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元オリンピック陸上選手苅部俊二のダッシュ

vol.49「雨ラン」

新年度となりました。新しい環境で新生活をスタートされた方も多いのではないでしょうか。私のスポーツ教室も新年度がスタートし、陸上競技・ランニング教室は100名を超えるクラブ生たちが第一回目の教室で汗を流しました。しかし第一回目は、あいにくの雨で、体育館での教室となりました。

陸上競技は雨でも大会が開催されます。よほどの大雨や雷雨でないと中止にはなりません。ですから雨の中でもトレーニングを行うことは多くあります。

降雨の中、ランニングされている方をよく見かけます。何も雨の中走らなくても、と思われる方も多いと思いますが、継続されている方は多いですね。まだ梅雨の時期にはしばらくありますが、今回は雨の中でのランニングの留意点について話を進めていきましょう。

まず、大雨や雷雨の時は無理してランニングを行うことは避けましょう。あくまでも常識の範囲内でのお話です。
実は、雨の中のランニングは走り始めてしまうとそれほど苦ではありません。徐々に身体も暖かくなりますし、呼吸も楽で逆にいつもより快適に走れたりします。

雨ランニングには利点がいくつかあります。

利点1:気温が低いため、夏は丁度よい体感温度となる。

利点2:呼吸が楽。
→肺は、湿気を好むので呼吸が楽になります。乾燥は肺機能を低下させます。

利点3: 呼吸によって水分が補われ、脱水症状になりにくい。

では、降雨のランニングの留意点をご紹介します。

その1:ウエア
・上半身を冷やさないようにウインドブレーカーなどを着用しましょう。
・雨の中長く走ると身体が冷えてしまうことがあります。ウインドブレーカーは防水し、必要であれば手袋やキャップを使用するのも良いでしょう。

その2:シューズ
・濡れた路面は滑りやすいことがあります。グリップ性の高い、滑りにくいシューズを選択しましょう。

その3:着替え
・走り終わったら早目に着替えましょう。


雨のランニングは危険も伴います。視界も悪くなります。転倒や急激な身体の冷えなどにも注意が必要です。正しい知識をもって万全に安全に行いましょう。

さて、最後になりますが、実は私、3月末に本を出版しました。ベースボールマガジン社のこどもチャレンジ第2シリーズ「はじめよう!陸上競技」という本です。税込1,620円。絶賛(の予定)発売中です。
内容は、小学生を対象とした陸上運動(陸上競技)の入門書です。短距離走、長距離走、ハードル走、リレー、走幅跳などの技術を掲載しています。中学生以上には少し物足りないかもしれませんが、興味のある方はぜひ手にとっていただければと思います。

苅部俊二 プロフィール

1969年5月8日生まれ、横浜市南区出身。

元オリンピック陸上競技選手。横浜市立南高等学校から法政大学経済学部、富士通、筑波大学大学院で競技生活を送る。

現在は法政大学スポーツ健康学部教授 コーチ学(スポーツ心理学) 同大学陸上競技部監督 法政アスリート倶楽部代表 日本陸上競技連盟強化委員会ディレクター兼オリンピック強化コーチ(ハードル)。

2007年から日本陸上競技連盟強化委員会の男子短距離部長を務め、世界選手権(2007大阪、2009ベルリン、2011大邱、2015北京、2019ドーハ)、オリンピック(2008北京、2012ロンドン)に帯同。

また、2014年には日本陸上競技連盟の男子短距離部長へ復帰し2016リオデジャネイロオリンピックに帯同し、日本短距離男子チームの責任者として同行した。

1990年代を代表する陸上競技者として活躍。1996年のアトランタと2000年のシドニーオリンピックに出場、世界室内陸上競技選手権大会400mで銅メダルを獲得するなどの活躍を見せた。元400mハードル日本記録保持者。

ブログ

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