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元オリンピック陸上選手苅部俊二のダッシュ

vol.11「横浜国際女子マラソン」

 2月20日(日)第2回横浜国際女子マラソン大会が開催されました。この横浜国際女子マラソンは、赤レンガ倉庫を発着とし1983年から2009年2月まで27回にわたって開催されていた「横浜国際女子駅伝」をその前身とします。そして、2010年から東京マラソンの開催によって終了した東京国際女子マラソンの代わりに日本陸上競技連盟の主催大会となり、マラソン日本代表の選考レースの1つとなる大変重要な大会となりました。本大会は第2回目となります。
 横浜国際女子マラソンは、昨年までは市内中心部を周回するコースで行われていました。今年は山下公園を発着は変わりませんが、北方面は新高島、南は新杉田交差点と市内を南北に広く周ります。高低差も前回より少なくなり平坦なコースで記録が出やすいと言えます。観戦もしやすいですね。
 レース当日は、気温は10度以下で湿度が低く、風も少ないという好条件で、予想通り高速レースとなりました。35キロ過ぎまで尾崎好美選手(第一生命)、中里麗美選手(ダイハツ)、永尾 薫選手(ユニバーサルエンターテイメント)、マリア・バロス選手(ポルトガル)の4名がしのぎを削る展開となり大変見ごたえがありました。そして、序盤から冷静なレースを続けた尾崎好美選手が残り3キロからスパートし、2時間23分56秒の好タイムで見事優勝しました。日本人トップで2時間26分を切りましたので今年のテグ世界陸上マラソン代表の内定第1号です。尾崎好美選手は横浜市ではありませんが神奈川県出身の選手です。2009年ベルリン世界陸上で銀メダルを獲得していますので今年の世界陸上も楽しみです。応援したい選手ですね。

 さて、好レースとなった横浜国際女子マラソンですが、尾崎選手を始め2着となった中里選手や永尾選手などトップの選手は、きれいなフォームで走ります。最近のジョギングブームで街を走られている方も多いと思います。そこで今回はジョギングのフォームについてお話ししていきます。
 ジョギングのフォームについてはたくさんの本や雑誌、ホームページなどでも詳しく紹介されていますから、内容が重複してしまうと思います。ですから、今回はテーマを決めます。
 テーマは「カッコよく、美しく走る」。ポイントは3つです。
 ポイント1 姿勢よく
  猫背×
  視線は前方
  できれば腰高で(図のようにお尻を少し上に上げます)

 ポイント2 脚はまっすぐに出す
  ガニ股、内また×
  つま先を進行方向へ向けましょう
  足は踵からつま先で大きな円を描くようにつくのが基本です

 ポイント3 腕はリラックス
  肘を90度に固める必要はないと思います
  身体の動き(脚の動き)に合わせて自然に
  脚(ストライド)が大きく動けば腕も大きく、小さければ小さくというイメージです。

 
次にジョギングするときの注意点です。
1.  無理をしない
始めはゆっくりから始めましょう。いきなりスピードを上げるとケガの原因となります。走る筋力が付いてから徐々にスピードを上げたり、距離を長くしたりしましょう。

2. 呼吸
 リズムよく。いわゆる「吸って、吸って、吐いて、吐いて」でなくてもかまいませんが、リズムは大切です。また、きつくなったら吐く方を意識します。

3. 音楽を聴く時は音を大きくしすぎないように
 私、一度車にひかれそうになりました。
街は危険がいっぱいです。くれぐれも気をつけて下さい。
 
 選手ではないのですから、走ることを義務にしないというのがジョギングを長く続かせる秘訣です。「必ず毎日走る」と決めてしまうとそれに縛られてしまいます。できる時、できる時間に楽しく景色を楽しみながら走るのが良いと思います。カッコよく、美しく、快適なジョギングライフ楽しんでくださいね。

苅部俊二 プロフィール

1969年5月8日生まれ、横浜市南区出身。

元オリンピック陸上競技選手。横浜市立南高等学校から法政大学経済学部、富士通、筑波大学大学院で競技生活を送る。

現在は法政大学スポーツ健康学部教授 コーチ学(スポーツ心理学) 同大学陸上競技部監督 法政アスリート倶楽部代表 日本陸上競技連盟強化委員会ディレクター兼オリンピック強化コーチ(ハードル)。

2007年から日本陸上競技連盟強化委員会の男子短距離部長を務め、世界選手権(2007大阪、2009ベルリン、2011大邱、2015北京、2019ドーハ)、オリンピック(2008北京、2012ロンドン)に帯同。

また、2014年には日本陸上競技連盟の男子短距離部長へ復帰し2016リオデジャネイロオリンピックに帯同し、日本短距離男子チームの責任者として同行した。

1990年代を代表する陸上競技者として活躍。1996年のアトランタと2000年のシドニーオリンピックに出場、世界室内陸上競技選手権大会400mで銅メダルを獲得するなどの活躍を見せた。元400mハードル日本記録保持者。

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