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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.75「金総とビーコル不調」

12月というと、バスケットボール界では高校生のウインターカップ(正式名称:東日本大震災復興支援 JX-ENEOSウインターカップ2013 平成25年度 第44回全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会。以下WC)という代表的なイベントがあります。
高校生にとって夏の高校総体(インターハイ、以下IH)、秋の国体、そして冬のWCは3大大会と位置付けられている重要な大会で、毎年東京体育館で開催されますが、常に満員となる人気ある大会でもあり、各都道府県から1チーム、IHから上位2チーム、地元東京から1チームの計50チーム、男女で100チームによるトーナメントを行います。

このWCでは横浜市勢は女子で良い成績を残しています。それは県立金沢総合高(以下金総)で、県立富岡高時代から16年連続23回目の出場を果たしていて、それだけではなく、ファイナル4入り6回、準優勝3回、そして2004年には優勝もしているのです。

2004年は最長身者が172cmで、181cm、176cmと大型選手を擁する東京成徳大高(東京都、以下成徳)や180cm台3人を抱える桜花学園(愛知県、以下桜花)と比べると明らかに小型チームで、IHでは準決勝で桜花に71-96で敗れています。
しかしIHでファイナル4に入ったことで第3シードを獲得できたことが、実はWC優勝の原因でもありました(笑)。この年はIH優勝の桜花学園を筆頭に、中村学園女高(福岡県、以下中村)大阪薫英女学院高(大阪府、以下薫英)、成徳、岐阜女高(岐阜県、以下岐阜女)、聖カタリナ女高(愛媛県、以下カタリナ)等々強豪が多かったのですが、桜花、中村、薫英はトーナメント組み合わせで逆サイドに入り、同じサイドながら成徳、カタリナ、岐阜女が一つのブロックに集中したため、そのほとんどが金総のブロックに入ってこなかったのです。

決勝までは進めるとは思っていましたが、成徳が最も苦手だったため、いかに戦うかが焦点の一つと考えていましたが、その成徳が2回戦(シードされたので成徳にとっての1戦目)でカタリナに58-54で敗れてしまったのです。それを聞いた星澤監督は喜んでました(笑)。
それでも準決勝はカタリナ相手に53-52と際どい勝ち方ながら決勝へ。

さあ決勝戦。桜花のスタメンは179cm塚野を筆頭に175cm+172cmの選手が、さらにベンチには184cm+180cm×2という超大型チームの上、U-18日本代表選手が4人もいる強豪チームです。
対する金総は#4渡辺(3年172cm)、#5清水(3年169cm)#6山下(3年166cm)#7中畑(1年164cm)、#8蒲谷(3年172cm)でスタメンを組みましたが、身長も低く個人能力もそれほど高くなかったのでチャンピオンになれる器ではなかったうえ、準々決勝で3Pを9本決めた勝利の立役者#11石島(3年158cm)が足首を骨折していたことが判明して最悪の状態でした。
状況的には勝てる要素は無かったのですが、実はこの年、県立富岡高(以下富岡)と県立東金沢高(以下東金沢)とが統合して新しく金総ができた記念すべき年だったのです。そんな中、ほとんどが名門富岡からの継続メンバーの中でただ一人エントリーされた山下がスタメンに起用されました。

金総は十八番の強いディフェンスのみならず、攻めては清水、中畑の3Pが好調で、それに加えペイント内でキャプテン渡辺が大きい選手相手にゲームハイの22得点と活躍しリードを奪い、残り1秒、骨折した石島をコートに立たせて初優勝の瞬間に立ち会わせました。大方の予想を裏切り、校名変更初年という記念すべき年を優勝で飾りました。
ちなみに清水は現金総監督で、中畑はDeNA中畑監督の姪で現在WJBL富士通レッドウェーブのスタメンで、蒲谷はビーコル・キャプテン#3蒲谷の妹です。現在となっては話題の多いチームでしたね(笑)。

さて今年もWCは12月23日から東京体育館で行われますが、その県予選決勝が男女とも11月4日に平塚総合体育館で行われました。県予選はIH神奈川県予選ベスト4チームで行われることになってます。

◆男子 
■1回戦 横浜清風高62-85桐光学園  法政二高71-70県立厚木東高
■決勝戦 法政二高64-60桐光学園
*男子は横浜の清風高が一回戦で優勝候補筆頭の桐光に負けてしまいました。

残るは女子ですが、横浜市内の2校で決勝が争われました。

◆女子
■1回戦 県立金沢総合高77-53県立市ヶ尾高  県立旭高93-56県立山北高
■決勝戦 県立金沢総合高vs県立旭高
ここ数年、IH関東大会予選等でお馴染みとなったカードで、夏のIH予選では金総が60-55で勝っています。
今年の金総は長身・星澤を怪我で欠き、昨年の宮澤夕貴のような長身者がいなくて苦しいのですが、集中力がつき、ディフェンスは良くなってきました。
このゲームの見所は、金総#7五十嵐のシュート力と旭#6坂本のパワーとスピードあるペネトレイトでの得点争い。

