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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.76「ビーコルの復調と金総」

新年明けましておめでとうございます。
みなさんはどの様なお正月をお迎えになりましたか?

お正月を迎える前に年末の恒例となっている高校の大会がありました。それはウィンターカップ(以下WC)で、女子の県立金沢総合高(以下金総)が神奈川県代表で出場を決めたことを先月書きました。
16年連続となる23回の出場は36回の昭和学院(千葉県)、31年連続31回出場の桜花学園等には劣るものの10位タイの回数で、公立高としては宮崎県立小林高(30回)、山形市立商業(24回)に次ぐ第3位の成績で、強豪の証であるファイナル4(4強)に入った回数では公立高トップの7回を数えていて「公立の星」と言われる所以となっています。

しかし今回の金総は、その肩書きが少し重荷になったようです。

今年のチームは「強く!」ということを清水麻衣ヘッドコーチが打ち出していました。
金総1回戦の相手は長野県代表・東海大第三高(以下東海三)でした。立ち上がりは得意のディフェンスが機能してましたが、東海三のシュートがよく入り流れがつかめない上、相手のフルコート・プレスの強いプレッシャーに、緊張していたことも重なり、ガードが思うようにボールを運べず、センターライン付近でトラップ(Wチーム、2人がかりに守ること)に引っかかり何度もボールを取られてしまいました。

実は昨年のWC1回戦でもこの東海三とぶつかっており、同じディフェンスでやられ61-72で敗れていて、「まるで学習してない、これがこのチームの弱さなんです」と清水ヘッドコーチは言ってました。確かに昔だったらPGがドリブルで突破できていたんですよね。ボール運びに時間がかかるとセットプレーの時間が短くなり、焦ったシュートが多くなります。その上簡単に点数を取ろうと3Pが多くなり、リングにアタックしなくなり、ますます得点できなくなりました。

そして立ち上がりの悪さも指摘されます。立ち上がりが悪いということは、自分達のリズムになるまで時間がかかるということで、それは得点数が少ないことにつながります。このことはこのゲームでも前半24点(単純計算では1ゲームで48得点ということ)しか取れてないことで実証されます。ちなみに今大会女子1回戦の平均得点は70.5点ですからかなり低いですね。

後半に入っても安直に外からシュートすることが多く、点数は開く一方。
36-51で迎えた最終ピリオド。やっと吹っ切れたのか開き直ったか、強いディフェンスで何度もボールを奪えるようになったものの詰めが甘く、追いつけません。
しかし中盤にポイントゲッター#7五十嵐律美(3年165cm横浜山手中)の3Pをきっかけに#8八木澤里奈(3年171cm横浜山手中)、#11今泉真奈美(3年192cm中和田中)のペイント内での連続シュートで追い上げ、残り11秒には五十嵐の3FTで3点差まで追いついたものの、逃げ切られ62-65で惜敗し、1回戦敗退という結果に終わりました。

なお男子神奈川県代表・法政大二高も1回戦で沖縄の興南高に64-73で敗れ、男女とも1回戦で消えました。

お正月といえば、日本のバスケットボール界ではオールジャパン、正式には東日本大震災復興支援 第89回天皇杯・第80回皇后杯 全日本総合バスケットボール選手権大会(天皇杯、皇后杯とも呼ばれます)といい、全国規模で高校や地域代表からNBL、WJBLのリーグに至るまで全てのカテゴリーから出場資格が得られる大会が元日から始まってます。

残念ながら横浜市からは出場するチームはありませんが、神奈川県からは男子では学生の東海大(大学1位、第7シード)、青山学院大(大学3位)、専修大(大学5位)とNBLの東芝ブレイブサンダース神奈川(NBL2位、第2シード)、女子は学生の松蔭大(大学1位、第7シード)、専修大(大学6位)と富士通レッドウェーブ(WJBL3位、第3シード)が出場しました。
中でも男子大学No.1の東海大は今年度の目標をインカレ(第65回全日本大学バスケットボール選手権大会)優勝ではなく「打倒NBL」としている意識の高いチームで、12月のインカレ優勝は当然のこととして、今回のオールジャパンでNBLチームに勝つことへ照準を定めています。

ところが皮肉なことに、準々決勝で同じ神奈川県の東芝と対戦することになります。東芝は今大会の優勝候補の一角ですから、ファイナル4の椅子を同じ神奈川のチーム同士で争うのはもったいなかったですね。今シーズンのNBLはアイシン・シーホース三河(19勝1敗、第1シード)と東芝(18勝2敗)の2強時代といわれているので、その一つと、それも県内同士で対戦するとは、、、
そのゲームは4日(土)代々木第一体育館で行われました。東海はディフェンスを頑張り、パスを何本もスティール(相手ボールを奪うこと)したり、Wチームを仕掛け東芝の動きを止めますが、東芝には守護神211cmの#22ニック・ファジーカスがいます。彼は大きいだけじゃなくNBAの経験もあるシュートの上手い選手でリバウンドも支配します。
東海は#0ベンドラメ礼生(183cm延岡学園高)、#7晴山ケビン(190cm、盛岡市立高)、#10ザック・バランスキー(191cm、東海大三高)#21橋本晃佑(203cm、宇都宮工高)そしてキャプテン#24田中大貴(190cm、長崎西高)が奮闘したものの、ディフェンスで頑張りすぎたために終盤は脚が重くなりシュートの精度が下がって65-88で東芝に敗れました。
一方女子は期待された松蔭大がトヨタ紡織サンシャインラビッツ(WJBL9位)に敗れてしまい、残るは富士通だけとなりました。

