SPORTSよこはま 2009 APRIL Vol.12
春の訪れの中で、横浜では熱き戦いが繰り広げられます。今回は開幕までカウントダウンに入ったH.I.S.2009年世界卓球選手権横浜大会について皆さんにより楽しんでいただけるように、大会にまつわる部分を追ってみました。
■いよいよ開幕へ
横浜開港150周年記念事業の一つであるH.I.S. 2009年世界卓球選手権横浜大会が、4月28日(火)から5月5日(火・祝)までの8日間にわたって横浜アリーナで開催されます。今大会は、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの個人戦計5種目が行われ、150の国や地域から男女合計約700名が参加見込みという大規模な国際大会となっています。日本代表選手21名(男子10名、女子11名)も決まり、熱戦が繰り広げられることは間違いありません。初の表彰台を目指す福原愛選手、日本男子チームのエースとなった水谷準選手など出場選手も話題豊富で、メダル獲りも期待されています。卓球ファンだけでなくとも、日めくりカレンダーを一足飛びに開幕日に合わせたい気持ちになることと思います。
■世界卓球選手権の歴史
第1回世界卓球選手権大会は1926年にロンドンで開催されました。この大会はITTF(国際卓球連盟)が主催する最も権威ある国際大会として位置づけられ、現在に至っています。1936年に行われた第10回プラハ大会では、1点を獲得するのに2時間かかり、ラリーを追い続けた審判が首を振り過ぎて途中交代したというエピソードが残されています。
日本が初出場したのは1952年の第19回ボンベイ大会のことです。1954年の第21回ウェンブレー大会では、「ミスター卓球」と呼ばれた荻村伊智朗選手が優勝を果たしています。荻村選手は、後にITTFの第3代会長にするなど日本の卓球界に多大なる影響と功績を残しました。この時代は卓球といえば日本といわれるお家芸でした。
その後60年代に入り頭角を現してきたのが中国でした。しかし、1966年に始まった文化大革命により一旦国際舞台から姿を消しました。中国が国際舞台に復帰したのは、1971年第31回名古屋大会のことでした。当時アメリカと国交を断絶していた中国が、アメリカなど世界卓球選手権に参加していた5カ国のチームを招き、いわゆる「ピンポン外交」を実現しました。このことが後に米中国交正常化に繋がっていきました。
日本では1956年に第23回東京大会が開催され、その後1971年名古屋、1983年東京、1991年千葉、2001年大阪を経て今回の横浜大会は日本では8年ぶり6度目の開催となります。
■横浜大会と東京オリンピック
今年10月には東京を含む2016年オリンピック・パラリンピック立候補都市4都市の中から1都市が開催地として決定されます。そのような状況の中で、今回の世界卓球選手権横浜大会には世界各国から多くの選手や観客が横浜を訪れ、試合中継は全世界に向けて発信されます。つまり、今大会を成功させることにより、日本がオリンピック開催地にふさわしいことをアピールできるのはないかと考えています。こういったことからも、横浜大会はスポーツ関係者から注目されています。
■本番モードに突入へ
最後に本番前の準備状況をお知らせします。ITTFから昨年11月に競技スケジュールが公表され、参加選手などの登録受付が12月から始まっています。運営を支えるボランティアの募集には400人以上の応募がありました。チケットも順調に売れており、関心の高さがうかがえます。
選手をはじめ、大会を支えるボランティアの人たちや関係者、そして来場される方やテレビで応援して下さる方々の遙かなる情熱が実を結び、大会が成功裏に終わることを願っています。それでは、会場でお会いしましょう。
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春の訪れの中で、横浜では熱き戦いが繰り広げられます。今回は開幕までカウントダウンに入ったH.I.S.2009年世界卓球選手権横浜大会について皆さんにより楽しんでいただけるように、大会にまつわる部分を追ってみました。
■いよいよ開幕へ
横浜開港150周年記念事業の一つであるH.I.S. 2009年世界卓球選手権横浜大会が、4月28日(火)から5月5日(火・祝)までの8日間にわたって横浜アリーナで開催されます。今大会は、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの個人戦計5種目が行われ、150の国や地域から男女合計約700名が参加見込みという大規模な国際大会となっています。日本代表選手21名(男子10名、女子11名)も決まり、熱戦が繰り広げられることは間違いありません。初の表彰台を目指す福原愛選手、日本男子チームのエースとなった水谷準選手など出場選手も話題豊富で、メダル獲りも期待されています。卓球ファンだけでなくとも、日めくりカレンダーを一足飛びに開幕日に合わせたい気持ちになることと思います。
■世界卓球選手権の歴史
第1回世界卓球選手権大会は1926年にロンドンで開催されました。この大会はITTF(国際卓球連盟)が主催する最も権威ある国際大会として位置づけられ、現在に至っています。1936年に行われた第10回プラハ大会では、1点を獲得するのに2時間かかり、ラリーを追い続けた審判が首を振り過ぎて途中交代したというエピソードが残されています。
日本が初出場したのは1952年の第19回ボンベイ大会のことです。1954年の第21回ウェンブレー大会では、「ミスター卓球」と呼ばれた荻村伊智朗選手が優勝を果たしています。荻村選手は、後にITTFの第3代会長にするなど日本の卓球界に多大なる影響と功績を残しました。この時代は卓球といえば日本といわれるお家芸でした。
その後60年代に入り頭角を現してきたのが中国でした。しかし、1966年に始まった文化大革命により一旦国際舞台から姿を消しました。中国が国際舞台に復帰したのは、1971年第31回名古屋大会のことでした。当時アメリカと国交を断絶していた中国が、アメリカなど世界卓球選手権に参加していた5カ国のチームを招き、いわゆる「ピンポン外交」を実現しました。このことが後に米中国交正常化に繋がっていきました。
日本では1956年に第23回東京大会が開催され、その後1971年名古屋、1983年東京、1991年千葉、2001年大阪を経て今回の横浜大会は日本では8年ぶり6度目の開催となります。
■横浜大会と東京オリンピック
今年10月には東京を含む2016年オリンピック・パラリンピック立候補都市4都市の中から1都市が開催地として決定されます。そのような状況の中で、今回の世界卓球選手権横浜大会には世界各国から多くの選手や観客が横浜を訪れ、試合中継は全世界に向けて発信されます。つまり、今大会を成功させることにより、日本がオリンピック開催地にふさわしいことをアピールできるのはないかと考えています。こういったことからも、横浜大会はスポーツ関係者から注目されています。
■本番モードに突入へ
最後に本番前の準備状況をお知らせします。ITTFから昨年11月に競技スケジュールが公表され、参加選手などの登録受付が12月から始まっています。運営を支えるボランティアの募集には400人以上の応募がありました。チケットも順調に売れており、関心の高さがうかがえます。
選手をはじめ、大会を支えるボランティアの人たちや関係者、そして来場される方やテレビで応援して下さる方々の遙かなる情熱が実を結び、大会が成功裏に終わることを願っています。それでは、会場でお会いしましょう。