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SPORTSよこはまVol.36:スポーツ医科学センター

スポーツ医科学センター 新企画 ウォーキングで健康を手に入れよう ウォーキングと有酸素レベル

横浜市スポーツ医科学センター 診療部長●長嶋 淳三
横浜市スポーツ医科学センター 内科診療課長●高木 明彦

 近年、趣味や健康のためにランニングを始めるという方が増えていますが、より手軽にできるウォーキングを始める方も多いのではないでしょうか。ウォーキングを行うにあたって、期待できる効果、正しいウォーキングとは何かなど、年間を通して皆様にお伝えしていきます。
  今月は、ウォーキングにより効果のある「有酸素運動」について勉強しましょう。

有酸素運動とは

 有酸素運動とは、酸素を安静時よりも多く取り込み、十分に取り込んだ酸素を使って体内の脂肪をエネルギー源として燃焼し、ゆっくりとエネルギーを生み出す運動です。
有酸素運動のメリットは、

(1)自覚的にきつくなく長時間持続することが可能
(2)疲労の指標である乳酸やアンモニアの上昇がない
(3)アシドーシス(血液の酸性化)が起こらない
(4)血圧への負荷が少ない
(5)消化器系臓器の血行を低下させない
(6)運動筋のエネルギー源として遊離脂肪酸が利用され、体脂肪の消費に有効

などが挙げられます。疾病予防のための運動としては、国際的に有酸素運動30分を週5回。筋力トレーニングを週2回行うことが推奨されています。ウォーキングは有酸素運動(脂肪をエネルギー源として消費する)の代表的な運動ですが、歩行速度が遅すぎては運動効果が乏しくなりますし、早すぎると無酸素運動(糖をエネルギー源として消費する)になってしまいます。

有酸素レベルはどうやって知る

表1 自覚的運動強度(RPE:Borg指数)
表1 自覚的運動強度(RPE:Borg指数)
Borg GA. Perceived exertion as
anindicator of somatic stress.
Scand JRehabil Med 1970;92:2.

 自覚的な運動強度:RPE(Rating of Perceived Exertion≒Borg指数)(表1)の目安としては11〜13(比較的楽である〜ややきつい)が有酸素レベルに該当します。いわゆる「ニコニコペース」と呼ばれ、ややきついと感じながらも、笑顔で会話や鼻歌が歌えるペースです。
 より正確に、ご自分の行っているウォーキング強度が適切かどうかを知るためには、自己検脈(=自己心拍数測定)が有用です(図1)。

図1 自己検脈法 手首内側の付根部分
図1 自己検脈法 手首内側の付根部分

 自分の1分間あたりの脈拍数を測定し、推定式(Karvonenの式)による有酸素領域心拍数を算出します(表2)。

表2 有酸素領域心拍数推定式(Karvonenの式)

有酸素領域心拍数
=(220−年齢−安静時心拍数)×0.4〜0.6+安静時心拍数 例えば、60歳で安静時心拍数が70/分であれば、
(220−60−70)×0.4〜0.6+70=106〜124/分
上記が有酸素領域になります。

 歩きながら自己検脈(15秒間の脈拍数を数えて4倍した数値)をし、有酸素領域になるように歩行ペースを調節します。
最近は腕時計型の簡易な心拍計(図2)が普及していますので、ご利用になると便利です。

  図2 簡易な腕時計心拍計の例

横浜市スポーツ医科学センターでの取り組み

 横浜市スポーツ医科学センターでは、スポーツプログラムサービス(SPS)を受診された方を対象に、より正確な有酸素代謝閾値(有酸素運動と無酸素運動の境界)測定や最大酸素摂取量(持久力の正確な指標)の測定を承っております。是非お気軽にご利用ください。

みんなのVoice スポーツ版人間ドック 〜SPS編〜

スポーツ版人間ドック〜SPS編〜 新聞でスポーツ医科学センターのスポーツ版人間ドック(SPS)を知った榊原ご夫妻は、98年から9回受診されています。今回の受診は5年ぶりということでした。
 久しぶりに受診した感想を聞いてみたところ、「運動負荷試験は少しきついけれど、他ではやっていないプログラムでとても良い」とお褒めの言葉を頂きました。また、「トレーニング指導もあり、自分では正しくできているかわからないので役に立つ。年に1回は受診したいね。」と笑顔でお話してくださいました。
 当センターでは、医学的検査と体力測定がセットになったスポーツ版人間ドック(SPS)を実施しています。一度、受診してみませんか。
 詳しくは、電話でお問い合わせください。
TEL. 045-477-5050 http://www.yspc.or.jp/ysmc/

