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    イベントレポート

[12月8日(火)追記あり]2015 明治安田生命J1リーグ 横浜F・マリノス最終戦(松本山雅FC戦)

 

 

2015年11月22日(日)、2015 明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第17節、横浜F・マリノス vs 松本山雅FC が日産スタジアム(港北区小机町)で行われました。

 

横浜F・マリノス、松本山雅FCともこの試合が2015年の公式戦ラストゲーム。日産スタジアムには44,226人が詰めかけ、両チームに熱い声援が送られました。

 

 

 

 

 

前座試合として、横浜F・マリノスフトゥーロ(※) vs 長野県代表が行われました

 

 

 

 

 

 

※横浜F・マリノスフトゥーロ とは

2004年、サッカーを身近に楽しめる環境の整備、技術の獲得と障がいの有無を超えた活動をめざし、日本初のJリーグ加盟クラブによる、知的に障がいのある人たちのサッカーチームとして発足。現在、約80名の選手がトレーニングに励み、各種大会やイベントに積極的に参加しています。

公益財団法人横浜市体育協会では、横浜F・マリノス フトゥーロ事業へ協会職員を派遣し、トレーニングや戦術指導等への協力を通じて支援をしています。

 

 


 

※12月8日(火)追記

 

前座試合で横浜F・マリノスフトゥーロと対戦した長野県代表チームよりコメントをお寄せいただきました。

 

【選手】

○ GK
フットサルと違って、新しい刺激があって、自分に何が足りないか分かった試合だった。
試合は楽しかった。キーパー練習の指導をしてくださった人にも、分かりやすく課題を教えてもらって本当に感謝しています。

 

○ DF
この度は前座試合をさせていただき誠にありがとうございました。自分は日産スタジアムというピッチに立てたことは一生に一度の機会を経験できて個人の課題も見つかりこれからのサッカー人生に活かしていきたいです。
とても楽しい前座試合でした。誠にありがとうございました。

 

○ DF
プロのサッカー選手と同じピッチで長野県代表の1人として試合できたことが嬉しいし、とても誇りに思います。まさに夢のようでした、このような機会を作っていただいた横浜F・マリノスの関係者の方々には感謝の言葉しかありません。また、こんな試合がしたいと強く思いました。

 

○ MF
・楽しかった。
・いい経験になった。
・リベンジしたい。
・今度はアルウィンで試合がしたい。
・県代表の活動を続けてもらいたい。
・全国でこういう機会が増えればいいと思う。
こういうチャンスを作ってくれてありがとうございました。

 

○ MF
今回、この日産スタジアムという素晴らしいスタジアムで前座試合をしようと企画してくれた人、このために準備をしてくれた人には本当に感謝しています。ピッチへ足を踏み入れた時、「やっぱりそこら辺の芝とは違うんだなぁ」と感じた。僕たちの試合を何万人もの人が見ていた。僕はボランチという大変なポジションを任された。僕はサッカー部に入っていて、その時のポジションは左サイドハーフなので、ボランチができるか心配していましたが、声も出せたのでよかったです。相手はとても強いチームだったので、とりあえず1点を取りたいと思っていましたが、長野のシュート数はゼロでした。結果は2-0で負けましたが、僕は結果なんか気にしていません。何よりこのスタジアムの芝を踏めただけでもすごいことなのに、ここで試合ができるというのは一生に一度しかない宝です。今回、このスタジアムで試合ができたことをありがたく思っています。
試合が終わったらウイニングランをさせてもらいました。すると、松本山雅とマリノスのサポーターが僕たちだけのためにエールを送ってくれました。これもまた、一生に一度しかない良い経験となりました。
この後は松本山雅とマリノスの試合を見ました。憧れの中澤選手と中村俊輔選手を生で見たのも感動しました。この試合は0-0の引き分けでした。
最後になりますが今回、自分の実力のなさがよく分かり、とてもいい勉強になりました。今回このピッチで学んだことを忘れずに今後もがんばります。

 

○ FW
11月22日は、ありがとうございました。
日産スタジアムで試合させていただいた際に自分に足りないことを知りました。なので練習の際にその足りない部分に気をつけて練習したいです。貴重な体験ありがとうございました。

 

○ FW
22日はとても貴重な体験をしました。フトゥーロとは敵になったけど集中してできたし緊張はしていなかったので楽しかったです。芝の感触がとても忘れられなかったしとてもよい試合ができたかなと思います。フトゥーロはとても守備が強かったし自分にはボールが来ませんでした。仲間を信じて試合に挑んで必ず勝つと強く思えば勝てると思います。

 

