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    イベントレポート

FIFAクラブワールドカップジャパン2008

by :3stripes.

 12月11日(木)から21日(日)まで行われた[TOYOTAプレゼンツ FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2008]、今回はいろいろと機会があり、4試合を観に行くことができました。


大会エンブレム(左)、スポンサーボード(右)


12月11日(木)・開幕戦[アデレード・ユナイテッド vs ワイタケレ・ユナイテッド]
国立霞ヶ丘競技場 19:45 キックオフ


試合前、オフィシャルショップには多くのお客さんが詰めかけた

 気温13度とやや冷たい風が吹く中、開幕戦恒例のセレモニーが始まる。照明を落とし、出場各チームが紹介されると、ピッチ上にはサッカーボールを模した地球が浮かび上がる。開幕戦ならではの豪華な演出だ。


↓ ↓ ↓

 アデレード・ユナイテッドはAFCチャンピオンズリーグ準優勝(開催国代替枠)、ワイタケレ・ユナイテッドはOFCチャンピオンズリーグ優勝。

 前評判ではアデレード有利と言われていた中、試合は34分に動く。ワイタケレのFKをアデレードGKが処理を誤りボール後をこぼす。GK前にいたポール・シーマンが落ち着いてシュートを打ち、今大会のファーストゴールをものにした。

 このまま勢いづくかと思われたが、アデレードもすぐさま反撃。先制点を許した5分後、CKのチャンスを得ると、ファーサイドにフリーで待っていたダニエル・マレンがヘッドで合わせて同点に追いつく。

 後半に入ってもアデレードの攻勢は続くが、なかなかゴールを割るまでには至らない。そして迎えた83分、右サイドで得たFKをトラヴィス・ドッドがヘッドで合わせて、ついにアデレードが勝ち越す。

 ワイタケレも最後まで攻撃を仕掛けるが、結局そのまま2-1でタイムアップ。アデレードがガンバ大阪への挑戦権を獲得した。


公式入場者数:19,777人



横浜国際総合競技場のゲートには、
出場クラブのエンブレムが施された大型バナーが掲出された

日産スタジアムで慣れ親しむとちょっと戸惑うのは、
マリノスサポーターだからなのか…?…



横浜国際総合競技場の東ゲート広場では“FAN FESTA”が開かれ、
スポンサーブースや出場クラブの国ゆかりの料理が販売されるなど、
より一層スタジアムが楽しめるように工夫された


記者会見やインタビューで使われるアドボード


優勝チームに贈られるトロフィー

12月18日(木)・準決勝[ガンバ大阪 vs マンチェスター・ユナイテッド]
横浜国際総合競技場 19:30 キックオフ


公式入場者数:67,618人

 ガンバ大阪は14日準々決勝のアデレード・ユナイテッドに1-0で勝利し、UEFAチャンピオンズリーグ優勝のマンチェスター・ユナイテッドと対戦することとなった。一方のマンUは13日にプレミアリーグ・トットナム戦を終えてからの来日。当然疲労はたまっているだろうが、1999年のトヨタ ヨーロッパ/サウスアメリカ カップ優勝以来のクラブ世界一を目指し、ヨーロッパ王者としての意地を見せたいところ。

 冷たい風が吹く中、キックオフ。マンUが引き気味でボールをキープする中、奪った途端に一気に攻めていくガンバ。チームコンセプトの超攻撃的サッカーを幾度となく披露するも、ゴールを割るまでには至らない。

 マンUも徐々に攻撃的になっていく中、迎えた28分、右CKからネマニャ・ヴィディッチが頭で合わせ、先制点を奪う。ガンバも追いつこうと攻撃を仕掛けるが、フィニッシュが決めきれなかった。

 そして前半ロスタイム、またも右CKから、今度はクリスティアーノ・ロナウドが打点の高いヘッドを叩き込み、2-0。そのまま前半が終了した。

 後半に入ってもなかなかフィニッシュを決め切れなかったガンバだが、74分に右サイドからチャンスを作ると、最後は山崎雅人が右足で流し込み、1点を返す。これで2-1。ヨーロッパ王者から得点を奪う、前大会で浦和レッズができなかった快挙だ。

