安全ですからね。

 ところが、リョウをマークしていた笹山がそのボールをカットしたため、ボールはリングから逸れてサビートはキャッチ出来ず、終了のブザーが響き、悔しい敗戦とともにホーム9連敗!!

 痛かったですね!!

 とは言え、中地区3位チームにほぼ勝ちゲームの内容だったことは、大きな財産となりました。

 

 

 2月に入り3日(土)、4日(日)はアウェー新潟での連戦、ゲーム①はウィルが欠場となりましたが、チームとしてまとまりが出てきて、また前回42得点された巨漢ダバンテ・ガードナーを24点に抑え、良い所でタクとジョウが決め、立ち上がりからリードを奪い86‐81で勝ち、千葉戦から続いた連敗を4で止めました。

 ゲーム②は、けがのウィルにタクと♯13山田謙治(180㎝)がコーチライセンス取得のために欠場となり9人での戦いとなったものの、72‐78と善戦しました。

 

 そして10日(土)、11日(日)は7勝27敗西地区5位の島根スサノウマジック(以下、島根)を迎えての2連戦です。

 

写真:横浜ビー・コルセアーズ提供

 

 ゲーム①では島根の得点王ジョッシュ・スコットを抑える一方、タク、マーシー、ジョウ、サトタクそして♯4ジェフリー・パーマー(203㎝・以下、JP)の5人が二桁得点し、日本人だけで66得点する活躍で勝利し、久しぶりのホームでの勝利となりました!!

 ゲーム②は前日シュートが不調だったウィルが立ち上がりからI/Sで得点、さらにマーシー、タク、サビートと内外バランスよく得点し、終始リードを保ち80-68とブロウアウトしました!!

 今シーズン初となるホーム同一カード連勝としました!!

 

 

 次のゲームは17日(土)、18日(日)アウェーでの田渡兄弟対決となる三遠戦となります。前回は11月4日5日の連戦で1勝1敗と星を分けてます。その時は♯5湊谷安玲久司朱(190㎝)もウォッシュバーンもケガで欠場しての対戦でした、油断しなければ今の状態なら勝てる相手です。

 

 そして次のホームゲームは節分の3月3日(土)、4日(日)国際プールに強敵川崎ブレイブサンダースを迎え撃ちます。ここでビーコルの力が試されます。

 その後もリーグは続きますが、強敵チームとの対戦はあらかた終わっていて、同じ勝率チームとの対戦が多くなり、上向きのビーコルにとっては勝ち数を増やしてゆく時期に来たと思います!!

 

写真:横浜ビー・コルセアーズ提供

 

 皆さん応援に来てください!!!

 

 

 最後に、シーズン初めと現在のスタッツの比較表をご覧ください。

 

 各選手上の段(薄い水色)は古田コーチが在籍していた最後の10ゲームの平均)、中段(薄い草色)は名古屋D戦までの最近6ゲームの平均)、下段(ピンク)はその差違です。数字の前に▲が付いているものはマイナスです。

 タクの3Pが増え確率も上がり得点が増えています。同様にジョウも3P確率が上がり(前がひど過ぎますが)得点も増えています。パーマーも調子を上げてきてます。

 そして何よりも顕著なのはアシストが増えたことです。ボールが良く回りチームプレーが出来つつある証拠でしょう。

 

*MP-出場、PTS-得点、3PM(3点シュート成功数)、3PA(3点シュート試投数)、3P%(3点シュート確率)、2PA(2点シュート成功数)、2PA(2点シュート試投数、2P%(2点シュート確率)、ORB(オフェンス・リバウンド)、DRB(ディフェンス・リバウンド)、TRB(リバウンド総数)、AST(アシスト数)、STL(スティール数)、TO(ターンオーバー、ミスの数)

 

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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