○ MF
ぼくは楽しかったです。プロと同じピッチで試合ができたことです。練習をしてうまくなりたい。

 

○ MF
緊張したけど、楽しかった。横浜のチームは予想通り強かった。もっと練習して強くなってまた対戦したい。

 

 

【スタッフ】

 

○コーチ
当日は私たちにとっても貴重な体験で、とても楽しませていただきました。
選手の皆さんはいつもどおりだったのか、興奮状態だったのかは分かりませんが、大舞台であるにもかかわらず緊張している感じはなく、全員がとても楽しそうで何よりでした。
試合内容は終始圧倒されていましたが、それでも最後まであきらめずにゴールを守り、相手ゴールを目指す姿に、感動いたしました。
私も皆さんと長時間接したわけではありませんが、練習会の時には恥ずかしがってか、あまり口数の多くなかった選手が、当日の試合中はとても大きな声が出ていて、普段と違う姿が見られたのかなと思い、あらためてサッカーやスポーツの力を感じることができました。
今後は長野県サッカー協会も、障がい者の皆さんと今まで以上に積極的に関わっていきたいと思っております。
これからもいろいろな形でのご協力をお願いすることになると思いますが、その時はまたよろしくお願いいたします。この度は本当にありがとうございました。

 

○コーチ
今回このようなお話をいただき、初めて長野県内で代表チームを結成し(希望者)、対外試合に臨みました。スタッフ、保護者、参加者、周囲の方々すべてが初めての経験で、それぞれが期待と不安の中で進めていきましたが、結果的には長野という地方に新たな価値観と問題意識が芽生えた非常に有意義な機会となったと感じております。
選手に関しては夢のようなピッチでプレーできる場となり、長野での練習会から当日を終えるまでに即席チームだったとはいえ、仲間意識や代表という自覚と責任感を感じることができ、何よりもよりこれまで以上にサッカーが好きになってくれたように感じました。保護者に関しても、自分の子供の晴れ舞台ということで非常に協力的で、“やってもらう”という意識から“できることは一緒になって(協力して)やっていきましょう”という空気になっていったように感じました。また県サッカー協会も昨今の日本サッカー協会の動きもあり、障がいのある方のサッカー環境をどのように振興していこうかという点で、我々と協働する形で今回の機会でいろいろと話をすることができ、今後の協力体制の関係作りという点で非常に良いタイミングとなりました。また、地元のメディア(信濃毎日新聞)にも取り上げていただき、多くの方に知ってもらえる機会となったり、県内のJリーグクラブにも働きかけできる財になったりと、長野県内の障がいのある方のサッカー環境の振興の今後に向けての非常に大きなターニングポイントになるような気がします(というよりはしていかなければならないと感じています)。
本当に今回このような機会をいただき、大きな感謝と共に長野県でも早く長野スタイルを確立し、さらに発展していけ!というエールをいただいたように感じています。また地域での地盤をしっかり固めながら、県内だけにとどまらず多くの方のご指導ご鞭撻をいただきながら精進していきたいと思っております。本当にありがとうございました。

 

○コーチ
初めての対外試合、Jのピッチという大舞台。スタッフの不安をよそにいきいきと、全力でプレーする選手たちは頼もしく、これまでにない表情や姿を見せてくれました。直前に結成されたチームではありましたが、わずかな期間にも県代表としての自覚や共に戦う仲間としての意識が育ったように思います。当然技術や経験の差は大きく、防戦一方の試合展開でしたが、試合後の選手たちは「もっとうまくなりたい!」「またやりたい!」と前向きな言葉と笑顔に溢れていました。最高の機会を提供してくださったマリノススタッフ、フトゥーロの選手の皆様に、厚く御礼申し上げます。
一人のサッカー愛好者として、私にとっても夢のような時間でしたが、夢で終わらせないよう、長野の障がい者サッカーの今後へとつなげていかなければと思います。まだまだ県内の環境は整っていない部分が多いですが、今回、県サッカー協会に当日の帯同やユニフォームの提供などの協力をいただき、現場を共にできたことは、大きな一歩でした。また、練習試合で対戦した地域の中学校サッカー部や、当日スタジアムに足を運んだサポーター、さらに信濃毎日新聞の記事掲載など、多くの方に活動を知っていただく機会にもなりました。まずは知ってもらうこと、同じ時間や空間を共有することから、今後の可能性が大きく広がるのではと期待しています。サッカーによってつながった輪を、これから大切に広げていきたいです。

 

○看護師
普段の皆様の練習の様子を見ていないので、いろいろと言えないのですが、試合中のみんなはサッカーのプレーに夢中でしたね。本当にサッカーが大好きなんだなあと感じました。
これからもがんばって練習を続けてほしいです。そしてまた機会があれば、たくさんの観客の前でプレーができるといいですね。
短い時間でしたが、ありがとうございました。

