SPORTSよこはま 2010 FEBRUARY Vol.17
スポーツは体力が資本! でも、体力づくりや競技力の向上にはどんな栄養素が必要なの? 食事はどんなことに気をつけたらいいの? 市民からトップアスリートまで広く栄養アドバイスを行っている、横浜市スポーツ医科学センターの髙木久見子管理栄養士に、種目別に聞きました。スポーツをする方もそのご家族も必見です!
種目別でみる栄養と食事のアドバイス
1 マラソン・陸上(長距離)・クロスカントリースキーなど:主に持久力が必要な種目
意識して摂りたい栄養素 炭水化物 ビタミンB1 鉄 期待できる効果 長時間動けるエネルギー源 エネルギー産生を促進 エネルギー産生に必要な酸素の供給 多く含まれる食品 ご飯・パン・麺類・もち・シリアル・芋類 うなぎ・豚肉・たらこ・玄米・のり レバー・牛肉・かつお・まぐろ・あさり・ほうれん草・ひじき おすすめメニュー うな玉丼
あさりパスタ
①ご飯量を増やす工夫として、丼やおにぎり、炊き込みご飯など形態を変えてみましょう。
②野菜や海草に含まれる鉄は、肉や魚に含まれる鉄に比べて吸収率が低く、果物や芋類に多く含まれるビタミンCと一緒に摂取することで吸収率がアップします。
③緑茶やコーヒー・紅茶に含まれる渋み成分(タンニン)は鉄の吸収を阻害するため、飲む場合は食間にしましょう。
2 ウエイトリフティング・相撲・陸上(投てき種目)など:主に筋力が必要な種目
意識して摂りたい栄養素 たんぱく質 ビタミンB6 ビタミンC 期待できる効果 筋肉を作る たんぱく質合成を促進 たんぱく質(コラーゲン)合成を促進 多く含まれる食品 魚・肉・卵・大豆食品・乳製品 まぐろ・かつお・レバー・ささみ・ししとう・バナナ グレープフルーツ・オレンジ・キウイ・じゃが芋・ブロッコリー おすすめメニュー ゴーヤチャンプル
厚揚げと豚肉の豆板醤炒め
①たんぱく質摂取は、偏らずさまざまな食品(肉・魚・卵・大豆食品・乳製品)を食べましょう。
②プロテインを摂取する場合は、たんぱく質の摂り過ぎに注意しましょう。体重1kgあたり1日にたんぱく質1.6g〜1.7gが目安、2.0g以上は摂り過ぎです。
(例)体重60kgの人の場合:たんぱく質の目安100g→【ご飯350g×3】+【肉100g】+【魚1切】+【卵1個】+【豆腐1/4丁・納豆1パック】+【牛乳500ml】
3 野球・陸上(跳躍・短距離)・サッカーなど:主に瞬発力が必要な種目
意識して摂りたい栄養素 たんぱく質 カルシウム マグネシウム 期待できる効果 筋肉や丈夫な関節・腱を作る 筋肉を素早く正確に動かす(収縮・弛緩)
ために必要 多く含まれる食品 魚・肉・卵・大豆食品・乳製品 ししゃも・しらす・モロヘイヤ・小松菜・ひじき ナッツ類・玄米・丸干し鰯・牡蠣・干しえび・ひじき・ほうれん草 おすすめメニュー 牡蠣のクリーム煮
しらす玄米チャーハン
①カルシウムは、魚(鮭・かれい)や干し椎茸などに多く含まれるビタミンDと一緒に摂取することで吸収率がアップします。
また、納豆やモロヘイヤ・ほうれん草など緑黄色野菜に多く含まれるビタミンKと一緒に摂取することで、骨への取り込みをサポートします。
②リンの摂り過ぎはカルシウムの吸収を阻害するため、加工品やスナック菓子などは控えめに。
トップアスリートこそ食事が大事!
あるクロスカントリースキーの選手には、持久力を高めて後半でのスタミナをアップさせるため、日常でのご飯の量を増やし、鉄の多い食品を習慣的に摂取するよう指導しました。その結果、競技力の向上がみられ、本人も後半でのスタミナ維持を実感したそうです。
また、フィギュアスケートの選手には、ジャンプ力をアップさせるために、肉と同様に魚を食べる回数を増やすことと、食後に果物を食べるように指導したところ、ジャンプ力がアップしました。
もっと知りたいあなたに…
髙木管理栄養士による季節の食材の栄養やレシピを紹介するコラム「ヘルシーレシピ」を、横浜市スポーツ医科学センターホームページで好評連載中です(月1回更新)。ぜひご覧ください! http://www.yspc.or.jp/ysmc/
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スポーツは体力が資本! でも、体力づくりや競技力の向上にはどんな栄養素が必要なの? 食事はどんなことに気をつけたらいいの? 市民からトップアスリートまで広く栄養アドバイスを行っている、横浜市スポーツ医科学センターの髙木久見子管理栄養士に、種目別に聞きました。スポーツをする方もそのご家族も必見です!
