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SPORTSよこはまVol.46:横浜ビー・コルセアーズメディカルトレーナー日誌[スポーツ現場のあれこれを綴る帯同記]

横浜ビー・コルセアーズ メディカルトレーナーの現場から

横浜市スポーツ医科学センター 理学療法士 玉置 龍也

横浜市スポーツ医科学センター 理学療法士 玉置 龍也「手の感覚と治療」

 私は医療に特化したトレーナーとしてチームに関わっており、痛みへの対応やけがの治療は最も期待されている仕事と考えています。今回は治療において大切にしている、指先や手の感覚について紹介します。
 治療の前後に必ず行う状態評価。目を開けたままでも視覚情報を遮断し、指先に意識を集中。皮膚から皮下脂肪、筋膜、筋や腱、関節と徐々に深い組織に触れると、頭にはその形や重なりあうイメージが浮かびます。感触が硬い時には、表面で皮膚が突っ張るのか、奥で組織同士が張りついているのか、損傷による影響はないか、など組織の状態や異常な場所を詳細に感じ分けます。
 治療では、評価で異常と感じた組織を正常に戻すように手を施します。ここでも感覚が重要で、組織間のわずかな隙間に指を分け入り、張り付いた組織どうしを引き離し、関節の歪みやズレが戻る様子を感じ取っていきます。結果的に歪みや硬さがなくなると、局所の負担が分散され、痛みは軽減します。全てに手を出す余裕がない時は、動きや動作の特徴と運動学やバイオメカニクスの知識から優先順位を判断し、内容を絞ります。
 手先に集中すると、口下手な私はついつい口数が減りがちです。ただ、細かな感覚を選手と共有することで、コミュニケーションが円滑にいくこともしばしばあります。私にとっては、目ならぬ手は口ほどに物を言う、といったところです。

前田選手の治療の様子
前田選手の治療の様子

横浜ビー・コルセアーズ メディカルトレーナーの現場から

横浜市スポーツ医科学センター 理学療法士 玉置 龍也

横浜市スポーツ医科学センター 理学療法士 玉置 龍也「手の感覚と治療」

 私は医療に特化したトレーナーとしてチームに関わっており、痛みへの対応やけがの治療は最も期待されている仕事と考えています。今回は治療において大切にしている、指先や手の感覚について紹介します。
 治療の前後に必ず行う状態評価。目を開けたままでも視覚情報を遮断し、指先に意識を集中。皮膚から皮下脂肪、筋膜、筋や腱、関節と徐々に深い組織に触れると、頭にはその形や重なりあうイメージが浮かびます。感触が硬い時には、表面で皮膚が突っ張るのか、奥で組織同士が張りついているのか、損傷による影響はないか、など組織の状態や異常な場所を詳細に感じ分けます。
 治療では、評価で異常と感じた組織を正常に戻すように手を施します。ここでも感覚が重要で、組織間のわずかな隙間に指を分け入り、張り付いた組織どうしを引き離し、関節の歪みやズレが戻る様子を感じ取っていきます。結果的に歪みや硬さがなくなると、局所の負担が分散され、痛みは軽減します。全てに手を出す余裕がない時は、動きや動作の特徴と運動学やバイオメカニクスの知識から優先順位を判断し、内容を絞ります。
 手先に集中すると、口下手な私はついつい口数が減りがちです。ただ、細かな感覚を選手と共有することで、コミュニケーションが円滑にいくこともしばしばあります。私にとっては、目ならぬ手は口ほどに物を言う、といったところです。

前田選手の治療の様子
前田選手の治療の様子