 

 

【保護者】

 

○ 母
この度は、マリノス最終戦の前座試合として、フトゥーロ様との試合を計画して下さり、本当にありがとうございました。
本物のスタジアムでの試合、私たち家族も付き添って中に入らせていただきピッチ横で応援できたり、その後のJ1の試合に招待していただけたり…と、細やかなお心遣い、心から感謝申し上げます。
私事ですが、我が家はサッカー家族で、主人も子どももサッカーの試合に出たり、Jリーグを観戦したりと、楽しんできました。なので、今回出場させていただいた子どもも障害者のサッカーを細々と続けてきましたが、始めはボールを追いかけることもできずに、コートの周りをかけ回ったり、方向も考えずに力任せに蹴ってばかりいるだけでした。でも、支援者の方々のお陰で、1ヶ月に1回程度の練習ではありましたが、サッカーらしくできるようになってきたのが最近のことです。
そんな我が子が、こんなビッグイベントに出られるなんて夢のようでした。今回の試合観戦して感じたことは、経験は偉大で、成長させてくれるんだなあということです。前半はポジションの居場所も対応も攻めもおぼつかなく、危なっかしく見えていましたが、後半になると守りの動きもサマになってきて、攻めのオーバーラップまでやろうとしているような姿まで見せてくれました。フットサルしか経験のない子でしたが広いコートでの本物のサッカー経験で少し成長を見せてくれました。
フトゥーロはJリーグ傘下で初の障害者のサッカーチームとお聞きしました。誰もがサッカーを楽しめる機会を与えて下さっているマリノスチームに頭が下がります。試合をしたどの選手も、ボールを蹴る・止めるなどの基本ができていて、日頃から練習ができる環境・仲間と練習し合える環境が、保護者としては羨ましいと思いました。ぜひAチームの方たちの試合も観戦したいなあと思いました。
今回のご招待は、啓蒙の意味が大きいと感謝しております。長野県には11人制のサッカーの障害者チームが無いような状況の中、障害者福祉センターサンアップルの方々のご協力により、県のサッカー協会の方々にも応援いただき、国体のユニフォームまで着せていただいての実現は、今後の長野県の障害者スポーツ・サッカーにおいて考えていただけるきっかけを作っていただけたと思います。
最後に、Jリーグ最終戦のお忙しいところ、温かく迎えていただき、丁寧に対応していただき、本当にありがとうございました。特に最後のビクトリーランは、忘れられません。松本山雅サポーターにもあの場所でエールをもらい嬉しさと感動で涙が出てきました。その後の子どもたちは、一致団結してまるで昔からチームメイトだったかのようでした。Jリーグ観戦も親と離れ、仲よく一緒に観戦していました。不思議なきずなも生まれたようです。日頃は別なフットサルチームで練習し、1年に1回敵同士で闘い合うだけの仲でしたのに、不思議な力を感じました。親としては当事者会をどうするか…などの課題もあった中、スポーツの力と今回のイベントの力を感じました。これからも、一緒にサッカーができる機会や教えてもらえる機会ができることを願っているところです。今回のこの経験を、親としても生かして動いていけたらと思っています。
我が子は、「11月22日は日産スタジアムで試合した記念日だ」と言っています。ですから、想い出を胸に、来年も日産スタジアムに足を運びたいと思っています。そして、マリノス様・フトゥーロ様のご活躍を応援してまいりたいと思います。
本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

試合前には中村俊輔選手(MF、背番号10)の「明治安田生命Jリーグ コカ・コーラ 月間MVP」10月度J1リーグ部門の表彰、中澤佑二選手(DF、背番号22)のJ1通算500試合出場(10月17日ヴィッセル神戸戦で達成)の記念セレモニーが行われました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両チーム激しい攻防を繰り広げるものの得点には至らず、0-0のスコアレスドローに終わりました。

 

 

試合終了後には2015シーズンの全試合終了に伴い、嘉悦朗代表取締役社長とエリク・モンバエルツ監督からファン・サポーターへそれぞれ挨拶をしました。

 

その後選手・スタッフが場内を一周し、サインボールを投げ入れながら熱いサポートへの感謝の気持ちを伝えました。

 

 

 

 

 

試合データ(横浜F・マリノス公式サイト)

トラッキングデータ(Jリーグ公式サイト)

 

※中村選手・中澤選手・アデミウソン選手が2015Jリーグ優秀選手賞を受賞(横浜F・マリノス公式サイト)