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元オリンピック陸上選手苅部俊二のダッシュ

vol.88「2017日本選手権」

 6月23日(金)から25日(日)まで、大阪のヤンマースタジアム長居で第101回日本陸上競技選手権大会が開催されました。この大会は、8月にイギリス・ロンドンで開催される世界選手権(世界陸上)の日本代表選考会競技会です。

 

 男子100mは、多くメディアでも注目されていましたので、テレビやニュースでご覧になられた方も多いと思います。

 

 残念ながら9秒台は達成できませんでしたが、予選からサニブラウン選手(東京陸競)、多田選手(関西学院大学)、ケンブリッジ選手(ナイキ)、桐生選手(東洋大学)による10秒0台の攻防は、見応えがありました。優勝したのはサニブラウン選手で、10秒05をマークし、200mと合わせて2冠を達成しました。

 

 また、関西学院大学の多田選手も、昨年のリオの銀メダリストに先着し、よく健闘しました。
 これでロンドン世界陸上100m日本代表は3名、日本選手権上位のサニブラウン選手、多田選手、ケンブリッジ選手が決まりました。リオ代表の桐生選手、山縣選手(セイコー)はいません。桐生選手はリレーのみでの選考、山縣選手は代表からもれてしまいました。

 

 4×100mリレーには、この4名に200m代表でリオ銀メダリストの1人飯塚選手(ミズノ)とリレーのみの代表としてリオ代表の藤光選手(ゼンリン)を加え、6名でロンドン世界陸上を戦うことになります。山縣選手が不在なのは残念ですが、過去最強の布陣となったと思います。

 

 8月に彼らがどんな走りをしてくれるか、今から楽しみです。

 

 私は、7月中旬に山梨で彼らと合宿を組み、7月終わりごろロンドンに入り最終調整をして、8月4日(金)から世界陸上が開催されます。次のハマスポコラムでは、ロンドンからになるかもしれません。

 

 本当に楽しみなメンバーなのですが、リレーでは今まで一度も組んだことない編成で組むことが想定され、我々スタッフも気を引き締めていかねばなりません。楽観や慢心が一番怖いのです。

 

 この日本選手権で、日本代表が19名選出されました。すでに決まっていたマラソン、競歩代表13名を含めると32名が決定しました。しかし、これですべての選手が決まったわけではありません。追加できる大会がいくつかあります。

 

 その追加の大会が7月9日(日)北海道札幌市で開催されました。
 ここでは、女子やり投げの海老原選手(スズキ浜松AC)と男子400mハードルの石田選手(早稲田大学)の2名が追加になり、リレーの代表候補として2名が追加されました。

 

 リレーは、まだ日本の出場が決定していないので代表候補です。世界陸上には16チームしか参加できません。4×100mリレーは世界ランキング2位なので問題ないのですが、4×400mリレーは現在世界ランキング16位とギリギリのところにいます。出場が決まるのは7月24日(月)です。

 

 

 

 

 私は、この北海道の大会に行ってきたのですが、この日は全国的な猛暑で、北海道でも30度を超えました。これから暑い日が続くと思います。ランニングをされている方、水分補給はもちろんですが、夏のトレーニングは十分注意して行うようにしてください。

 

 以下、夏のランニング注意事項です。

  • 水分補給は十分に、でも適量で(ハマスポコラム参照)ミネラルも補給
  • 昼間が暑すぎるのなら朝ランニング
  • 暑さ対策の帽子、通気性の良いランニングウエア(できれば紫外線カット)を着用
  • サングラス着用も効果的
  • 暑さに徐々に慣れさせる

 

 夏のトレーニングは、普段より短い距離でも効果があるという研究者もいます。
 しかし、競技者でないのであればランニングは楽しんで行いたいものです。マスト(しなければならない)は、危険です。熱中症、脱水にはくれぐれも注意してくださいね。

 

苅部俊二 プロフィール

1969年5月8日生まれ、横浜市南区出身。

元オリンピック陸上競技選手。横浜市立南高等学校から法政大学経済学部、富士通、筑波大学大学院で競技生活を送る。

現在は法政大学スポーツ健康学部教授 コーチ学(スポーツ心理学) 同大学陸上競技部監督 法政アスリート倶楽部代表 日本陸上競技連盟強化委員会男子短距離部長。

2007年から日本陸上競技連盟強化委員会の男子短距離部長を務め、世界選手権(2007大阪、2009ベルリン、2011大邱、2015北京)、オリンピック(2008北京、2012ロンドン)に帯同。

また、2014年には日本陸上競技連盟の男子短距離部長へ復帰し2016リオデジャネイロオリンピックに帯同し、日本短距離男子チームの責任者として同行した。

1990年代を代表する陸上競技者として活躍。1996年のアトランタと2000年のシドニーオリンピックに出場、世界室内陸上競技選手権大会400mで銅メダルを獲得するなどの活躍を見せた。元400mハードル日本記録保持者。

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