 ところがこれでマンUのプライドに火がついたのか、直後に交代したウェイン・ルーニーが早速ゴールを決め、3-1。その後立て続けにフレッチャーと、またしてもルーニーがゴールを決め、5-1。これで大勢は決まった。

 だがアジア王者のガンバも、最後まであきらめない。85分、PA内で相手のハンドで得たPKを、遠藤保仁が“ややコロコロ”と決めて、5-2。さらにロスタイムには橋本英郎が流れの中から豪快に蹴りこみ、5-3。ヨーロッパ王者を追い詰めるも、反撃はここまで。

 マンUが何とかヨーロッパ王者の意地で凌ぎ切った準決勝。次はいよいよ決勝へ。クラブ世界一を賭けた戦い、相手は前日の準決勝を勝ち上がった南米のコパ・リベルタドーレス王者、リガ・デ・キトとの対戦。一方のガンバは、準決勝でリガ・デ・キトに敗れた北中米カリブ海・CONCACAFチャンピオンズリーグ王者のパチューカと、3位を賭けて対戦する。



いよいよ決勝戦

adidasゴールデンボール(MVP)受賞者に贈られる、トヨタ・アワードの賞品

12月21日(日)・3位決定戦[パチューカ vs ガンバ大阪]
横浜国際総合競技場 16:30 キックオフ

12月とは思えない温かさに包まれた横浜国際総合競技場。FIFAクラブワールドカップ3位を賭けて、パチューカとガンバ大阪が対戦した。試合はお互いにパスサッカーを中心としてゴールに攻め込むが、フィニッシュが決めきれない。

29分、中央から浮き球のパスに反応した山崎雅人がボールの落ちてきたところをPA内でダイレクトボレーを放ち、先制点を奪う。山崎は大会2ゴール目。

その後もパスサッカーを中心とした展開でお互い何度もチャンスを演出するが、得点には至らず。ガンバが先制点を守りきり、1-0で勝利。これで3位の栄誉に輝いた。


12月21日(日)・決勝戦[リガ・デ・キト vs マンチェスター・ユナイテッド]
横浜国際総合競技場 19:30 K.O.


公式入場者数:68,682人

 幾度となく名勝負を繰り広げてきた、南米王者とヨーロッパ王者で争う決勝戦。前評判では圧倒的にマンUが有利と言われたが、試合に入るとほぼ互角の戦いを見せる。リガ・デ・キトの攻撃を跳ね返し、カウンターでの反撃で勝機を見出そうとチャレンジするマンU。それでも互いにゴールまでたどり着けない、一進一退の攻防を繰り返し、前半はスコアレスで折り返した。

 後半になると、試合展開が動き出す。49分、ネマニャ・ヴィディッチが相手選手に肘打ちをして一発退場。残り時間を数的不利な状況で戦わなければならなくなる。しかしマンUは数的不利を感じさせない攻撃的なサッカーを展開し、試合を有利に進めていく。そして73分、PA内でボールを持ったクリスティアーノ・ロナウドが左サイドへはたくと、そこにいたウェイン・ルーニーが落ち着いて右足で流し込み、待望の先制点を奪い、スタジアムの熱気は一気に高まった。

 この1点が効いたのか、その後のリガ・デ・キトの攻撃を冷静に、時に激しい守備で跳ね除け、そのままタイムアップ。マンチェスター・ユナイテッドが1999年のトヨタ ヨーロッパ/サウスアメリカ カップ優勝以来9年ぶりに、クラブ世界一の座に輝いた。

 紙吹雪が舞う表彰式で、マンUメンバーは喜びを爆発させた。そして詰めかけたファン・サポーターに応えるべく、場内を回り喝采を浴びる。このスタジアムにいた誰もが、この横浜でクラブ世界一になったマンUを心から祝福するかのようだった。


2009年・2010年大会は、アラブ首長国連邦(UAE)での開催となる


今年もまた、このスタジアムでたくさんのドラマが生まれた