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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.35 「金総とYSE」

 金総こと県立金沢総合高校の女子がIH(インターハイ、高校総体)であとちょっとのところで優勝を逃してしまいました、残念!!
 先月も書きましたが、8月はIHの季節。今年は南国沖縄での開催です。

 金総には#7宮澤夕貴(2年181cm岡津中)というU-17(17歳以下)の日本代表選手がいます。大きい上、身体能力も高く、ゴール下では得点だけじゃなくリバウンドも強い金総の大黒柱です。
 #4柳瀬さつき(3年168cm永田中)は3P(3点シュート)もゴール下も得意なオールラウンド・プレーヤーです。この2人が中心となり、#5井関夏美(3年161cm万騎が原中)、#13飯田都季(3年156cm山王中)、#11小平優樹(3年155cm上尾南中)、#12吉越理恵(3年157cm旭中)のガード陣が外から3Pを連続で決めること、そして強い当たりのマンツーマン・ディフェンスで相手を苦しめるのが金総の特徴です。
 とはいえそれだけで勝てるほど甘くはありません、今年は禁を破ってゾーン・ディフェンスもするし、IHに向けフォーメイションを増やす、と監督の星澤先生は言っていました。

 ところがそこへ大問題!!
 大黒柱の宮澤が7月16日から25日までフランスで行われた「第1回FIBA U-17女子バスケットボール選手権大会」という17歳以下の大会へ出場するからです。IHは29日(金総はシードのため30日)から始まります。IH前の大事な調整時期に半月間大黒柱がいなくなってしまうのです。肝心なチーム・プレーの練習が出来ません。

 でもこれは前から決まっていたことで、そのうえ宮澤だけじゃなく優勝候補の札幌山の手高からも聖カタリナ高からも選手は出場します。覚悟するしかありません。

 そのU-17世界選手権で、嬉しいことに日本は大健闘したんです。

 オーストラリア女子はオリンピックで北京を含め3回続けて決勝戦をアメリカと戦ったほどの強豪で、197cm、191cmという長身センターを擁してます。

 またロシアは北京オリンピックの準決勝で、優勝したアメリカに67-52と一番接戦した国です。優勝経験もある昔からの強豪国で、今回は188cm・190cmの長身者がいます。

 それら長身の強豪国相手に、ナント宮澤の181cmが最長身者という日本が勝って5位入賞を果たしました。バスケットボールほど身長が勝敗を左右するゲームはありませんが、そのバスケットボールで15cm以上も高い選手相手に勝ったのです!!

 5-8位決定戦は宮澤が30得点5リバウンド、3アシストの大活躍で、95-92とオーストラリアを破りました。
 5位決定戦は、ロシアとでした。
 このゲームも宮澤が26得点16リバウンド2アシストと大活躍して、74-68で勝利しました。ロシアには全てのカテゴリーを含めて、初勝利じゃないでしょうか?

 そして日本は世界選手権第5位という大快挙を成し遂げたんです!!!!

 この大会で宮澤はチームの中で一番長い282分(平均35分)出場しました。これは長岡萌映子(札幌山の手高2年180cm)の249分(平均31分)、藤岡麻菜美(千葉英和高2年168cm)の244分(平均30分)、近平奈緒子(聖カタリナ高2年180cm)の240分(平均30分)を抜いて抜群の出場時間です。
 20分ハーフ計40分のゲームで毎ゲーム35分出場は大変なことです。まして相手は背が高く重いので疲れ方は国内ゲームと比較にならないほど大きなものです。

 その上得点では、カナダのフィールズ(平均22.4得点)に次いで、宮澤が21.6得点で堂々の第二位です。
 嬉しいですね、横浜出身者が世界で大活躍です。
 自慢しましょう!!!

 さてIHに話を戻します。
 29日 1回戦 シード
 30日 2回戦 篠山産業高(兵庫県)45-117
 31日 3回戦 埼玉栄高(埼玉県)55-82
 8月1日 準々決勝 足羽高(福井県)58-75
 と勝ち進みます。2日の準決勝は事実上の決勝戦と言われ、札幌山の手高が相手です。
 ここはU-17で宮澤に次いで世界第三位の得点力を持つ長岡がいるチームで、厄介なことに3年生には直前のU-18アジア選手権メンバーだった本川紗奈生(175cm)もいます。
 同じような力を持つ長身者がいるとなると、宮澤の力以上に他のメンバーの活躍が期待されます。
 特に3Pを撃つガード陣です。ガードが3Pを決めないと相手のディフェンスが小さくなり宮澤が思うように動けません。
 ところが柳瀬が3Pを頑張って確率的には42%として悪くは無いものの、シュートした本数が19本では少なすぎました。
 61-96で破れ、残念ながら決勝進出はなりませんでした。

 さて話題は変わってプロバスケットボールの話です。
 先月も書きましたが、神奈川県に初となるプロバスケットボールチームがいよいよ出現します。
 bjリーグでは新しく出来るチームのことを「エクスパンション(チーム)」と呼びます。
 bjリーグに参入希望チームはリーグに申請して審査を受け、承認されて始めてリーグ入りが出来ます。プロなので、経営基盤等の事業性と、地域性が重視されます。詳しくはコチラ
 その審査は現在進行中で、エクスパンション決定発表は26日(木)となっています。

 よく聞かれるのは「母体チームは?」ってことです。
 確かに今までの概念では、チームが強くなってJBLとか日本リーグに昇格する、みたいなことでしたが、bjはまるで違います。選手はドラフトで獲得するため、現状では組織してなくても良いのです。

 とはいえ、本拠地も含め会場となる体育館の確保や練習場の確保は今から手を打っておかなければなりません。それにはキャパシティーや設備、交通の便や使用料も考慮しなければならないのです。

 そして決定発表が近づいているので、色々と準備があります。
 決定した時のプレス発表や、ポスター、フライヤー作り、ブースターの集め方等々です。ブースターというのはbjリーグ(今はバスケット界全体)でのサポーターのことです。

 ブースター集めは重要なことですから、その特典については色々と意見が出てきました。
 とりあえず1st900(ファースト・ナインハンドレッド)と名称をつけ、限定900人だけブースターを募集します。
 まだ決まってませんが、この1st900に入っておくと、かなり良い特典が後々まで続きますよ。というのは、まだチームも無い状態でブースターになって頂くのは大変熱心な方々なので、そのお気持ちは大事にしなければいけないからです。

 そしてブースター・ナンバーをリクエスト出来ることにしました。そしてその番号は生涯続けて維持できるようにします。
 番号となると重複するのは眼に見えてますよね。一番判りやすいのはNBAの有名選手の背番号です。
  001−アレン・アイバーソン
  003−ドウェイン・ウェード、アレン・アイバーソン
  006−レブロン・ジェームス、ドクターJ、ビル・ラッセル
  023−マイケル・ジョーダン
  024−コービー・ブライアント
  032−マジック・ジョンソン
  033−カリーム・アブドル−ジャバー、ラリー・バード
  035−ケビン・デュラント

 多すぎて書ききれない(汗)。
 重複した時は、抽選になりますよ。

 ブースター及びブースター希望者のパーティーを9月初めに予定しています。

 チーム名はまだ決まってません、公募することにしました。皆さんも今からチーム名とチーム・カラーを考えておいて下さい。

 それら全てはコチラでご覧下さい。

 本当はもっと書きたいのですが、決定してないので書けないんです(汗)
 今後の動向を楽しみにして下さいね。

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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