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    イベントレポート

ヨコハマ スポーツ ミーティングが開催されました!

by :スポーツ情報センター:yoko

 「ヨコハマ スポーツ ミーティング」(横浜市体育協会、横浜市市民活力推進局主催)が2月14日、横浜市立横浜商業高校で開催されました。

 パネリストにオリンピック出場経験を持つ荻原次晴さん萩原智子さんを迎え、横浜をスポーツで盛り上げる秘訣満載の話が繰り広げられました。明るくユーモアたっぷりの“次晴さん”、そして真っすぐにスポーツへの思いを語ってくれた“ハギトモさん”。訪れた方たちも2人の魅力にすっかり引き込まれた様子で、あっという間の3時間でした。それでは当日のレポートをお届けします!

荻原次晴さん(左)、萩原智子さん(右)がスポーツの魅力をお伝えします!

萩原智子さん 〜 第一歩を踏み出す勇気を

 横浜市民の約5人に1人は、1年に一度も運動していない統計があります(「平成19年度市民スポーツ意識調査」より)。「ストレッチなど、身近にできることから始めましょう」とアドバイスを送るのは、2000年シドニーオリンピック競泳200メートル背泳ぎで4位入賞、200メートル個人メドレーで8位入賞の実績を持つ萩原智子さん。そんなトップスイマーも、小学2年生までまったく泳げなかったそうです。「小2の夏に海で溺れてしまったのですが、その時私を見て、父がからかったんです!泳げるようになってお父さんをびっくりさせるぞ、と決意したことが水泳を始めるきっかけになりました」。今でもゴーグルがないと水中は怖いのだとか。水が苦手な子どもたちも、あきらめずに続けることによって、オリンピックも夢ではないのかもしれません。

パネルディスカッションでは笑顔が絶えませんでした。司会はテレビ朝日アナウンサーの吉野真治さん(左端)〔左〕

 水泳に出会うまでは、室内の習い事が多かった萩原智子さんですが、週末に地域の自治会でドッチボールや綱引きなど、さまざまなスポーツを教えてもらったことが後の競技生活に生かされました。「私はキックが強い選手と言われました。それは子どもの頃、自治会の方々にスポーツを教えてもらったり、空手を少し習ったことで、足腰が鍛えられたのだと思います」。幅広い種目のスポーツに親しむことが大切…萩原智子さんと荻原次晴さんは口を揃えました。

 「スポーツは出会いの場。待っているだけではなく、第一歩を踏み出して人間関係を広げてほしいですね」と萩原智子さんは笑顔で呼び掛けました。

萩原智子さんから来場者へ、「座ったままできるトレーニング」が伝授されました

荻原次晴さん 〜 一人でも多くの方に健康になってもらいたい

 20年間の競技人生の中で、1998年長野冬季オリンピックでノルディック複合個人6位、団体5位入賞が記憶に残る荻原次晴さん。現在はスポーツキャスターでおなじみですが、「スポーツで健康になりましょう!」と元気いっぱいです。「公園を散歩したり、自分にとってこれがスポーツだと思えれば、それでいいのです」。ジョギングからサーフィンまで、「日頃から生活の中にスポーツがある」荻原次晴さん。料理好きという意外な?特技を持っているそうです。料理を楽しんで、おいしく食事をいただくことも、「スポーツをすることで、心身共に健康だから」と健康第一を強調しました。

荻原次晴さんから注目のスポーツ・ノルディックウォーキングが紹介されました〔右〕

 現在、総合型地域スポーツクラブが注目されています。これは「いつでも、どこでも、だれでも、いつまでもスポーツを楽しむ」ために、地域住民が主体となって自ら設立、運営する新たなクラブのことです。横浜市では13のクラブが「横浜市体育協会登録クラブ」として活動しています(2008年10月現在)。実際に全国各地のクラブを訪れた荻原次晴さんは、スポーツを通じて世代を越えた交流が育まれることを実感したそうです。「選手時代、海外を転戦していた時に感じたことは、地元がオリンピック選手を育てていることです。ヨーロッパのクラブでは子どもから高齢者まで、オリンピック選手と一緒にトレーニングしています。子どもたちにとって目標の選手がすぐ近くにいる。町の人たちは選手を誇りにしているのです」。

 日本は景気悪化の影響で企業スポーツの休部や廃部が相次ぎ、スポーツ界に暗い影を落としています。「総合型地域スポーツクラブが元気に活動している町の皆さんは明るい。今だからこそ、地元がスポーツを支えて応援する時機だと思います」と荻原次晴さんは力を込めました。

萩原智子さんも総合型地域スポーツクラブを訪れた経験談を話しました〔左〕 来場者とふれあう時間もありました〔右〕

荻原次晴さん、萩原智子さんのメッセージを受けて感じたこと

 会場が横浜商業高校だったため、来場者の中に生徒たちの姿も見られました。軟式野球部の選手たちは練習後、ユニフォーム姿で駆けつけました。臼井利美選手(2年)は、「オリンピックに出たトップレベルの人なので距離があると感じていましたが、とても親しみやすく感じました」と笑顔に。臼井選手自身、小学生の時は水泳やバスケットボールも経験したため、「いろんなスポーツをしてほしい」というメッセージに共感できたそうです。「チームの中には野球一筋の選手もいますが、少しずつ意識を変化させていきたい」と表情を引き締めました。また藤原卓選手(2年)は、「楽しんでスポーツをすることが大切なのだと学びました」と、明日からの練習の活力になったようです。

 現在チームは春の関東大会、そして夏の全国大会出場を目指して、冬のトレーニングに励んでいる真っ最中です。佐藤邦宏監督は、「トップアスリートの考えを自分の中に吸収して、試合で生かしてほしい」と、温かい眼差しで選手たちを見つめました。

真剣に話を聞く横浜商業高校軟式野球部の選手たち。春の県大会に向けて頑張ってください!

 自身の経験からスポーツの魅力を存分に語った、荻原次晴さんと萩原智子さん。「スポーツは人生を学べる」と、萩原智子さんは話します。初めて達成した時の喜び、壁にぶつかった時の苦しさ。できなった時の悲しみ。スポーツを通じて得た経験が、今の人生に生きているそうです。

 心も体も健康で、豊かな人生を送るために。季節はもうすぐ春、まずは体を動かしてみることから始めてみませんか。

【総合型地域スポーツクラブなどに関するお問い合わせ先】

(財)横浜市体育協会 地域スポーツ支援課 045−640−0015

※写真の転載は固くお断りします