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    イベントレポート

【支えてくれる全ての人のために】横浜ビー・コルセアーズ 齊藤洋介選手インタビューコラム

by :横浜市スポーツ情報センター 吉山博之

 

 

印象的だった試合がある。

今から2年前。2012-2013シーズン、横浜ビー・コルセアーズのホーム開幕・信州ブレイブウォリアーズ戦。
ビーコルブースターで満員のスカイアリーナ座間の一角で、異様に盛り上がっている信州のブースターの姿があった。信州ブースター…いや「齊藤洋介ブースター」。

秦野市出身の彼の応援に、地元の仲間が小田急線一本でスカイアリーナ座間に集結。ビーコルブースターに負けずとも劣らない勢いで盛り上がっていた。
この話をすると、笑いながらこう話してくれた。
「あー、応援と言うか…(笑)。実はあの試合の後、怒られちゃったんですよ。『はしゃぎ過ぎだ』って。それで去年は抑え目で…」。

彼の愛されキャラクターぶりが垣間見えるエピソード。

それにしてもどれだけ心強いんだろう。
昨年まで「敵チームの齊藤洋介」にあれだけの声援を送っていた彼の仲間が、横浜ビー・コルセアーズの応援に加わるというのだから。

クラブチームやストリート、JBL2、そしてbjリーグ・信州ブレイブウォリアーズとさまざまなカテゴリーのバスケットボールキャリアを経て、今シーズンから横浜ビー・コルセアーズに加入。
これまでのキャリアの中で、どれだけ心が折れそうになっても、彼の周りには、変わらず応援を続けてくれる地元の友達や先輩、元チームメートやライバル、そして恩師といった人たちがいた。

 

その存在は、彼の心の大きな支えとなり続けている。

 

彼は、常にその人たちへの感謝の気持ちを胸に秘めながらプレーを続けてきた。そしてこれからもだ。
「地元のみんなとはずっと連絡を取ってて。BAD BOYS(クラブチーム)の先輩とか、『試合行くよ』って長野まで来てくれましたし。地元に帰らせてもらって、そういう人たちの前でプレーができる。そういう意味でも、このチームに来れたというのは、自分の中で重要なバスケ人生の一つ、自分の人生のターニングポイントだと思ってます。一つの恩返しとして自分でも捉えていますし、一つでも多く、勝ち星を見せられたらなと思っています。今年一年にかける思いはすごく強いので、みんなにもそう思ってもらえるようなプレーをしなきゃいけないですね」。

横浜ビー・コルセアーズは何の因縁か、今シーズンもホーム開幕の相手が信州ブレイブウォリアーズだ。
彼にとっては、移籍初年度のホーム開幕と言うだけでなく、古巣との対戦という、なかなか平常心では居づらい状況だが、そのことについて聞いてみると、意外にも冷静な答えが戻ってきた。
「もちろん、やっぱり絶対負けたくないです。でも正直、あんまり意識したくないんですよね。それより自分自身の気持ちを空回りさせないようにしなきゃな…っていうことの方が強いですね。負けたくない気持ちを抑えきれないで出しすぎると空回ってしまうので。そういう部分はあっても、プレーには響かないようにしていきます」。

…いや、意外でもなんでもなかった。プレースタイルにも通じる、冷静さ。

そう、彼のプレーのストロングポイントは、この冷静さだ。
アウトサイドからの高確率で決め込むシュートを武器に持ちながら、それを囮にしてインサイドに攻め込み、シュート、アシストと多彩な判断で相手ディフェンスを混乱に陥れる。
横浜ビー・コルセアーズの名誉広報であり、ハマスポオフィシャルライターコラムでもおなじみのあんどうたかおさんがよく使う「バスケットIQの高い選手」。
まさにその言葉が似合う選手。

横浜ビー・コルセアーズに今シーズンから新加入の#11齊藤洋介選手。
彼にとって特別な一年が始まる。

齊藤洋介 齋藤洋介

齋藤洋介