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    イベントレポート

一本の絆【前編】〜神大駅伝チームが箱根駅伝シード権奪取に挑む!

by :千葉 陽子

 チームの命運を懸けて。10月18日、第85回東京箱根間往復大学駅伝競走(2009年1月2、3日)の予選会が東京都立川市で行われた。ハマの駅伝ファンにとって、地元の神奈川大学(以下神大)の活躍は気になるところ。神大陸上競技部駅伝チームは、18大会連続の出場をかけて臨んだ予選会を6位で通過、無事本戦の出場権を手にした。「先輩方に17年連続で作ってきていただいた記録を、自分たちのところで止めるわけにはいかないという責任がありました。出場権を得てホッとしました」と主将の三谷泰之選手は振り返った。

 第85回大会は記念大会のため、例年より3チーム多い23チームが出場する。上位10位までが入賞で、次回大会のシード権が与えられる。2005年の第81回大会以来、4年ぶりのシード権獲得を目指して邁進する神大駅伝チーム。一年の集大成をぶつける日が間もなくやって来る。プラウドブルーの襷にかけた思いを、チームを代表して二人の選手に直撃した。

箱根駅伝へ向けて誓いを胸に…。駅伝主将の三谷泰之選手(左)とエースの森本卓司選手(右)

駅伝主将・三谷泰之選手(4年)

走ることと出会って

 「今回の箱根駅伝を、大学生活で一番思い出に残るものにしたい」。そう宣言した三谷選手は三重県の出身。小学6年生の時、地元のスポーツ少年団で駅伝大会に出場したことをきっかけに、陸上選手としての道を歩み始める。「もともとは短距離が得意で、長距離は少年団の中でも最後から2、3番目。それでも練習していく中で、なぜか不思議と走れるようになってきたので、長距離を選びました」。当時はソフトボールにも親しんでいたが、陸上一筋になったのは理由がある。「自己ベストを更新したり、駅伝で勝つことが喜びになった。その喜びを経験できるために努力することが、自分に合っていたのだと思います」。

 

神大駅伝チーム主将とは

 三重県立上野工業高時代に尊敬していた先輩たちの背中を追って、神大に進学。4年生の今年は、駅伝主将としてチームを引っ張る立場になった。「自分一人ではなく、4年生全体でまとめてきました。駅伝はチーム競技だと思うので、最後までみんなで襷をつなぐことが一番の目的。その中で、できるだけ上の順位を狙っていくことになります。一人の気持ちだけではなく、みんなの気持ちが詰まっているところが駅伝の魅力ですね」。


 

12月16日に行われた壮行会では、箱根にかける意気込みを堂々と宣言した〔左〕

最後の箱根

 来る第85回大会は5区の山登り(小田原〜箱根)を走りたい、と意気込む三谷選手。「まずは予選会で一緒に戦った学校には負けたくない。自分たちのやってきたことを信じて、自信と希望をもって本戦に臨みたいです」。静かな口調の中に秘めた闘志。「今年のチームとして、最後のレース。しっかりまとめる堅実な走りでチームに貢献していきたいですね」。

 就職先でも陸上を続けることが決まっている。三谷選手の陸上人生において、箱根はひとつの通過点に過ぎないのかもしれない。しかし神大駅伝チームの一員としてのラストラン、応援してくれる人たちが渇望しているシード権獲得を目指して、きっと最高の走りを見せてくれるだろう。

三谷選手から応援してくれる皆さまへのメッセージを動画でご覧ください!(40秒・6MB)

森本卓司選手(3年)

悔しさの先にあるもの

 神大駅伝チームの名実共にエースと呼ばれる存在。箱根駅伝は、第85回大会で3年連続の出場になる。「一年生の時(第83回大会)チームは繰上げスタートになってしまい、今まで生きてきた人生の中で一番悔しい思いをしました」。一生引きずるのではないか、そう思うくらい深いダメージを受けた初めての箱根。そして2年生ではエース区間と呼ばれる2区を任される。「自分で何とかしなければという思いが強すぎて気負ってしまい、全然走れなかった」。区間19位、チームは総合15位の成績だった。

 不完全燃焼で終わった2年間の思い。「あの時のような悔しい思いを二度と味わいたくない。そのために今までやってきた」。雪辱を期して、森本選手の瞳の奥には強い力が宿っている。

「今年こそは、今までのうっぷんを晴らすような走りをしたい」。森本選手の目から、その思いが伝わる

運命の出会い

 兵庫県の出身。サッカー少年が陸上の世界に足を踏み入れたのは、中学1年生の時。陸上部に所属していた1歳上の姉の影響を受けたためだったが、最初は決して足が速い方ではなかった。「次第にタイムがどんどん上がっていって、ベストタイムを出す喜びがわかってきました」。努力によって、眠っていた才能が開花した。

 森本選手には忘れられない記憶がある。幼い頃初めてテレビで見た箱根駅伝で、神大が優勝したシーンだ。やがて運命の出会いが訪れる。鳥取中央育英高で陸上を続けていた時、神大を率いる大後栄治監督が合宿を訪れ、講演会を行ったのだ。「この人の下でやってみたい」。その決意で神大へ。今や憧れのチームでエースに成長した。


 

本番を約2週間後に控えた壮行会で、引き締まった表情を見せた(中央) 〔左〕

「爆走」を誓う!

 「トラック競技ではゴールした後に倒れ込むことはあまりないのですが、駅伝は襷を渡した後に倒れるくらい、自分を追い込んでいる。個人で走る時以上に力が出るところが、駅伝の魅力だと思います」。3回目の箱根は往路注目区間を任される可能性が高い。「区間賞…3区だったら狙ってみようかな、と思います」。控えめな口調の陰には、好調に練習を積み重ねてきた自信がのぞく。

 「箱根でシード権を獲得した大学に与えられる、出雲駅伝出場権を何としても取りたい」。箱根のさらに先を目指して。森本選手の快心の走りを楽しみに待ちたい。

森本選手の箱根駅伝にかける力強いメッセージを動画でご覧ください!(21秒・4.4MB)


次回は大後栄治監督のスペシャル・インタビューをお届けします。お楽しみに!

駅伝チームの最新情報は、ジンダイエキデンサイトへ http://ekiden.kanagawa-u.ac.jp

取材・撮影協力神奈川大学

※写真の転載は固くお断りします