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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.41「ミニバス」

 前号ではウィンター・カップで神奈川県女子代表の県立金沢総合高が負けてしまった、と書きました。
 しかし2月13日に宇都宮市体育館で行われた関東高校新人戦では、見事2年連続7回目の優勝を果たしました。

 1回戦の相手は、何とウィンター・カップ3位の東京成徳大高でした。その上成徳高はU-17で世界5位のメンバー#4根岸夢(175cm)と#7鈴木静香(185cm)の2人のビッグセンターが残っている強豪高です。
 両チーム共にウィンターカップが終わり、新チームに代わってから2ヶ月も経ってない中での大会。
 成徳が「金総用に準備していたゾーン・ディフェンス」で金総を苦しめたものの、逆に金総は強いマンツーマン・ディフェンスで成徳のシュート・リズムを崩し、77-65で逃げ切りました。
 ここさえ突破すれば後は楽なものです。2回戦では群馬県代表・市立前橋高を105-58、準決勝の千葉県代表・千葉英和高も87-73で破り、決勝戦は東京代表・明星学園を72-68と接戦で下してきた千葉県代表・昭和学院高と対戦しました。明星、昭和共に来年度は全国大会でも上位に来ると予想される強豪高です。しかしセンター#7宮澤夕貴がインサイドで得点し91-81で勝って、新シーズンに向け幸先良いスタートをきりました。

 さて、高校で活躍する選手のほとんどはミニバスケット出身者です。そのミニバスの神奈川県大会の準決勝・決勝戦が1月29日、神奈川県のバスケットのメッカ横浜文化体育館で行われました。
 男子は東希望が丘、六浦南の2チームが横浜代表で、女子は瀬谷第二、川上北、山元、山田と全てが横浜代表でした。いかに横浜が強いかお判りと思います。


女子決勝は横浜対決!瀬谷第二(白)VS川上北(青)

 ここでミニバスの簡単なルール説明をしましょう。
 器具関係から解説しましょう。コート全体の広さは同じですが、リングの高さとボールの大きさが違います。
 リングは大人が305cmの高さに対し、ミニは260cmの高さです。
 ボールは大人男子が7号(周囲75〜78cm)、中学及び女子6号(周囲72〜74cm)に対し、ミニは5号(周囲69〜71cm)と女子よりも一回り小さいものを使用します。
 ゲームタイムは6分Q(クォーター)を前半2回、5分はさんで後半2回行い合計点で勝敗を決めます。

 そして日本ミニ独特のルールとして、「3Qまで10人以上の選手が、少なくとも1Q、多くても2Q出場」しなくてはなりません。つまり上手な選手だけでゲームしないように、多くの選手(最低10人)がプレーするようなシステムになってます。つまり多くの子供達をゲームに出して、バスケットを楽しんでもらおう、好きになって中学高校でもバスケットをやる選手を多く作ろうということなんです。
 その他ルールに関して、詳しくはコチラ(pdfファイル) をお読みください。


瀬谷第二vs川上北の熱戦

 女子決勝は瀬谷第二vs川上北で行われました。
 このチームは横浜市内のチーム同士のため、今シーズン3度対戦してますが、全て川上北が勝ってます。このゲームも川上北が優位と言われていて、それは瀬谷第二の星コーチも認めているところです。
 と言っておめおめと引き下がる星コーチではありません(笑)。
 今年は川上北が強いだろうとシーズン前から感じていて、上手く決勝まで残れば川上北と対戦することになるだろうと予測してました。
 そのため1シーズンをかけて川上北対策を練ってきたのです。それは大きな選手の育成です。ゲームに出せばミスばかりしても、ずーッと使い続けてきました。それはこの決勝戦で川上北相手に使うからです。


瀬谷第二は決勝戦のために秘策を練ってきました

 そしてもう一つの武器がゾーン・ディフェンス(ちなみに私はミニでのゾーン使用禁止論賛成者です(笑))です。
 それまでの川上北とのゲームでは一切ゾーンを敷かずに負けてきました(笑)。
 でもそれは最終戦での秘策だった訳です。
 星コーチはゲーム後に「川上北さんは大きくて上手い子がいて、良く鍛えられた強いチームなので、当たり前にやっていたら勝てないから。」と語ってくれました。


瀬谷第二の星コーチ(中央)

 星コーチの作戦がズバリ当たりました。
 川上北は大きくて上手い選手がいて、その選手にボールを集めます。それに対し瀬谷第二は1シーズン育ててきた大型選手がマッチアップ(マンツーマンで対峙すること)して長い手でシュートをブロックします。
 その上予想外のゾーン・ディフェンスのため、なかなか攻められず、普段なら入るシュートが入らないことでオフェンス・リズムが崩れ、他の選手のシュートも上手く入りません。
 まして川上北の作戦は「シュートが入った後にプレス(コート全面を使って激しいディフェンスをすること)を掛ける」ことで相手を陥れることです。でも肝心のシュートが入らないためプレスを掛けられません。
 瀬谷第二は第1Q終盤、キャプテンがペネトレイト(ドリブルで切り裂いてシュートする勇敢なプレー)して11-4と大きくリードしました。
 第2Qはお互いに新しいメンバーとなります。川上北は中盤以降、外からのシュートが入るようになって追い上げます。これが川上北の一つの特徴で、外からシュートを決めてプレス!!
 徐々に川上北のペースになってきます。
 続けてシュートを決め15-10と追い上げが始まった残り2分49秒、星コーチはすぐさまCTO(タイムアウト)を取りました、これで焦ってきた選手達を落ち着かせ、昇り調子な相手のムードを断ち切ろうという戦法です。
 これがドンピタリと当たって、結局前半は19-15で終了しました。
 後半はお互いに強いプレスの掛け合いで点が取れません。特に瀬谷第二にもう一人、本来のセンターがいて、二人でインサイドを守ったおかげです。
 最後の土壇場で23-21と2点差に追いついかれてしまいました。でもこの時FT(フリースロー)を2本とも決め25-21として逃げ切れたのは1シーズン期待を込めて育ててきたセンターの選手でした。

 男子決勝は横浜市代表・東希望が丘が今泉と対戦し、残念ながら35-24で負けてしまいましたが、良いチームでした。

男子決勝は横浜代表東希望が丘が奮闘しましたが負けてしまいました

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 最近ビーコル(bj横浜ビー・コルセアーズ)の話題が少なかったですね。
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あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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