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元オリンピック陸上選手苅部俊二のダッシュ

vol.47「健康身体活動基準」

本年度もあとわずかとなりましたが、この2013年度に厚生労働省は「健康づくりのための身体活動基準」を策定しました。これは2006年に策定された「健康づくりのための運動基準」を改定したものです。みなさんご存じでしたか。

2006年のものは、ハマスポに少し紹介されています。(https://www.hamaspo.com/sport/vol_s024/news02.html

この指針は、身体活動(生活での活動と運動での活動の両方を指します)の重要性を示し、生活習慣病やロコモティブシンドローム(運動器症候群)などを減らしていくための提言がされていて、科学的な根拠に基づいて身体活動の基準を明確に示したものです。

2006年から変わったことがいくつかありますが、ここでは簡単に2つのことを紹介します。

1つ目は「+10(プラス テン)」です。
これは「今よりも10分身体を長く動かそう」というものです。これはわかりやすいですね。

 厚生労働省 アクティブガイドより

横浜市が毎年行っているスポーツに関する意識調査では、市民のスポーツの実施率を調査しています。平成24年度は、週1回のスポーツ活動を行っている人は54.8%で毎年増えています。半数以上の方が週に1度はスポーツをされているようです。週3回となると26%で4人に1人くらいの割合ですね。思ったよりスポーツが盛んのようですが、年代にもよりますね。この調査は横浜市在住の20歳以上の無作為に抽出された男女1,100名を対象にアンケート調査を行っています。

 横浜市体育協会より

さらに実施時間では、男性では60分以上が約半数、女性は60分未満が70%あたりで、男性のほうが長く運動しているようです。

 横浜市体育協会より

2つ目は「強度3メッツ以上の身体活動を23メッツ・時/週行う」「強度が3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行う」です。これらは18歳から64歳までの基準ですが、すぐにわかりますか。
まず、メッツという単語ですが、かなり前から使用されていますが、なかなか浸透していませんよね。メッツ(METs)はMetabolic Equivalents の略で運動の強度のことです。 まず、覚えていただきたいのは、1メッツは安静状態ということです。このメッツの数値が高ければ身体活動が増えるということです。散歩程度のウォーキングは3メッツです。つまり安静の3倍の強度ということです。
一般的なジョギングは、7から8メッツです。 こうした運動の強度をメッツで表すことができます。そして、運動だけでなく生活や仕事などもメッツで強度があらわされています。
例えば、ボウリング:3メッツ卓球:4メッツスコップで雪かきをする:6メッツなどです。

 厚生労働省より

もっと細かいメッツ表は国立健康・栄養研究所のホームページ(http://www0.nih.go.jp/eiken/info/undo.html)に詳しい表で示されていますのでそちらをご覧ください。
そして、23メッツ・時/週とは、これを週に23メッツ分やりましょうということです。つまり、ウォーキング1時間は3メッツ(3メッツ・時)なので1日1時間を毎日(7日)やれば3メッツ×7日で21メッツです。23メッツまであと2メッツですね。これに台所の手伝い(3メッツ)を40分すれば、3メッツ×2/3時間で2メッツ。23メッツになりますね。
もう1つ「強度が3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行う」も同じ計算です。3メッツ以上ですから、4メッツのパワーヨガを週に1回、1時間やればノルマは達成です。理解できましたでしょうか。
実際はいろいろな身体活動がありますのでこんなに簡単な計算ではありませんし、1日でやってしまうのものでもありません。 さらにメッツではカロリー計算もできます。本来は、係数や年齢補正がありますが、面倒なのでここでは簡単な方式を紹介します。 その方法は、メッツに運動時間と体重を掛けるというものです。1メッツの身体活動を1時間行うと体重1kg当たり約1kca消費すると考えます。 例えば、体重50kgの人が1時間散歩(3メッツ)をするとします。
1時間×3メッツ×50kgで150kcalの消費

体重50kgの人が30分ジョギング(7メッツ)しました。となると消費カロリーは、1/2時間×7メッツ×50kgで175kcalの消費となります。
ちなみに純粋な脂肪は1gで9kcalです。しかし、体脂肪は純粋な脂肪ではなく不純物もありますので7kcalほどでしょうか。したがって、1キロ消費するには 7000kcalを消費しなければなりません。安静は1メッツですから24時間安静にしていても60kgの人は1440kcalは消費していますね。基礎代謝の数値とそれほど変わりませんからこれくらいでしょう。女性の基礎代謝はもう少し少ないですが。
これに生活や運動での身体活動を入れればもっと消費することになります。食事でカロリーを摂取しますからそうなると—、と計算するわけです。メッツで計算すればおのずと目標の運動強度や量、食べてよい量(カロリー)が見えてくるのではないでしょうか。 体重増減の基本は摂取カロリーと消費カロリーで決まることは胸に刻んでおきましょう。 メッツの使い方が少しは理解できましたでしょうか。

最後に、ソチオリンピックが始まりましたね。私の教え子がアイスホッケーで出場しています。予選リーグ初戦は2月9日(日本時間17時)スウェーデン戦です。そして12日(日本時間0時)ロシア戦、13日(日本時間17時)ドイツ戦です。スマイルジャパン、鈴木世奈、床亜矢可の応援をお願いします!まずは初戦突破!

(※編集部追記 アイスホッケー・スマイルジャパンはスウェーデン戦、ロシア戦、ドイツ戦とも敗戦となり、日本時間17日午前2時からの試合で初勝利を目指します。)

箱根駅伝の選手とともに大学での壮行会

法政大学の第90回箱根駅伝は総合11位でした。温かいご声援ありがとうございました。

苅部俊二 プロフィール

1969年5月8日生まれ、横浜市南区出身。

元オリンピック陸上競技選手。横浜市立南高等学校から法政大学経済学部、富士通、筑波大学大学院で競技生活を送る。

現在は法政大学スポーツ健康学部教授 コーチ学(スポーツ心理学) 同大学陸上競技部監督 法政アスリート倶楽部代表 日本陸上競技連盟強化委員会ディレクター兼オリンピック強化コーチ(ハードル)。

2007年から日本陸上競技連盟強化委員会の男子短距離部長を務め、世界選手権(2007大阪、2009ベルリン、2011大邱、2015北京、2019ドーハ)、オリンピック(2008北京、2012ロンドン)に帯同。

また、2014年には日本陸上競技連盟の男子短距離部長へ復帰し2016リオデジャネイロオリンピックに帯同し、日本短距離男子チームの責任者として同行した。

1990年代を代表する陸上競技者として活躍。1996年のアトランタと2000年のシドニーオリンピックに出場、世界室内陸上競技選手権大会400mで銅メダルを獲得するなどの活躍を見せた。元400mハードル日本記録保持者。

ブログ

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