種目別でみる栄養と食事のアドバイス
1 マラソン・陸上(長距離)・クロスカントリースキーなど:主に持久力が必要な種目
意識して摂りたい栄養素 炭水化物 ビタミンB1 鉄 期待できる効果 長時間動けるエネルギー源 エネルギー産生を促進 エネルギー産生に必要な酸素の供給 多く含まれる食品 ご飯・パン・麺類・もち・シリアル・芋類 うなぎ・豚肉・たらこ・玄米・のり レバー・牛肉・かつお・まぐろ・あさり・ほうれん草・ひじき おすすめメニュー うな玉丼
あさりパスタ
①ご飯量を増やす工夫として、丼やおにぎり、炊き込みご飯など形態を変えてみましょう。
②野菜や海草に含まれる鉄は、肉や魚に含まれる鉄に比べて吸収率が低く、果物や芋類に多く含まれるビタミンCと一緒に摂取することで吸収率がアップします。
③緑茶やコーヒー・紅茶に含まれる渋み成分(タンニン)は鉄の吸収を阻害するため、飲む場合は食間にしましょう。
2 ウエイトリフティング・相撲・陸上(投てき種目)など:主に筋力が必要な種目
意識して摂りたい栄養素 たんぱく質 ビタミンB6 ビタミンC 期待できる効果 筋肉を作る たんぱく質合成を促進 たんぱく質(コラーゲン)合成を促進 多く含まれる食品 魚・肉・卵・大豆食品・乳製品 まぐろ・かつお・レバー・ささみ・ししとう・バナナ グレープフルーツ・オレンジ・キウイ・じゃが芋・ブロッコリー おすすめメニュー ゴーヤチャンプル
厚揚げと豚肉の豆板醤炒め
①たんぱく質摂取は、偏らずさまざまな食品(肉・魚・卵・大豆食品・乳製品)を食べましょう。
②プロテインを摂取する場合は、たんぱく質の摂り過ぎに注意しましょう。体重1kgあたり1日にたんぱく質1.6g〜1.7gが目安、2.0g以上は摂り過ぎです。
(例)体重60kgの人の場合:たんぱく質の目安100g→【ご飯350g×3】+【肉100g】+【魚1切】+【卵1個】+【豆腐1/4丁・納豆1パック】+【牛乳500ml】
3 野球・陸上(跳躍・短距離)・サッカーなど:主に瞬発力が必要な種目
意識して摂りたい栄養素 たんぱく質 カルシウム マグネシウム 期待できる効果 筋肉や丈夫な関節・腱を作る 筋肉を素早く正確に動かす(収縮・弛緩)
ために必要 多く含まれる食品 魚・肉・卵・大豆食品・乳製品 ししゃも・しらす・モロヘイヤ・小松菜・ひじき ナッツ類・玄米・丸干し鰯・牡蠣・干しえび・ひじき・ほうれん草 おすすめメニュー 牡蠣のクリーム煮
しらす玄米チャーハン
①カルシウムは、魚(鮭・かれい)や干し椎茸などに多く含まれるビタミンDと一緒に摂取することで吸収率がアップします。
また、納豆やモロヘイヤ・ほうれん草など緑黄色野菜に多く含まれるビタミンKと一緒に摂取することで、骨への取り込みをサポートします。
②リンの摂り過ぎはカルシウムの吸収を阻害するため、加工品やスナック菓子などは控えめに。
トップアスリートこそ食事が大事!
あるクロスカントリースキーの選手には、持久力を高めて後半でのスタミナをアップさせるため、日常でのご飯の量を増やし、鉄の多い食品を習慣的に摂取するよう指導しました。その結果、競技力の向上がみられ、本人も後半でのスタミナ維持を実感したそうです。
また、フィギュアスケートの選手には、ジャンプ力をアップさせるために、肉と同様に魚を食べる回数を増やすことと、食後に果物を食べるように指導したところ、ジャンプ力がアップしました。
もっと知りたいあなたに…
髙木管理栄養士による季節の食材の栄養やレシピを紹介するコラム「ヘルシーレシピ」を、横浜市スポーツ医科学センターホームページで好評連載中です(月1回更新)。ぜひご覧ください! http://www.yspc.or.jp/ysmc/