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木村和司のシュート
[2009年11月11日Up]
vol.20「期待すること。」

 まず、来期より横浜F・マリノスの指揮を執ることになったことを皆さんにご報告します。気がついてみると、S級ライセンスを取得してから12年が経っていた。長かったとみるか、短かったと感じるか。
今思えば、その間にいろいろな社会経験を積み、人間的にもひとまわり成長できたような気がする。選手時代には、ピッチの中だけで評価を受ければいいという考え方をしていたが、いろいろな周囲のサポートがあってプロリーグ自体が成り立っているのだなということがTV解説等を通じて身をもって理解できるようになった。要するに、少しだけ大人になったということである。ただ、現場に戻ればまたサッカー小僧に戻るかもしれないが…(笑)。

さて、混戦模様のJリーグの方である。前節(11/8)は久しぶりに等々力競技場に行ってきた。初優勝を狙う首位の川崎フロンターレと、引き分けでもJ2降格が決まるジェフ千葉が対戦。降格の危機に面しているジェフはもちろんのこと、フロンターレもナビスコカップ決勝で敗れたうえ、表彰式での騒動があったばかりとあって「この試合ではいいゲームを見せなければいけない」という強い意志が漲っており、試合前からピリピリしたムードに包まれていた。その雰囲気のまま、ゲーム内容も壮絶だった。緊張感があって、ともに気持ちのこもったプレーを随所に披露。フロンターレは自慢の攻撃力で攻め立て、それに対抗してジェフも体を張った必死の守りで応戦。素早く前線に展開して効果的なサポートを見せるなど、非常に緊迫した、迫力のある戦いが繰り広げられた。
 そんな見応えのある試合は、結局フロンターレが土壇場でゴールを決めて勝利。ジェフのJ2降格が決まった。J創設以来、何度も降格の危機にさらされながらも踏みとどまってきたが、今回ばかりは奇跡は起こらなかった。それでも、これをいい機会と思って、きちんとしたチームを作り直してきてほしい。
 一方、フロンターレは首位を死守。重要な一戦を制しただけに、今度こそタイトルを手にしてほしいと思う。そうでなければ、ずっとタイトルに見放されかねない。優勝しなければわからないことがあるし、勝ってこそ得られる経験がさらにチームを強くする。

 何はともあれ、この一戦は本当にいいゲームだった。ファンのためにも、こういう試合をもっともっと増やしていかなければいけないだろう。来シーズンの横浜F・マリノスにはこの辺りにも期待してほしい。



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