立ち上がりリードを奪ったのは金総でしたが、第2Qに入りインサイドを攻め出した旭が逆転して30-27で前半を終えたものの、後半は金総のディフェンスが効き出した。特に坂本へはWチームを多用して思うようなプレーをさせないようにしたため旭の得点力は一気に落ち、このQは金総が18-5と抑え3Qが終わった時点で45-35と大きくリードをしました。
旭も最終Q後半にインサイドで得点して追い上げたものの64-57で金総が勝ち、WC出場権を獲得しました。
とはいえ全国はレベルが違います。神奈川県内で勝ったからといって喜んではいられません。それを一番判っているのが初優勝メンバーの清水麻衣監督です。

清水監督のインタビュー記事(タウンニュース)

弱点のインサイドはやはり下級生に頼らざるを得ませんが、その下級生を鍛え直して、リバウンドやルーズボールへの執着も強くしてゆかなければならない、とコメントしています。

WCは23日から始まりますが、金総第1戦目は23日15時00分〜長野県代表・東海大付属第三高と対戦します。混み合うので早めに行かれた方が良いかと思います。なお男子神奈川県代表の法政二高はその次の16時30分からのゲームです。

組み合わせはこちらから(PDF:846KB)

さて話は変わって、気になるのが横浜ビー・コルセアーズです。前号以降の1ヶ月間、2勝6敗ですよ(涙) 中には新潟戦のような強豪チームとの2敗はどうにか納得しても、文体でのvs群馬の1勝1敗とvs青森の2連敗は納得できませんね。群馬はそこまで1勝10敗のチームだし、青森も6勝8敗で負け越しているチームでしたからね。

そんな中、70-65で勝利した富山戦ゲーム[2]は評価できるのではないでしょうか。富山は11勝1敗で秋田に次いで2位のチームで、失点が1ゲーム平均68.5点でイースタン・カンファレンス1位、得点も78.8点で3位という強豪チーム、その上アウェーでの勝利です。
今年のビーコルの課題は第2Qと第4Qの外国人オンザコート3(外国籍選手はコート上で同時に3人までプレイできる)のクォーターをいかに戦うか、ということなんです。ご存知のようにビーコルの外国人はギリギリの3人、それも#44マーシャルは怪我のためフル出場できないので、必ず外国人が相手3人vsビーコル2人というハンデを背負う時間帯ができることです。

このゲーム、第2Qで外国人3人の時間帯は7分42秒、その間13-6と当然ながらリードしてますが、外国人2人の2分28秒間は3-4で負けてます。それじゃ第4Qは?
外国人3人は5分47秒間で、12-8で勝っているのは当然(?)として、残りの4分13秒間も10-6とリードしているのです。素晴らしいでしょう!!

以前は#73久山だけが外国人へのディフェンスをしていましたが、ここに#7堀川が加わったことで、より強いディフェンスができるようになったわけです。このゲームでの外国人3人時には、不思議なことに2人時より得点力が下がるのです。しかし、大事なディフェンスは日本人3人時よりもっと良くなってました(1分あたりの失点は1.62点対1.04点)

 #73 久山智志選手

とはいえどうして勝てなくなったのでしょうか? 
理由のひとつに「疲れ」があると考えられます。11月9日以降の6敗中5ゲームは第4Qの得点が相手より低くなっています。単純に外国人が少ないことで、残りの#33グレイと#55リードへの負担が重くなります。それは出場時間が増えるだけという単純なことだけではなく、リバウンドを含め、インサイドへの攻防が多くなるため体力を消耗します。
日本人も外国人が少ない分だけ求められるプレーの時間と質が高くなりました。それが徐々に体力を奪っているのではないかと考えられます。

得意なはずの3Pを例に取りましょう。ビーコルの3Pシューターといえば#3蒲谷と#55リードですが、11月2日終了時点で#3蒲谷の確率が50.0%、#55リードは40.5%だったのが、現在は#3蒲谷38.9%、#55リード32.9%と大幅にダウンしています。
それはターンオーバー(ミスで相手ボールになること、以下T.O.)にも現れています。T.O.はシーズン開始直後から言われていますが、チームとしては平均13.9個から13.5個へと若干ながら減ってはきていますが、この2人は逆に増えています。特に#3蒲谷はこの2ゲームで10個と大幅に増えているんです。昨シーズンのプレイオフMVPということで、今シーズンは#3蒲谷へのプレッシャーはキツくなっていて、ちょっと気を抜くとチェックされてしまいます。またフラストレーションが溜まって無理なシュートを撃つ場面も多くなりました。

 #3 蒲谷正之選手

#3蒲谷自身が頑張らなくてはいけませんが、周りのチームメイトがもっとシュートを撃ち、撃つだけじゃなく決めて、#3蒲谷の負担を軽くしなくてはいけません。その為には#15堀田、#73久山そして#32前田、#7堀川などのシュート確率を高めることが大事だと思います。さらに#3蒲谷がPGをやることが多くなり、サイドへ下がった形になっている#13山田がもっと積極的にシュートに絡んでも良いのではないでしょうか?

次回は7日(土)8日(日)スカイアリーナ座間でウエスタン・カンファレンス8位(5勝9敗)高松ファイブアローズを迎えて戦います。高松は得点力がそれほどあるわけではなく、リバウンドが弱くT.O.も多いので、連勝して勝率を五分に戻したいところです。
皆さん応援よろしくお願いします!!

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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