<5日までの結果>
■1回戦
男 専修大70-97日立サンロッカーズ東京(NBL12位)
   青山学院大76-47曙ブレーキ工業(関東)
女 専修大71-44 アカシヤクラブ(北海道)
■2回戦
男 青山学院大85-93豊田通商ファイティングイーグルス名古屋(NBDL2位)
女 専修大58-64 日立ハイテク クーガーズ(WJBL10位)
■3回戦
男 東海大91-58石川ブルースパークス(北信越)
   東芝ブレイブサンダース神奈川85-63豊田通商ファイティングイーグルス名古屋(NBDL2位)
女 松蔭大46-74トヨタ紡織サンシャインラビッツ(WJBL9位)
   富士通レッドウェーブ74-46山梨クィーンビーズ(WJBL12位)
■準々決勝
男 東芝ブレイブサンダース神奈川88-65東海大
女 富士通レッドウェーブ82-49新潟アルビレックス・ラビッツ

準決勝11日(土)、女子決勝12日(日)、男子決勝13日(月・祝)、東京の代々木第一競技場で行われます。

<オールジャパンの組み合わせ会場等詳細はこちらから http://www.japanbasketball.jp/alljapan/2014/

オールジャパンで神奈川県勢が準決勝進出を決めた中、プロリーグ・bjリーグ横浜代表の横浜ビー・コルセアーズが復活してきました。
前回のコラムでは、不調の原因は「疲れ」と書きました。それは外国人が1人足らないことから生じた問題です。
つまり外国人が「あと1人いればよいこと」だったのですが、年末の12月13日、ビーコルは突然1人の選手の加入を発表しました。

名前は「マーカス・シモンズ」(写真)。最初のシーズンに活躍した「エースキラー」と呼ばれたディフェンスの上手い選手です。アメリカの名門大学リーグPac12カンファレンスの最優秀ディフェンス選手賞を獲得したことがある程のディフェンスの名手です。
彼の加入により他の3人の負担が軽くなり、より良いパフォーマンスを出せるようになり、復帰最初のゲームとなった秋田(当時17勝3敗、平均得点85.7点)のゲーム[1]では71-68で勝ち、いきなりその効果を発揮しました。その後も秋田ゲーム[2]以降は4連勝ですからマーカス効果は出てますね。

マーカス効果を数字で検証してみましょう。

目立つのは得点の増加です、アベレージ(Avg. 1ゲーム平均)で9.2点増は13%UPということになります。マーカス自体は点取り屋ではないのでAvg.9.0点なのですが、まさにその分だけプラスになっています。
失点が−2.6点なので少ないように感じますが、秋田ゲーム[2]での99失点が多くて数字的にダメージを受けてますが、翌週の島根戦では55点と59点というロースコアに抑えていて、効果が出てます。

個人的に見ると、#33マークゥィース・グレイと#55オマー・リードの数字が良くなっていますね。
単位時間あたりの値、私は「IF40」というやり方を使っています。これは「もし40分出場した時に得られるはず」という仮想の値です。
#33グレイを例にとります。彼はマーカス加入後の6ゲームで124得点してます。単純にAvg.にすると30.6点となり、加入前は18ゲームで645点、つまりAvg.にすると35.8点なので減っていることになります。
ところが単位時間値の「IF40」では22.4点から27.4点と増加しています。つまり活躍しているわけですね。
何故かというと、プレータイム(出場時間)が関係するからです。マーカスの加入で#33グレイのプレータイムがAvg.で5.6分も減っているため、集中できてシュートも多く撃てることが原因です。
#55オマーはもっと顕著で、プレータイムがAvg.で6.6分減ったことで負担が軽くなり2Pの確率が47.8%から59.6%へと大幅にUPしました。さらにFTもチーム全体でも8ポイントほど増え、#33グレイに至っては71.6%だったのが85.7%へと大きく増えていました。それだけ各人の負担が軽くなり疲れなくなり、プレーに集中できるようになったのでしょうね。

しかし数字では表せないコトもあります。
「強いディフェンス・マインドを持ったマーカス選手の加入が他の選手へ良い影響を与え、チーム全体のディフェンスが良くなり、チームの失点が下がった」と勝久マイケルヘッドコーチは言いました。
「ディフェンスの横浜」の復活か?
マーカスの加入で勝久ヘッドコーチの思い描くチーム・ディフェンスが完成するのか?

次の沖縄戦まで3週間空きたっぷりと練習できるので、もしかすると昨年相手に恐怖を与えた「ゾーン・プレス」が復活するのか?!
次のホームゲームは2月1日(土)平塚総合体育館です!!

「マルコメ presents bjリーグ 2013-2014シーズン オールスター ゲーム in 秋田」の出場選手およびコーチが決定し、ビーコルからキャプテン#3蒲谷正之が選ばれました。初出場となります。
詳しくはbjリーグ公式サイトで http://bjleague.livedoor.biz/archives/51932596.html

<ローソン“Ponta”週間MVP>
12月21日〜22日のローソン“Ponta”週間MVPがリーグより発表され、#33マークゥィース・グレイに決定しました。初受賞です。
■選考理由(対象試合開催期間12月21日〜22日)※bjリーグリリースより
21日(土)の島根戦では21得点12リバウンド、翌日の22日(日)では23得点15リバウンドと両日とも得点・リバウンドともにゲームトップの活躍を見せる。島根とのインサイドの攻防を制し、チームを連勝に導く原動力となった。チームはこの連勝で勝率を5割に戻した。

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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