スポーツ医科学センター 新企画 ウォーキングで健康を手に入れよう ウォーキングと有酸素レベル

横浜市スポーツ医科学センター 診療部長●長嶋 淳三
横浜市スポーツ医科学センター 内科診療課長●高木 明彦

 近年、趣味や健康のためにランニングを始めるという方が増えていますが、より手軽にできるウォーキングを始める方も多いのではないでしょうか。ウォーキングを行うにあたって、期待できる効果、正しいウォーキングとは何かなど、年間を通して皆様にお伝えしていきます。
  今月は、ウォーキングにより効果のある「有酸素運動」について勉強しましょう。

有酸素運動とは

 有酸素運動とは、酸素を安静時よりも多く取り込み、十分に取り込んだ酸素を使って体内の脂肪をエネルギー源として燃焼し、ゆっくりとエネルギーを生み出す運動です。
有酸素運動のメリットは、

(1)自覚的にきつくなく長時間持続することが可能
(2)疲労の指標である乳酸やアンモニアの上昇がない
(3)アシドーシス(血液の酸性化)が起こらない
(4)血圧への負荷が少ない
(5)消化器系臓器の血行を低下させない
(6)運動筋のエネルギー源として遊離脂肪酸が利用され、体脂肪の消費に有効

などが挙げられます。疾病予防のための運動としては、国際的に有酸素運動30分を週5回。筋力トレーニングを週2回行うことが推奨されています。ウォーキングは有酸素運動(脂肪をエネルギー源として消費する)の代表的な運動ですが、歩行速度が遅すぎては運動効果が乏しくなりますし、早すぎると無酸素運動(糖をエネルギー源として消費する)になってしまいます。

有酸素レベルはどうやって知る

表1 自覚的運動強度(RPE:Borg指数)
表1 自覚的運動強度(RPE:Borg指数)
Borg GA. Perceived exertion as
anindicator of somatic stress.
Scand JRehabil Med 1970;92:2.

 自覚的な運動強度:RPE(Rating of Perceived Exertion≒Borg指数)(表1)の目安としては11〜13(比較的楽である〜ややきつい)が有酸素レベルに該当します。いわゆる「ニコニコペース」と呼ばれ、ややきついと感じながらも、笑顔で会話や鼻歌が歌えるペースです。
 より正確に、ご自分の行っているウォーキング強度が適切かどうかを知るためには、自己検脈(=自己心拍数測定)が有用です(図1)。

図1 自己検脈法 手首内側の付根部分
図1 自己検脈法 手首内側の付根部分

 自分の1分間あたりの脈拍数を測定し、推定式(Karvonenの式)による有酸素領域心拍数を算出します(表2)。

表2 有酸素領域心拍数推定式(Karvonenの式)

有酸素領域心拍数
=(220−年齢−安静時心拍数)×0.4〜0.6+安静時心拍数 例えば、60歳で安静時心拍数が70/分であれば、
(220−60−70)×0.4〜0.6+70=106〜124/分
上記が有酸素領域になります。

 歩きながら自己検脈(15秒間の脈拍数を数えて4倍した数値)をし、有酸素領域になるように歩行ペースを調節します。
最近は腕時計型の簡易な心拍計(図2)が普及していますので、ご利用になると便利です。

  図2 簡易な腕時計心拍計の例

横浜市スポーツ医科学センターでの取り組み

 横浜市スポーツ医科学センターでは、スポーツプログラムサービス(SPS)を受診された方を対象に、より正確な有酸素代謝閾値(有酸素運動と無酸素運動の境界)測定や最大酸素摂取量(持久力の正確な指標)の測定を承っております。是非お気軽にご利用ください。

みんなのVoice スポーツ版人間ドック 〜SPS編〜

スポーツ版人間ドック〜SPS編〜 新聞でスポーツ医科学センターのスポーツ版人間ドック(SPS)を知った榊原ご夫妻は、98年から9回受診されています。今回の受診は5年ぶりということでした。
 久しぶりに受診した感想を聞いてみたところ、「運動負荷試験は少しきついけれど、他ではやっていないプログラムでとても良い」とお褒めの言葉を頂きました。また、「トレーニング指導もあり、自分では正しくできているかわからないので役に立つ。年に1回は受診したいね。」と笑顔でお話してくださいました。
 当センターでは、医学的検査と体力測定がセットになったスポーツ版人間ドック(SPS)を実施しています。一度、受診してみませんか。
 詳しくは、電話でお問い合わせください。
TEL. 045-477-5050 http://www.yspc.or.jp/ysmc/